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瀬央ゆりあが輝咲玲央のひいおじいさん―『鎌足』と『たまゆらの記』相関図

星組シアター・ドラマシティ公演『鎌足』初日がまもなくに迫りました。
どんな素敵な物語をみせてくださるか、楽しみに胸をときめかせております。

飛鳥・奈良時代の予習ということで、輝咲玲央さん、紫りらさん、彩葉玲央さんが出演された、タカラヅカ・スカイ・ステージの「名作 ことばの泉#28 『たまゆらの記』」を見直しました。
主演男役賞、輝咲玲央!主演娘役賞、紫りら!優秀助演賞、彩葉玲央!│名作 ことばの泉#28 『たまゆらの記』

いろはす君(彩葉)が演じた首皇子(おびとのみこ:後の聖武天皇)は、紅ゆずるさん演じる中臣鎌足の息子、藤原不比等(咲城けい)の孫にあたります。

他にも、あの人とこの人がつながっていたり…
というわけで、『たまゆらの記』と『鎌足』の相関図を組み立てました。

瀬央ゆりあが輝咲玲央のひいおじいさん


幼い頃から共に育ち、やがて恋に落ちる安宿王(あすかのきみ:輝咲)と安宿媛(あすかのひめ:紫)。
安宿王の想いを知りながらも、安宿媛を妻に迎える首皇子。
奈良の都を舞台に描かれる三角関係。

タイトルにも取り上げましたが、玲央さんは瀬央ゆりあさんのひ孫、有沙瞳さんにとっては玄孫(やしゃご)にあたります。
りらちゃんは紅ゆずるさんの孫
いろはす君は紅さんのひ孫
図にすると、こう。
img-20190424_3.jpg
『鎌足』で、瀬央さん演じる中大兄皇子により死に追いやられる玲央さん(蘇我蝦夷)が、『たまゆらの記』では瀬央さんのひ孫というのも面白いものです。

『鎌足』ご観劇の折には、『たまゆらの記』に思いを馳せるのも一興かと思います。
歴史は続くよ、どこまでも。

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主演男役賞、輝咲玲央!主演娘役賞、紫りら!優秀助演賞、彩葉玲央!│名作 ことばの泉#28 『たまゆらの記』
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野に放たれる若き虎、礼真琴―星組新トップコンビおめでとうございます!

野に放たれるときを、今か今かと待ちわびていた若き虎、礼真琴。
紅ゆずるさんという素晴らしいトップスターの下で、十分に実力を蓄え、心を磨き、雌伏していた琴ちゃん。

今まさに時は満ち、紅さんの後を継ぎ、星組の新時代を築くトップスターに選ばれました。
共に駆けるのは、花組から異動される舞空瞳さん。

礼真琴さん・舞空瞳さん、おめでとうございます!

公式サイト│星組 次期トップスター、トップ娘役について

琴ちゃん(礼)は十中八九、確実だろうと思ってましたが、こうして公式発表を目にすると改めて喜びが湧いてきますね。
なにより、順当に紅さんからバトンが受け渡されたことが嬉しいです。

踊り、歌、お芝居、いずれも秀でた二人。
互いに高め合う、パワフルなコンビになりそうですね!

お披露目からフルスロットル!


お披露目公演は11月20日から梅田芸術劇場、12月3日から池袋に新しく出来る東京建物 Brillia HALLで『ロックオペラ モーツァルト』。
公式サイト│2019年 公演ラインアップ【梅田芸術劇場メインホール公演/東京建物Brillia HALL公演】<2019年11月~12月・星組『ロックオペラ モーツァルト』>

のっけから二人のポテンシャルが最大限に活かされる演目がやってきました!
潤色・演出は石田昌也先生。

お披露目から漂う爆走感!
活き活きと歌い踊る二人の姿が目に浮かぶようです。

『阿弖流為』で日本青年館、続いて東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)と、こけら落としの大役が続きますね。
琴ちゃんへの期待の大きさを感じます。

ましてや、今回はご自身のお披露目。
加えて、新元号令和初のトップスター、95期の先陣をきっての就任と、おめでた尽くし。

二重三重の喜びに彩られた素晴らしい公演。
まずは自由に伸び伸びと、舞台を楽しんでいただければと思います。

星を継ぐ者


「星組」で思い出されるのは『ESTRELLAS ~星たち~』中詰の「チャンピオーネ」!
銀橋の真ん中で両脇にあーちゃん(綺咲愛里)と琴ちゃんを抱きかかえ、心底幸せそうに笑う紅さん。
三人を囲む星組子たちの誰も彼もが笑顔。
この温かな光景こそが、私にとっての「星組」です。

いつの時代も変わらぬ星組の良さ
華やかで、きらびやかで、温かくて、団結力が強くて、笑いが絶えなくて…
何事も全力投球!いつだって熱く、熱く、輝いている!
私の大好きな星組らしさを、琴ちゃんが間違いなく受け継いでくださると信じています。

まずは『アルジェの男』全国ツアーのご成功、そして紅さん率いる星組集大成の『GOD OF STARS-食聖-/Éclair Brillant』でのご活躍を期待しております。

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軽やかに、ジェンダーロールを飛び越えて―男装の麗人アンリエット(城妃美伶)│CASANOVA

先週末、友人のお誘いで花組某男役さんのお茶会に行ってまいりました。
公演中の『CASANOVA』にまつわるオンオフのエピソードを沢山話してくださったり、驚きのサプライズに歓声が上がったり…

質疑応答コーナーで私の質問が採用されて嬉しかったです。
真摯にお答えくださり、作品に対する理解が深まりました。

舞台姿からは想像もつかない意外に可愛らしいお人柄にも触れられ、楽しいひとときでした。
これからの花組の屋台骨となられる方。
ますますのご活躍を願っております。
大満足の平成最後のお茶会でした!

