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ここが好きだよ!エルハポン―大野拓史、ロマンの結実│El Japón

すっかり『El Japón -イスパニアのサムライ-』がお気に入りの私。
わーっと話が広がって、ガーッと(半ば強引に?)めでたし!めでたし!
誰も泣かず傷つかず、恋の花もひとつふたつ咲き…

肩肘張らずに観られる娯楽作品はいいですね!
きらびやかなショー『アクアヴィーテ!!』とのコンビネーションも◎
(酒場のシーンで「生命の水」って台詞もありましたね)
(一幕と二幕をつなぐ遊び心、好きです)
(『BADDY』の「月が綺麗なんてとんでもない」とか)

「楽しかったね」と言い合いながら劇場を後にできる。
お正月から、そんな作品に出会えて嬉しいです。

お芝居と旅する心


お芝居を観る楽しみって何でしょう?
私にとっては、旅に出たり、本を読んだりするのと一緒。
お芝居を通して、新しい世界を知り、新しい自分に出会うことなのです。

大野拓史先生は、学校で習う歴史を、別な側面から描いてくださるから好き。
慶長遣欧使節や伊達政宗、支倉常長…
「知識」として知っていた彼ら。

しかし、蒲田治道という人物を主人公に据えることにより、物語はグンと自由度を増し、活き活きと血の通った「芝居」として生まれ変わるのです。

恥ずかしながら、この作品で初めて蒲田治道の存在を知った私。
大野先生のインタビューにありますが、和賀の反乱で亡くなったとされる治道。
しかし、前後の状況から「生き延びていた可能性を創りだす余地がある」と考えられたそう。

宝塚歌劇団│宝塚ミュージカル・ロマン 『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』の見どころ<前編>

スペイン南部の町コリア・デル・リオに「サムライの末裔」を自認する「ハポン(日本)」姓の人々がいる。
なぜ遠い異国の地に日本の侍の伝説が残ったのか…。
[公式サイトより抜粋]

この不思議なエピソードが、作家のイマジネーションを大いに刺激したことは想像に難くありません。
なぜ、ハポン姓を名乗る人々が現れたのか?
もしも、生き残った治道がハポンの祖だったとしたら?

バルトロメ・ハポンって誰?


「バルトロメ・ハポンとして生きろ」
物語の最終章でアレハンドロ(芹香斗亜)が治道に告げます。

蒲田治道→バルトロメ・ハポン。
忘れられない過去を負った治道が同じ境遇にあったカタリナ(星風まどか)と出会い、文字通り「生まれ変わる」。
そう来たかーーー!!!という感じですね。

ところでバルトロメって誰?の疑問にはカタリナが答えます。
「亡くなった夫の名前よ」

ふーん、そうなんだーと、深く考えずにいた私。
帰宅後、なにげなく物語の舞台となったコリア・デル・リオを調べたら、驚きの記述が!
Wikipedia│コリア・デル・リオ

1647年の町の徴兵記録にはバルトロメ・ハポンの名があり、コリア・デル・リオにおけるハポン姓の現れはじめと見られるが、同時に彼は36歳とも書かれている。徴兵記録において年齢のかさ上げは常態化していたとされるが、記録に従えば使節団の日本出発以前に生まれていたことになる。


バルトロメ・ハポンがいた!?

ちなみに、町の教会の洗礼台帳に残る最古のハポン姓の人物の記録は1667年のものだそう。
慶長遣欧使節がコリア・デル・リオを訪れたのは1614年。
日本への帰路についたのは1617年。
計算が合わないですね。

ただし、「1604年から1665年までの洗礼記録は失われており、この間の手掛かりはない」とのこと。
失われた60年に何があったのか?
想像の翼を広げる余地はあります。

たとえば、1647年のバルトロメは“治道バルトロメJr.”だった可能性もある…かも?
(アレクサンドル・デュマやヨハン・シュトラウス的な同名父子だったと仮定)
歴史の空白を巧みに「治道=ハポンの祖」につなげたのが上手いですね!

大野拓史、ロマンの結実


二回目の観劇では「バルトロメ・ハポンとして生きろ」で、遥か昔、遠く離れた異国の地に根づいた慶長遣欧使節の人々の息遣いが身近に感じられ、わぁーっ!と鳥肌が立ちました。

過去と現在、現実と物語が一気に溶け合う感覚。
これぞ物語!
これぞフィクション!

どうやって治道を動かそうか?
アレハンドロやエリアス、ドン・フェルディナンドはどう絡める?
脚本を執筆中の先生の胸の内を想像すると、私までわくわくします。

歴史の空隙を埋め、物語に作り変えるのは夢や憧れ、そして想像力です。
それらを媒体にノンフィクションからフィクションに生まれ変わった「ハポン」の物語。
スペインと日本を結ぶ壮大な大野ロマンが時空を超えて結実したのです。
やっぱり大野先生の作品が好きだなぁとしみじみ感じた『エルハポン』でした。

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真風涼帆は大野拓史のミューズか?+個人評(和希そら/瑠風輝/星風まどか)│El Japón
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野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
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