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芝居を適切に楽しむための語彙力│アルジェの男

宝塚は全組観劇派の私。
一年中ほぼ休みなしの公演の波に、感想を書くのが追いつかず、埋もれてしまうことがあります。

初夏に行われた星組全国ツアーもそのひとつ。
年を越してしまわないうちに、残しておきたい感想をUPしておきます。
『アルジェの男』観劇記録はこちら

芝居を適切に楽しむための語彙力


やや古風な言い回しが多い『アルジェの男』。

観劇後、友人に「タタキって何?」と訊かれました。
ジュリアンの台詞にある「たたきと殺しはやってない」ですね。
「たたき」は「強盗」の隠語ですが、いっぱしの悪党ぶった彼もさすがに「強盗」「殺人」にまで手を染めてはいないということですね。

ワルぶってはいるけれど、せいぜい街のチンピラ風情のジュリアン。
ひょんなことから成功の糸口を掴むが、昔なじみの格上のワル(ジャック)に目をつけられ、破滅していく。

ジャックに脅されたとき、彼が既にたたきや殺しに手を染めていた男であったなら、結末は違っていたでしょう。
己の保身のために邪魔者を即排除するに至らなかったジュリアンの「平凡」な青年らしさが、彼自身の寿命を縮めたとも言えます。
「たたきと殺しはやってない」は、それが良く表れた台詞です。

「たたき」はおよそ半世紀前(1974年)の初演時には、すんなり通じていたのでしょうか?
他にも、現代では一般的でない言葉、文語的な表現がたびたび登場する柴田侑宏作品。

たとえば、ジュリアンの歌。
〽きらきら光る 黄金の旨酒を
「旨酒(うまざけ)」も耳で聴くと、一瞬「馬酒」を連想しちゃったりして…

ジュリアンの野望と絶望が交錯する大切な場面。
ここはどうしたって「黄金の旨酒」でなくてはいけません。
「金色の美味しい酒」では間が抜けます。

作品に独特の香気を与える言い回し。
非日常の言葉だからこそ生み出せる感動や満足
演じ手のためにも、観客のためにも、そして次代の作品を生み出す座付き作家のためにも、ときにはこんな作品を上演することも必要です。

未知の言葉を噛み砕くことに意識を取られると、物語の理解がおろそかになりがち。
結果として、本来得られるはずの感動が浅くなる。
それではあまりにもったいない。
「芝居」を面白く味わうためにも、耳から入った音を適切に処理して、正しく脳内変換できるよう、語彙力を高めたいと思います。

他に耳慣れないのは、ジャック(愛月ひかるさん)の「総督と鉢合わせするなんざぁ、いい辻占だ」の「辻占(つじうら)」でしょうか。
(陥れようとしていた)総督と鉢合わせなんてツイてる、といった感じでしょうか。
なぜか、べらんめえ口調なジャック…

仙台公演の思い出


私が行ったのは仙台公演。
すっごく楽しくて大満足でした!
会場の「仙台銀行ホール イズミティ21」は音響も良く、広々と見やすいホールでした。
東京からたったの1時間半だし、また行きたいですね。

普段なかなか会えない友だちと一緒だったのも嬉しかった!
めちゃくちゃタイトスケジュールでしたが、美味しい牛タンを食べて、おしゃべりして…
楽しかった~~

お土産はもちろん、礼真琴さんがイメージキャラクターを務める菓匠三全さんの「萩の月」!
ボランジュ邸でのアドリブで「これでもか!」とアピールされて食べたくなっちゃいました。
いつ食べても、ふんわりまろやか~~

『アルジェの男』は、あっけない幕切れが特に好き。
(初めて観たときはポカ~ンでしたけど)
蛇足を付け加えては台無しです。

気になった生徒さんについて


2011年月組版で千海華蘭さんが演じられたピエール(礼真琴さん演じるジュリアンの取り巻き)。
今回の星組版で、登場第一声「いいなぁ」と思ったら天飛華音さんでした。
憧れのジュリアンが手の届かない存在となったのを察し、本を地面に叩きつけて去る様子が切なかったですね。

そしてなんと言っても、はるこさん(音波みのり)!
一途にジュリアンを慕う、健気なヒロインを好演されました。
さまざまな想いのこもった「ジュリアン!」の言い方が耳に残ります。

全国ツアー当時は想像だにしなかった、愛ちゃんの組替え。
まさか再び、琴×愛×はるこの並びが見られるなんて…
『眩耀の谷』で3人がどのように絡むのか、楽しみです!

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野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
◇更新情報はこちら◇
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