装いは一枚の絵のように


ひとつひとつの場面が一枚の絵画のような『CASANOVA』。
装置や照明の力もさることながら、衣装の美しさによるものも大きいですね。

ステージに大輪の花が咲いたような赤のドレス。
色と柄のごった煮、キッチュなカジノ・ディ・ヴェネツィア。
白と青で統一されたシックで華やかな仮面舞踏会。
どれも印象深いシーンです。

トップコンビの衣装はどれも凝りに凝った贅沢なもの。

主人公カサノヴァ(明日海りお)の豪華なシルバーのマント。
グラムロッカーを思わせる妖艶な黒のスーツ。
カーニヴァルではベアトリーチェ(仙名彩世)とさりげなくリンクさせたコーディネート。

ベアトリーチェのドレスはモダンとクラシックの融合。
カーニヴァルのカラフルでボリューミーなドレスはベアトリーチェの浮き立つ心を表すよう。
仮面舞踏会の青いドレスは少女が憧れるプリンセスそのもの。

どの装いよりも目を奪うのは、ラストの真紅。
シンプルに、しかし、男役と娘役の美しさを引き出す、さりげない工夫が施された素敵なお揃い。

堅苦しい決まりにとらわれず、自由に伸び伸びと歌い踊るみりゆきの魅力を際立たせるデザイン。
有村淳先生の腕もひときわ冴え渡ります。

「装いの理由」は自分のため


衣装について、気になる台詞がひとつ。

新思想の自由人“アヴァンチュリエ”のひとり、男装の麗人アンリエット(城妃美伶)。
男装の理由を「旅行に便利だから」と答えた彼女。
舞踏会ではドレス。
「恋の花咲く…」で、いかさま賭博師メディニ伯(聖乃あすか)と並んだ雰囲気がいいですね。

“異性装”にまつわる常識人たちの詮索や思惑を軽やかにかわす「装いの理由」。
誰のためでもなく、自分が着たいものを、着たいときに、着たいように着る
ジェンダーロールにとらわれず、心の赴くまま振る舞う。

コンデュルメル(柚香光)の「シニョールとシニョール…まあ、自由だ」も含め、生田先生のさりげない台詞がいいなぁ、と思いました。
声高に主張するのでなく、あくまでサラリと軽やかに。
押し付けがましくなく込められたメッセージ。

「自由」という言葉が多用される『CASANOVA』ですが、アンリエットの存在でより強く印象づけられたように思います。

次は『花より男子』の牧野つくし役ですね。
先行ヴィジュアルは宝塚には珍しい薄化粧で驚きました。
活き活きとした表情が引き立って素敵です。

しろきみちゃん(城妃)のヒロイン、楽しみですね~~
原作未見なので、しっかり予習して挑みたいと思います!

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東京宝塚劇場1階21列以降のS席をA席に!―「座席料金一部改定」に伴う提案

宝塚歌劇団より「座席料金の一部改定」のアナウンスがありました。
実施時期は東西共に10月最初の公演から。
公式サイト│宝塚歌劇公演の座席料金の一部改定について

価格変更の対象は東西共にSS席・S席のみ。
値上げ幅最大は東京宝塚劇場S席。
現行の8,800円から700円増しの9,500円となります。

諸事情を鑑みて、値上げに異存はありませんが、これを機にいくつか提案があります。

【提案】東京宝塚劇場1階21列以降のS席をA席に


img-20190422_3.jpg
まずは、東京宝塚劇場のS席後方(21~24列)をA席に変更すること。
全体(2,065席)の7割近く、1,440席を占めるS席。
1階に至っては、ほぼ9割(1,092席)。

劇場の大半を占めるS席の区分が大雑把すぎるように思います。
極端な話、1列51番と24列65番では雲泥の差。
せめて21列から24列の165席は席種を変えませんか?

ただし、通路を挟んで4,000円の差は大きすぎるので、1階A席は現行のS席価格8,800円を維持
(21列は客席降りのある公演だと嬉しいですよね)
S席の値上げ幅を考慮し、SS席は+1,000円の13,000円が妥当と思いますが、いかがでしょうか?

