FC2ブログ

【宝塚版ベルサイユのばら】好きな台詞、???な台詞―タカラジェンヌに言って欲しくない台詞

珠玉の台詞オンパレードな原作『ベルサイユのばら』ですが、宝塚版には首を傾げるものもあります。
アンドレがアランに「おたく」とか言われちゃうベルばらは嫌ですね。
「釈迦に説法」「馬の耳に念仏」もありました。
百歩譲って、これらは本筋に影響ないので良しとします(変だけど)。
今回はタカラジェンヌに口にして欲しくない、ヅカベルばらの謎台詞について取り上げます。

関連記事はこちら↓
【宝塚版ベルサイユのばら】好きな台詞、???な台詞-珠アンドレに言って欲しい台詞

「アンドレの妻」と呼ばれたいわけじゃない


どうにも馴染めないのが、オスカルの「私を抱け!」と「アンドレ・グランディエの妻と呼ばれたいのです」。
これが双璧。

「私を抱け!」ってアグレッシヴ過ぎやしませんか?
“今宵一夜”にあるべき繊細な心の交流がぶち壊しです。

「アンドレ・グランディエの妻と呼ばれたい」
オスカルは世間からアンドレの配偶者として扱われたいわけではないですよね?

そして、語尾がなぜか丁寧語の「です」。
女性の側から男性に愛を乞うとき、女性がへりくだるのが植田紳爾先生のセオリーなのでしょうか?
なよっとした媚や妙な生臭さがクローズアップされて苦手な台詞です。

名家を継ぐべく、男性として育てられたオスカル。
片時もオスカルから離れることなく守り、いつしか愛するようになったアンドレ。
カストルとポルックス、光と影。
オスカルとアンドレはあくまで対等な関係であることが物語の要だと思うのですが。

なぜ原作の「アンドレ・グランディエの妻に…」が「アンドレ・グランディエの妻と呼ばれたいのです」に変化するのか、まったくもって謎。
“男勝りの女”だって“本物の男”に愛されれば「女になる」という意識が透けて見えて不快です。

登場人物の人格が変わるほどの台詞はご勘弁


うろ覚えですが、こんなのもありませんでしたか?
「愛しているなら、なぜ抱かぬ!」
「お前の愛がどんなものか、さあ、私に見せてくれ!」

えぇーーー?!

今度はこっち系?
なぜこんなに両極端なの?
情緒も何もあったもんではありません。

オスカルってこんな人でしたっけ??
アンドレ、萎えますって。
演じた生徒さんの心境やいかに。
登場人物の人格が変わるほどの台詞はご勘弁願いたいものです。

びっくり台詞といえば、これも。
ジェローデルの「オスカルは死にました」。

私も驚きましたが、後ろの席のマダムが思わず洩らした「えっ!」という叫びが可笑しくて。
2013年の雪組ベルばらで、ともみん(夢乃聖夏)ジェローデルがフェルゼン伯(壮一帆)に告げた言葉ですね。
それで片付けちゃっていいの!?

一幕最後ではピンピンしていたオスカル(とアンドレ)。
二幕冒頭で、いきなりそれ!?みたいな。
いくら『フェルゼン編』だからといって、オスカルとアンドレの死を一言で片付けるなんて。

その後、回想部分で『今宵一夜』と『バスティーユ攻撃』が描かれましたが…
観客へインパクトを与えるのが目的とすれば大成功な演出ではありますが、いかんせん乱暴に思います。
一緒に観た連れ合いはよほど印象的だったらしく、いまだに語り草です。

ちなみに、私はこのときのちぎさん(早霧せいな)オスカルが歴代で一番好きです。
颯爽として、宝塚版ベルばらのオスカルにありがちな(脚本由来の)ウェットさが無く、カラッと明るく魅力的。
まっつさん(未涼亜希)のアンドレも落ち着きがあって、ちぎカルと相性抜群でした。

もしも再演するならば…


あれこれ言うわりに『ベルばら』は欠かさず観る私。
下衆のそしり食いで恐縮ですが、宝塚の財産とも言うべき名作への思い入れゆえ。

宝塚を知らない友人は大体「ベルばらが観たい」と申しますが、「これが“宝塚”なのね」という評価を下されるには忸怩たる思いがあります。
とは言え、私も初宝塚のベルばら(1989年雪組)ですっかり夢中になったクチなので、初心者には脚本の不備はあまり気にならないのかも。

いえ、ひとつだけ子供心に「?」となったシーンがありました。
宮廷のオスカル親衛隊に、モンゼット夫人とシッシーナ夫人という二人組がいたのをご記憶の方はいらっしゃいますか?

事あるごとに「(オスカルが素敵過ぎて)悶絶しそう~~~!」「失神しそう~~~!」と叫ぶのです。
悶絶夫人&失神夫人なんて程度の低いギャグで観客が面白がるとでも思ってるのでしょうか?
むしろ、他のエピソードにもっと時間を割いて欲しいですね。

かつて危機的状況にあった宝塚歌劇を生き長らえさせ、今日の繁栄に導いたのは『ベルサイユのばら』であることは重々承知していますが、時代は変わったのです。
もしも再演があるならば、どうぞ香り高く美しい原作の味わいを残した脚本になりますように

↓ブログランキングに参加しています↓
よろしければ応援クリックお願いします

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

↓Twitter(ブログ更新情報)↓
‎@noctiluca94
関連記事
スポンサーサイト



コメント

No title

はじめまして、いつも楽しく拝見させていただいてます。
私もベルばらから宝塚に入ったクチですが、元が原作ファンなもので今では全く見る気がしない作品になってしまいました。今回の記事を読ませていただいて、その理由が少しはっきりしたような気がします。原作における繊細な表現や情緒が感じられないんですね。特にオスカルのアイデンティティに関する描写は全体的に的外れに感じます。次の再演ではもっと素敵な演出に変わってることを期待したいです。それとも"ベルサイユのはす"が上演出来るようになるまでは無理なのでしょうか…。

Re: No title

>マヤマヤ様
はじめまして、コメントありがとうございました。

仰る通り、オスカルのアイデンティティに関する描写が的外れでモヤモヤしますね。
子供心に覚えた違和感の正体が、大人になるにつれハッキリとした形になり…
ようやく言語化することができました。
共感いただけ、嬉しく思います。


“ベルサイユのはす”には思わず吹き出しました!
再演は原作の繊細さや情緒が活かされたものであってほしいですね。
※任意
※任意
※任意
※任意
※任意
非公開コメント
※必須

プロフィール

noctiluca(ノクチルカ)

Author:noctiluca(ノクチルカ)
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
◇更新情報はこちら◇
Twitter‎@noctiluca94

ブログ内検索とタグクラウド

最新記事

カレンダー

08 | 2019/09 | 10
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -

カウンター

宝塚歌劇団人気ブログランキング

にほんブログ村ランキング

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
14位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
演劇
1位
アクセスランキングを見る>>

ブロとも申請フォーム

noctilucaにメッセージを送る

お名前:
あなたのメールアドレス:
件名:
本文:

QRコード

QR

**