FC2ブログ

特別なことは何もない│ほんものの魔法使(配信)

『ほんものの魔法使』バウホール公演千穐楽おめでとうございます!
先日配信で観ましたが、とってもよかったです!

木村信司先生らしい人間賛歌と演劇ならではの表現の融合
温かく希望に満ちたラストながら、寓意の棘がチクリと胸に残る作品。
幕が下りた後、観た人の心に確実に“何か”を残す、いい舞台でした。

あーさ(朝美絢)も、ひまりちゃん(野々花ひまり)も素敵な作品を書いてもらえて幸せですね。

映像でこれほど心が動くなら、生ならいっそう鮮烈な印象だったと思いますが…
こんな状況でも楽しめる配信があってよかったです。

特別なことは何もない


ジェンダーロールによるジェイン(野々花)の不遇。
未知なる存在アダム(朝美)に向けられる得体のしれない恐怖と敵意。
中世の魔女狩りにも似た異端の排除。

メルヘン仕立ての物語に潜む人間の弱さや愚かしさをひとつひとつ丁寧に解きほぐしていくアダム。

未知への恐怖は、語り合い、互いを知ることにより克服できる。

老いも若きも、男も女も、それ以外の人も…
誰にも等しく与えられた“魔法”は、希望や想像力、そして可能性。
特別なことは何もない

ジェインはまだ自分の中にある箱に気づいていないだけ。
恐れずに開けてごらんよ、と。

もうひとつ、アダムがジェインに示したのは「赦し」。
ジェインは「赦し」を知ったときから、前を向いて歩むことができるようになったのです。

アダム自身のバックグラウンドはほとんど描かれていませんが、どこからかやってきてどこかへ消えていく不思議な魔法使いをサラリと、しかし印象深く演じたあーさ。
なかなか難しい役ですが、異能ゆえの孤独や、ジェインと心を通じ合わせるシーンでは繊細なお芝居が光りました。

『魔法使』原作は読まずに観ましたが、子どもの頃に好きだったポール・ギャリコの作品を、まさか宝塚で、しかも大好きな木村先生の演出で観られるなんて、それこそマジカルです。
宝塚×雅楽の『蘭陵王』もですが、木村作品は私の好きなコンテンツとのコラボが多くて嬉しいですね。

木村作品の好きなところは、人間という存在への慈しみの視線。
そして、「生きること」の絶対的な肯定。
ラストシーンのニニアン、ピーター、ジェインたちの成長した姿に温かいものがこみ上げました。

お気に入りポイント


縣千さんの清々しいスター性、達者な華世京さん、日和春磨さん、壮海はるまさん…
気になる方が大勢で、次の雪組観劇がますます楽しみになりました。

ジェインと別れる前に、モプシー(縣)が自分の首輪を外して彼女の手首に巻いてあげるところが好き。
三年後のジェインの手首に首輪があったのを観たとき、わかってはいましたが、ジーンと来ました。

お気に入りの台詞は、アダムの「ため息で命を冷ますことはない」。
原作にある言葉なのでしょうか?
いかにも木村先生らしいパッショネイトなフレーズで妙に腹に落ちました。
思うようにいかないことがあったとき、この言葉を頭に浮かべれば元気が出そうです。

神奈川KAATでも大勢のファンに魔法がかかりますように!

↓ブログランキングに参加しています↓
よろしければ応援クリックお願いします

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
↓Twitter(ブログ更新情報)↓
‎@noctiluca94
関連記事
スポンサーサイト



コメント

※任意
※任意
※任意
※任意
※任意
非公開コメント
※必須

プロフィール

野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共に30年(ブランクあり)。全組観劇派。美丈夫タイプの生徒さんが好み。谷正純・酒井澄夫・木村信司・大野拓史作品が好き。観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。

◇更新情報はこちら◇
Twitter‎@noctiluca94

ブログ内検索とタグクラウド

最新記事

カレンダー

06 | 2021/07 | 08
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

カウンター

宝塚歌劇団人気ブログランキング

にほんブログ村ランキング

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
11位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
演劇
2位
アクセスランキングを見る>>

ブロとも一覧

ブロとも申請フォーム

noctilucaにメッセージを送る

お名前:
あなたのメールアドレス:
件名:
本文:

QRコード

QR

**