以前は1階後方がA席だったそうですね。
ヅカ離れしていた時期なので詳しくは存じませんが、どういった経緯で1階A席が廃止されたのでしょう?
そのままで良かったのに。

宝塚歌劇団への期待


改定の理由として「舞台装置(音響や照明)の高度化」「演出の多様化」「公演にかかるコストの増加」とあります。
たしかに最近の舞台演出の素晴らしさは目を見張るものがあります。

しかし、最も大切な「作品の質」はどうでしょう?
残念ながら、すべての作品が一定の水準に達している、とは言い難いのが現状です。

いくら見た目が美しくとも、中身が伴っていなければ虚しい。
真に心を打つ言葉、物語。
どうか観客が求めるものを取り違えないでください。

力を注ぐべきは、優れた作家の育成。
そしてなにより、作家の意図を汲んで具現化する生徒やスタッフ。

「舞台のクオリティ維持」は当然ながら、生徒やスタッフへしっかり還元していただきたいものです。
経験豊かな人材ほど大切なものはありません。

また、チケットリセールシステムの構築や不正転売防止対策など、対価に見合った価値を求める声は今後ますます高まるでしょう。

“魅力ある作品づくりとサービスの向上に、より一層努めてまいります”とのこと。
10月以降の宝塚に期待しています。

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この人のココが好き!(夏美/花野/瀬戸/航琉/羽立/綺城/音)+物語を輝かせる装置│CASANOVA

魅力的なキャラクター・音楽・衣装・装置、どれをとっても素晴らしく、改めて演劇は総合芸術だと感じさせる『CASANOVA』。
まずは心に残った生徒さんを学年順に。

この人のココが好き!


・ミケーレ伯爵(夏美よう)
イタリア版・水戸黄門。
「控えおろう!この御方をどなたと心得る」「…あなた様は!」みたいな。
あまりの展開に笑いましたが、この予定調和が好きです。
めでたしめでたし~~

ところで「おじさんが相談にのるよ」って、ただのハッチさん(夏美)じゃないですか?

お付きの珀斗星来さんは既に貫禄十分。
『蘭陵王』でも堂々たる舞台姿でしたね。
いい面構えの男役さんで先々が楽しみ。
このまますくすく育ってください!

・ゾルチ夫人(花野じゅりあ)/コンスタンティーノ(瀬戸かずや)
見目麗しいバカップル。
コンデュルメル夫人に監禁されてめちゃピンチなのに…めちゃ可愛い!
ふたりの周りにハートが飛んでました!
大人っぽい持ち味のふたりだからこその可笑しみで、作品に軽やかな空気をもたらします。

フィナーレの娘役群舞、ショートカットのじゅりあさんがカッコよかった!

・ブラガディーノ卿(航琉ひびき)
花組観劇で「いいお芝居の方がいるなぁ」と思うと大体キョンさん(航琉)。
今回はちょっと訳あり風のカサノヴァの義父。

カサノヴァに盲愛を注ぐ、ただのお人好しかと思ったら…
いついかなるときも向けられる息子への温かな眼差し。
ジャコモを想う心からの愛に胸打たれました。

軽い物語にズシリと深みを加えるエピソード。
ブラガディーノ卿と執事のやり取りがあったからこそ、『CASANOVA』の面白みが増したと思います。

・モモロ(羽立光来)
ゴンドリエーレとオペラ歌手で、びっくさん(羽立)の美声を堪能できて嬉しいですね。
流れを遮らないアドリブもなかなか。

・モーツァルト(綺城ひか理)
あかちゃん(綺城)モーツァルト最高!
おっきな体を一所懸命ちっちゃくしてシルヴィア(芽吹幸奈)のスカートに隠れるとことか。
(隠れてない)
いけないお薬を飲んで虹色に光っちゃうとことか。

\\天使が見える~~~//の振り切れっぷりが最高!
(硬直ポーズがめちゃ上手い)
(バケツのシーンはスミレコード大丈夫なの?)

『MESSIAH −異聞・天草四郎−』の鈴木から一転、こんなにコミカルにはっちゃけてくれるとは思いませんでした。
くるくる変わる表情も面白く、とってもチャーミングなモーツァルト。

終盤の『ドン・ジョヴァンニ』は、こう来たか!という感じ。
物語のキーマンを活き活き演じるあかちゃん。
また新たな魅力を発見しました。

・ベネラ(音くり寿)
コンデュルメル夫人の忠実なしもべ。
食いしん坊の黒猫ちゃん、めちゃくちゃ可愛い!
鈴を転がすような声、しなやかな身ごなし。

なんと言っても、愛くるしい表情!
どの瞬間を切り取っても可愛い!
表情作りの研究にも余念がなくて素晴らしいですね。

食べ物につられてドジを踏んでも、ベネラなら許せちゃいます。
夫人の「抜きに決まってるだろ!」は最高でしたね。
(一瞬、男役が降臨するちなつさん 笑)

そして、圧巻のエトワール。
大満足です!

作品世界を何倍にも輝かせる、二村装置


花組の皆さまが美しいのはもちろん、衣装や装置が素晴らしいですね。
お気に入りはミニチュアの街並み!
ベアトリーチェ(仙名彩世)登場シーンはあまりの可愛さに声を上げそうになりました。

固定された背景かと思ったら、家が動き出し、ヴェネツィアの街を形作る。
なんてファンタスティックな演出!

