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血と炎と狂気に彩られた『ロミオとジュリエット(ハンガリー版)』感想

いったい何がどうしてこうなった!?
濃い!濃すぎる!
目に映るもの、耳に聞こえるものすべてが過剰なハンガリー版『ロミオとジュリエット(Rómeó és Júlia)』。

曲は同じなのに、演者や演出で印象が180度変わる。
宝塚版とはまるで別物。
ミュージカルって面白いですね~~

血と炎と狂気に彩られたロミジュリ


まず驚いたのが、ベンヴォーリオ(Meszaros Arpad Zsolt)のキャラクター。
え?これがベンヴォーリオ!?
アニメや格闘ゲームの登場人物のような金髪ツンツン頭にワイルドなコスチューム。

ベンヴォーリオに限らず、全体的に過激で感情表現が濃いハンガリー版。
血と炎と狂気に彩られたロミジュリというか…
比喩ではなく、本当に。
文字通り「血にまみれて」「燃えて」「狂って」るんですよね。

エグい、クドい、エロい、グロい。
三拍子どころか四拍子揃ったロミジュリ。

友だちは「北斗の拳みたいなロミジュリ」と言ってましたね。
わかる 笑
世紀末感あるもんね。

マッチョでパワフル。
病みつきになる味わいは嫌いじゃないです。
むしろ好き!

宝塚版をフルーツパフェとすれば、ハンガリー版は火に炙られた肉。

ふわふわなめらかなクリームと色とりどりの甘酸っぱい果物に彩られ、ところどころにビターチョコレートのアクセントが効いた口当たりのよいスイーツ。
血がしたたり、にじみ出す脂でぬらぬら光り、焦げた臭いが鼻をつく獣肉。

やっぱり同じ作品とは思えない 笑
シェイクスピアもびっくりです。

キャストひとことメモ


甘いマスクと歌声のロミオ(Dolhai Attila)。
積極的を通り越して肉食系なジュリエット(Szinetar Dora)。

デヴィッド・ボウイ似でハンサムなマーキューシオ(Bereczki Zoltan)。
どちらかと言えば彼の方がベンヴォーリオっぽいような…
しかし、このマーキューシオはロミオにのしかかってキスしたり、なかなかやんちゃ。

全体的にとんがったキャラクターの中でもピカイチの危険人物ティボルト(Szabó P. Szilveszter)。
魔王を思わせる高貴でダークな美貌。
台詞と曲が一体化した歌いっぷりが素晴らしい。

Németh Attilaのヴェローナ大公はロックシンガーのようなカッコよさ。
咆哮する「Verona」は幕開きにふさわしい迫力。

他国版をほとんど観てない私にも、ハンガリー版が異端であることは薄々分かります。
一口にロミジュリと言っても色々あるなーと。
ベースさえしっかりしていれば、いかようにもアレンジできる作品の懐の深さを思い知りました。

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プロフィール

野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共に30年(ブランクあり)。全組観劇派。美丈夫タイプの生徒さんが好み。谷正純・酒井澄夫・木村信司・大野拓史作品が好き。観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。

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