ときに荘厳、ときにキッチュ。
二村周作さんによる、奥行きと立体感に富み、作品世界を何倍にも輝かせる装置。
素晴らしかったです。

カサノヴァ(明日海りお)が変装したゴンドリエーレに、そうとは知らず本心を告げるベアトリーチェ。
装置と照明と映像が渾然一体となったヴェネツィアの運河をゆるゆる進むふたりきりのゴンドラの美しいこと。
カーニヴァルの遠いざわめき、火照った体を撫でる川面の風を感じるような素敵な演出でした。

他にも見どころ盛りだくさん、「祝祭喜歌劇」の名にふさわしい最上級のコメディミュージカルでした。

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胸キュン担当、コンデュルメル夫妻(柚香光・鳳月杏)+好きな台詞Best3│CASANOVA
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胸キュン担当、コンデュルメル夫妻(柚香光・鳳月杏)+好きな台詞Best3│CASANOVA

『CASANOVA』は、花組そのものの魅力を楽しむような作品ですね。
明るく華やかに心浮き立つ舞台。
難しいことを考えず、ただ劇場の空気を楽しめば良い。

ストーリーは平易ですが、ひとりひとりのドラマがきちんと描かれ、薄味ではない。
満足度の高い作品だと思います。

カサノヴァ(明日海りお)・ベアトリーチェ(仙名彩世)編に続き、コンデュルメル夫妻の感想を。
愛!愛!愛!明日海りおと仙名彩世の愛があふれる大人のおとぎ話│CASANOVA

胸キュン担当、柚香光


れいちゃん(柚香)演じるアントーニオ・コンデュルメル・ディ・ピエトロ。
国事犯審問所の審問官というシリアスな役どころと思ったら、なんだか様子がおかしい。

子分たちとぴょんぴょん飛び跳ねる辺りから「あれ?」となり…
ベアトリーチェの部屋でカサノヴァを取り逃がし、「おまえのスッとした鼻筋をバッキバキにへし折ってやる!」とかなんとか言い出した頃、ようやく分かりました。
あぁ、そういう人なのね 笑、と。

クールなルックスのれいちゃんだから余計に面白く、妙な愛おしさがわきますね。

軽いタッチの作品なので、二幕にハンカチは要らないだろうと思ったら大誤算。

夫との愛に絶望し、死に至る薬をあおるコンデュルメル夫人(鳳月杏)。
意識を失った妻に向けて放った「ロザリア!」。
これは反則!
キャスト一覧にもないファーストネームをここで呼ばせる!?
ものすごい破壊力でした~~
生田先生、さすがです!

「ロザリア」、そして「誰か助けてくれ」の悲痛な叫び。
なりふり構わぬコンデュルメルの姿に胸がキュンとしました。

めちゃくちゃ愛し合ってるじゃないですか!この夫婦。
カサノヴァの手により息を吹き返したちなつさん(鳳月)の「私が夫を支えてまいります」で涙腺崩壊。

土壇場で気持ちが通じ合って本当に良かった!
末永くお幸せに~~

一粒で二度美味しい、鳳月杏


素直じゃないにも程があるコンデュルメル夫妻。
一体何がどうなって、あそこまでこじれたのか。

夫が振り向いてくれず、ついつい黒魔術に走ってしまった妻。
アントーニオに涙薬は与えても、惚れ薬は与えないところにロザリアの想いが表れているように思います。
薬の力で得られる愛など無意味。
妻は夫の心からの愛を欲していたのです。

愛の証(?)に無理難題(カサノヴァの身柄を要求)を押し付けるのは幼稚な自己満足ですが、そんな形でしか夫の心を試せないのは悲しいものです。

自分の指に光る指輪と同じものが夫の指にもあることに気づいていなかったのでしょうか?
それこそがアントーニオの気持ちの表れだったというのに…

ちなつさんの持ち味のひとつに「妖艶」がありますが、コンデュルメル夫人はその特性が最大限に活かされたお役でした。
単に妖艶なだけでなく、魔性の奥に無垢と可憐が見え隠れするのが最高。

センシティブで壊れやすいロザリアの本質は、独白のようなソロパートによく表れていました。
こんなに艷やかな歌声を隠し持ってらしたなんて!

夫人役以外の出番も見どころ。
先に観劇した友人からポイントを教えてもらったので見逃さずに済みました。
冒頭の市民の男とフィナーレ男役群舞。
特にフィナーレ、コンデュルメル夫人仕様のダークレッドの唇をした男役姿の倒錯感と言ったら!

女役も男役も、一粒で二度美味しいちなつさんでした。

好きな台詞Best3


Best3と言っても順位はないのですが、個人的名台詞を3つ選びました。

ひとつめは、カサノヴァの義父ブラガディーノ卿(航琉ひびき)の「こんな形でしか愛せない」と、執事の「立派な父親でございました」。
短いながら、人の情けが心にしみるシーンです。

ふたつめは、コンデュルメルの「ロザリア!」。
撃ち抜かれました!

みっつめは、カサノヴァとベアトリーチェの最後のデュエットソング。
みりゆきの関係と重なるような歌詞。
とどめは「あと1日、恋人として過ごしたい」。
生田先生~~~!!!
大千穐楽は号泣必至ですね。

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愛!愛!愛!明日海りおと仙名彩世の愛があふれる大人のおとぎ話│CASANOVA
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愛!愛!愛!明日海りおと仙名彩世の愛があふれる大人のおとぎ話│CASANOVA

例によって予備知識ゼロで花組『CASANOVA』を観劇した私。
いい意味で予想を裏切られました。

愛!愛!愛!
どこをとっても「愛」が満ちあふれる大人のおとぎ話。

温かく、優しく、どこまでも美しい。
みりゆき率いる花組が形作る、とびきり贅沢な愛の夢。

始めて宝塚をご覧になる方に是非お勧めしたい、宝塚の魅力のすべてが詰まった作品だと思います。

明日海りおが到達した究極の男役像


実のところ、ポスターのイメージからドロドロした愛憎劇を想像していた私。
互いに傷つけ傷つけられ…
『仮面のロマネスク』的な恋の駆け引きが展開されるアダルトな物語かと…

まさか、こんなに初々しい直球のラブストーリーとは!

1,000人以上の女性(時々男性)を虜にした稀代のプレイボーイ、ジャコモ・カサノヴァ。
生身の人間が演じるには少々ハードルの高いキャラクターですが、みりおさん(明日海りお)なら適役。

姿形の美しさは折り紙付き。
カーニヴァルで薔薇の花びらを撒くカサノヴァの人間離れした美しさ。
花びらを思わせる赤いドレスの女たちに取り囲まれる姿はさながら「花の王」。
いくら宝塚とはいえ、これができる人は限られます。

それ以上に、表情や仕草や身のこなしから匂い立つ、溢れんばかりの男の色気と愛嬌。
女たちに愛されこそすれ、決して憎まれることはない。
数多の恋人たちと浮名を流しながらも、生臭くならず、透明感がある。

凛々しく美しく、ただ女を楽しませ、気持ちよい恋をさせてくれる。
カサノヴァが去った後、その女を一段と艷やかに輝かせてくれるような男。
ファンタジーの中の「モテ男」。

カサノヴァはみりおさんが到達した究極の男役像のように思います。

次作『A Fairy Tale ―青い薔薇の精―』をもって卒業されるみりおさん。
目に見えぬ鎧を脱ぎ捨てたような軽やかさ。
自由に、伸び伸びと。
華奢な体に背負った重荷を下ろし、ただ舞台を、男役を楽しんでいる。

その解放感、その余裕が、カサノヴァの持ち味にぴったりリンクしているような印象を受けました。

仙名彩世、鮮やかな娘役の集大成


男役を極めたみりおさんが一周まわって醸し出す、少年のような瑞々しさ。
恋の冒険は楽しんでも、心の重さに気づかせてくれるような女性に出会えたことはなかった。

カサノヴァが生まれて初めて“愛した”女性ベアトリーチェに、ゆきちゃん(仙名彩世)。

これまた嬉しい誤算だったのですが…
まさかベアトリーチェがこんなにお転婆な娘だったとは!

修道院での行儀見習いを終え、ヴェネツィアへやってきたベアトリーチェ。
慎み深いグレーのマントを脱ぎ捨てた姿の鮮やかさ!
瑞々しい好奇心、冒険心、自由闊達なベアトリーチェの心が弾け、溢れ出すような赤とピンクのドレス。
鮮烈でした。

昨年秋、ゆきちゃんの退団発表後の記事に、『CASANOVA』に寄せる期待を記した私。
「惜しまれるうちが花」とはいえ、あまりに早すぎる│花組トップ娘役・仙名彩世さん退団発表

ゆきちゃんが持っている沢山の魅力。
秘め隠している新たな能力。
出し惜しみすることはありません。
すべて燃やし尽くして花園を去ってください。
「もっと観たかった」なんて気持ちを吹き飛ばすほどの集大成の艶姿。
娘役・仙名彩世のフルスロットルが観たいです。


ベアトリーチェは私の期待をはるかに上回る素晴らしい集大成でした。
カサノヴァから与えられる愛をただ待つ女ではない。
自らの意志で、対等な愛を差し出せる女。

自分の意志を持ち、自分の手で進むべき道を選び、自分の足で人生を歩める女性。
ゆきちゃんへの完全な当て書きですね。

公演解説にある“理想の愛を求め、彷徨い続けるカサノヴァが最後に辿り着くところとは…”が、ゆきちゃんへの何よりの餞でしょう。

自由に伸び伸びとベアトリーチェとして息づいたゆきちゃん。
同じく、心のままに愛し生きたカサノヴァと同化したようなみりおさんとの相乗効果は素晴らしいものでした。
つくづくいいコンビだなぁと思います。

いいお役を書いていただけて良かった。
生田大和先生には感謝しかありません。

冒頭に“どこをとっても「愛」にあふれた大人のおとぎ話”と書きましたが、物語の中の「愛」のみならず、みりおさんとゆきちゃんと花組の皆さまの「愛」、生田先生の宝塚と演劇と生徒に寄せる「愛」。

すべての「愛」がひとつになり、舞台の上で大きく花開いた『CASANOVA』。
私の宝塚への「愛」がさらに深まる作品でした。

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愛が試される!?~ヅカファンには笑いと勇気が必要だ~│CASANOVA

劇場に「幸せの魔法」をかけた人たち(京三紗/真地佑果/縣千/望月篤乃)│20世紀号に乗って

登場人物ひとりひとりが憎めなくって愛おしい『20世紀号に乗って』。
全体とトップコンビの感想に続き、特に気になった方々をピックアップします。

ブラボー望海風斗!ブラボー真彩希帆!ブラボー雪組!『20世紀号に乗って』で大満足!
望海風斗の当たり役!―愛すべき変人、オスカー・ジャフィ│20世紀号に乗って
熱狂を生む娘役、真彩希帆(リリー・ガーランド)│20世紀号に乗って

幸せを振りまく魔法使い、京三紗さん


オスカー(望海風斗)の救いの女神(?)、製薬会社会長のレティシア・プリムローズを演じた京三紗さん。
チャーミングな暴れっぷりが最高!
声も仕草も、やんちゃな目つきも可愛くって、目が離せない!

童女のようなあどけなさ。
軽やかなお茶目。
破天荒ないたずらっ気。

「悔い改めよステッカー」を貼りまくるレティシアの楽しそうなこと、楽しそうなこと。
甥っ子(真地佑果)が迎えに来たのを察した逃げ足の速さと言ったら!
おもちゃの汽車に乗って舞台を横切る姿に拍手喝采!
なんて自由でファンタスティックな演出!

京さんならではの天衣無縫な味わい。
花組の『蘭陵王』に続き、「京さんでなくては」というお役でしたね。

なんといっても、いつも笑いを含んだような愛らしいお声が大好き。
鈴を振るようなあのお声を聴くだけで、なんだかウキウキします。

2000万ドルはフイになってしまいましたが、それ以上の幸福をオスカーにもたらしたレティシア。
優しいぬくもりで20世紀号を包み込んでくださった京さん。
劇場に幸せな魔法をかけてくださり、ありがとうございます!

魅力再発見、真地佑果さん


レティシアの甥っ子ウィリアムの真地佑果さん。
品の良いハンサムで素敵。
幻想のシーンで娘役さんの脚を下から撫で上げる仕草がとてもセクシーで、気づけば目で追っていました。

『心中・恋の大和路』の可愛い丁稚が印象的だった真地さん。
立派な男役になられましたね。
次回は更に注目したいと思います。

圧倒的スター性、縣千さん


敏腕プロデューサー、マックス・ジェイコブスの縣千さん。
パッカーーーン!と明るい、前田美波里さん似のゴージャス美女。

男役としては、はちきれそうな胸板、パーンと張った太もも、ぎっしり身の詰まった体つきが最高の美丈夫タイプ。
いいですね~~

うるわしいお顔に似合わぬコメディエンヌっぷりを発揮。
文字通り、自分で操縦する飛行機で20世紀号に乗り込む演出には笑いました。

リリーにひっぱたかれるタイミングが良くて驚き!
本当にぶたれたのかと思うほどドンピシャなSE。
細かいことですがコメディの完成度が高まりますね。

圧巻はフィナーレの紳士。
トップハットとケーンを携えた縣さんを皮切りに、男役と娘役の群舞、そしてデュエットダンスへ。
『20世紀号に乗って』を「タカラヅカ」たらしめる重要なフィナーレナンバー。
バシッと空気を切り替え、大役を果たしました。

圧倒的な華が魅力の縣さん。
これからますます楽しみなスターさんですね。

将来性抜群、望月篤乃さん


「バベット」のリリー(真彩希帆)の取り巻き(?)のひとり、ナイジェル。
目力の強い、華やかな美形。
色男らしく、客席を舐めるように何度も視線をくださるので目のやり場に困りました。
このやる気満々な男役さんはどなた!?

気になってお名前を確認したところ、望月篤乃さんでした。
この方が望月さん!
初舞台のとき、素敵な芸名だなぁと思っていたのです。
ようやくお顔とお名前が一致しました。

あなたが望月さんね、しっかり覚えましたよ~~
雪組を観る楽しみがまたひとつ増えました。

影の主役、舞台装置


いつも素敵な装置に目を奪われる原田作品。
松井るみさんが手がけられたアール・デコ調のセット。
クラシカルで豪奢な『20世紀号』の世界観を盛り上げる影の主役。
これから始まる物語への期待が高まります。

いよいよ幕開き、目の前に勢いよく立ち上る煙柱!
何本も、何本も!
蒸気機関車を思わせる楽しい演出に、思わず声を上げてしまいました。
遊園地のアトラクションみたいでワクワク!
一気に物語世界に引き込まれます。

3つのコンパートメントで同時進行するお芝居。
目が足りなくて何度でも観たくなります。

大団円の汽車も凄かったですねー!
主役級の存在感でした 笑

再演希望!


あっちにもこっちにも素敵な生徒さんがいらして大忙しな『20世紀号に乗って』。
ボキャブラリーがすべて吹っ飛ぶ面白さ。
生で観ることができて本当に良かった!
誘ってくれた友人に感謝です。

こんなに素晴らしく、手の込んだ作品が「東京のみ」「たった2週間」だなんてもったいないですね。
映像化も難しいとか。
(ひょっとして、世界のアイドルMick○y Mouseの名前が出てくるから?)

願わくば、本拠地関西を含めた再演が叶いますように!
(10月のKAAT神奈川/梅田シアタードラマシティの演目って未定ですよね?)

なにはともあれ、宝塚ファンの皆さまと一緒に「雪組20世紀号」に乗車できて幸せでした!

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熱狂を生む娘役、真彩希帆(リリー・ガーランド)│20世紀号に乗って

リリー・ガーランド役で金字塔を打ち立てた真彩希帆。
残念ながら記録には残りませんが、観た人の記憶には永遠に残るでしょう。

パワフルでヴィヴィッドで、この上なくチャーミング。
きぃちゃん(真彩)の娘役像そのものに思えるリリー。
この目で観、この耳で聴くことができて、幸せでした!

鮮やかな生命力、真彩希帆


宝塚作品のヒロインでは『凱旋門』のジョアン・マヅーが一番好きな私。
ジョアンだから好きなのか。
きぃちゃんだから好きなのか。
分からなくなるほどに、ふたりが溶け合った魅力的な女性。

きぃちゃんの武器のひとつに、非現実的なまでの美声が挙げられます。
鈴を転がすように軽やか、どこまでも透き通った声。

軽はずみで、浅はかで、男にだらしない。
しかし、無垢な女。
一歩間違えば観客から総スカンを食いそうな女性を可愛いファム・ファタールに仕上げたのは、彼女の声の力によるところが大きいですね。

『20世紀号に乗って』のヒロイン、リリーも同様です。
20セントを取り返すまではテコでも動かず、契約書は隅々まで舐めるように目を通す。
地に足の着いた素敵な女性ですが、「宝塚的」にはちょっと生々しい。

そこを上手く中和するのが、きぃちゃん本来の愛嬌と天性の声。
ウィークポイントをチャームポイントに転じ、とびっきり可愛い大女優として舞台に立つ。

パッと目を引く華。
観客の心まで明るく照らす“陽”の輝き。
これこそ、きぃちゃん最大の魅力。

押し出しの強さが嫌味にならず、むしろ生き生きと豊かな生命力を感じさせる。
エネルギッシュで逞しい健康美。
真夏のひまわりを思わせる、まばゆい笑顔。
観るだけで胸がスカッとする、大好きな娘役さんです。

オスカー×リリーは割れ鍋に綴じ蓋カップル?


きぃちゃんの持ち味がドンピシャはまったリリー・ガーランド。
元恋人オスカー(望海風斗)は彼女に輪をかけたバイタリティあふれる男。

リリーの情熱に対抗しうるのはオスカーであり、オスカーの情熱に対抗しうるのもリリーである。
絶妙なパワーバランス。
ふたりが再び結ばれるのは必然であった、と思わせるカップル。

リリーの契約書をもぎ取ったオスカー。
しかし、そのサインは…
それまでの比ではない、怒涛の展開で元の鞘に収まるふたり。

それを唐突と感じさせず、「だよね」と観客に納得させうるのは、だい×きほの「圧」と、オスカー×リリーの「愛」が等しく釣り合ったからに他なりません。
「お騒がせ男」オスカーを御せるのはリリーのみ。

最高にハッピーなラストシーン。
ぱぁっと心が晴れるような幸せいっぱいの大団円。
ハッピーエンドっていいですよね~~

とはいえ、結婚式が終わった途端、口喧嘩を始めそうなふたり。
「割れ鍋に綴じ蓋」という表現はいまいちですが、彼らはまさにそれ。
彼らが互いのベターハーフであることは間違いないでしょう。

物語の中でも現実世界でもベストコンビなだいきほ。
素晴らしい舞台をありがとうございました!

熱狂を生む娘役、真彩希帆


以前の記事にも書きましたが、この作品はヒロインのリリーが引っ込んでいては成り立ちません。

「ヴェロニク」や「バベット」などリリーが主役を張るシーンでは、チケット代に見合う価値を観客に与える義務があります。
その期待に完璧に、いえ、それ以上の結果をもって応えたきぃちゃん。

本名の自分を脱ぎ捨て、突如現れた女優リリー・ガーランド。
目が覚めるような総スパンの三色旗ドレス。

舞台狭しと歌い踊るきぃちゃんを目にして、なぜだか目頭が熱くなりました。
生き生き、伸び伸び、持てる力のすべてを出し切るようなパフォーマンスに心を揺さぶられたのです。

幕が上がってまもなくの全力投球。
ここが最高潮!?そんなはずはない。
芝居の定石として、見せ場はもっと後ろに作るはず。
こんなところにクライマックスを持ってくるはずがない。

すると、「ヴェロニク」はほんの小手調べ?
この先、もっと凄いパフォーマンスを見せてくれるの?
わくわくが止まらない観客の前に、次々繰り出される歌・歌・歌…

話すように歌い、歌うように話すリリー。
自由自在に声を操り、劇場の空気を動かす。
歌と踊りと芝居が一体となった、これこそミュージカル!

「バベット」の超絶技巧すら、そうと感じさせず、軽やかに歌いこなす力。
酩酊と幻想のはざまで混乱していくリリー。
酔いが回っても、歌声はぶれず、冴え渡るばかり。
客席のボルテージもぐんぐん上昇するのを感じます。
「いいぞ!もっとやれ!」と叫びたいくらい楽しい!嬉しい!気持ちいい!

観客を熱狂と興奮の坩堝に巻き込むことのできる娘役、舞台の神様に愛された真彩希帆のリリー・ガーランドを観ることができて幸せでした!

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望海風斗の当たり役!―愛すべき変人、オスカー・ジャフィ│20世紀号に乗って

『20世紀号に乗って』は一言で言えば「密度が高い」舞台。
歌も台詞も芝居もすべてが緊密に組み上げられ、どこかひとつ調子が狂ったら全体がガタガタになる。
演じる側にとっては極度の緊張を強いられる作品です。

畳み掛けるような笑い、観客の鼻先を持って引きずり回すようなスピード感あふれるコメディ。
いかに客席の心をつかみ、白けさせずにエンディングまで引っ張るか。

だいきほ率いる雪組は見事にそれをやってのけました。
猛スピードでひた走る20世紀号さながら、一瞬たりとも飽きさせず、観客をグランド・セントラル駅へ送り届けたのです。

○全体感想はこちら↓
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愛すべき変人、オスカー・ジャフィ(望海風斗)


はた迷惑なお騒がせ男。
側にいたら疲れそうなタイプですが、しかし、なんとも愛おしい。

どうにも放っておけない「男の可愛げ」があるのですね。
だいもんさん(望海)は、このあたりの表現が絶妙。

わーわーぎゃーぎゃーぴーぴー大騒ぎして、周りを引っ掻き回して、飛んだり跳ねたり泣いたり叫んだり大暴れ。
それでも愛おしくてたまらない気持ちにさせるのは、とことん「純」な男だからでしょう。

「舞台」にかける一途な愛。
夢に向かって猪突猛進なオスカー。
真っ直ぐでエネルギッシュで、なりふり構わぬ一所懸命さ。

彼は大真面目なのです。
対象は何であれ、真摯な態度は人の心を打ちます。
だからこそ、オリバー(真那春人)やオーエン(朝美絢)を始めとする周囲の人々も彼を見限れない。

大真面目なオスカーを大真面目に演じるだいもんさん。
彼女一流の素晴らしい歌声と技術と計算をもって。
これが面白くないはずはないでしょう。

優れた人が真摯に演じるコメディ。
小さな的のど真ん中に正確に的確に当ててくる笑い。
私たちは難しいことを考えず、だいもんさんが広げた翼に乗って飛べばいいのです。

なんの引っ掛かりもなく、ただ作品世界に没入できる。
ノーストレスの素晴らしい演劇体験。
チケット額面以上の価値がある舞台です。

ちゃんと伝わるから、ちゃんと笑える


アル・カポネのセルフパロディでの登場に拍手喝采。
リピーターの多い宝塚ならではの粋な計らい。
出だしは百点満点!

借金取りの手から逃れ、オスカーは一体どうやって20世紀号に乗り込むのかと思ったら…
なんと、走行中の電車の窓にしがみついて登場。
スカーフェイスの男とは一変、斜めに踏ん張りながらの必死の形相に腹筋が震えます。

帽子がピュ~~ンとすっ飛んだところでもう限界。
遠慮なく笑わせていただきました。
コントか!

ようよう20世紀号に潜り込んだオスカー。
まあ、喋ること喋ること。
異様なまでの早口と多弁。
「何事も過剰」なオスカーという男を象徴するような語り口です。
これを朝晩耳元でやられたらウンザリでしょうねぇ…

舌の回転が早いのはもちろん、もつれず突っかからず、すべての台詞がパーフェクトに観客の耳に届くのは素晴らしいこと。

まくし立てるようなコメディで何を言ってるのか分からないのはストレスです。
立て板に水のごとく繰り出される言葉が、ちゃんと伝わるから、ちゃんと笑える。

寝っ転がった体勢で、あれだけ安定して歌えるって凄いですよね。
とても死にかけの男とは思えません 笑

望海風斗の当たり役、オスカー・ジャフィ


なまじ渋いハンサムだけに皮と身が釣り合わず、可笑しみを呼ぶ。
彫刻のような顔したヒゲ男が、椅子の背もたれを抱きかかえるようにしゃがみこんで、めそめそいじいじ。

男性の内側に潜む幼児性を上手いこと引き出し、「キモ可愛い」「ウザ可愛い」オスカーの魅力に昇華させたのは、だいもんさんの手腕か?原田先生の慧眼か?
偶然の産物でないことは確かです。

実際にいたら近寄りがたいですが、虚構の世界の住人であるからこそ許されるカリカチュアされた男性像。
オスカーをチャーミングな男に仕上げたのは、やはりだいもんさんの力でしょう。
水を得た魚のように活き活きと、楽しそうに演じるだいもんさんが印象的でした。

とはいえ、「最後までずっと“変な男”のままなのか?」との不安はフィナーレで払拭されました。
きぃちゃん(真彩希帆)とのデュエットダンスで本領発揮。

宝塚ならではの「夢の男」となって現れただいもんさん。
本編では封印していた男役のダンディズムを、ここぞとばかり爆発させます。

いくら作品として面白くても、ファンとは欲張りなもので、やはりどこかに宝塚らしいカッコよさも求めてしまう。
フィナーレのだいもんさんの姿に溜飲が下がりました。

上質な舞台を届けつつ、ファンの欲求もきちんと満たす。
座付き作家・原田諒ならではの抜かりなさ、嬉しい心配りですね。

シックなお衣装に身を包み、きぃちゃん(真彩希帆)をリードするエレガントな男。
トップスターの名にふさわしい輝きです。
だいもんさんは横顔、とくに鼻筋が美しく、舞台映えしますね。
惚れ惚れしました。

なにはともあれ、愛すべき変人オスカー率いる『20世紀号』の大成功は、頼もしき大トップスターだいもんさんの技術と経験と、揺るぎない男役力あってこそ。

オスカー・ジャフィは望海風斗の当たり役と言ってよいでしょう。

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noctiluca(ノクチルカ)

Author:noctiluca(ノクチルカ)
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
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