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何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ│宝塚は夢まぼろしの如くなり

『霧深きエルベのほとり』の素晴らしさは幕開き。
「〽鴎よ 翼にのせてゆけ」の歌声と共に、銀橋に姿を現す紅カール。
ぐーっと物語の世界へ引き込まれます。

ところで「カモメよ~」ならカッコいいのに「スズメよ~」「アヒルよ~」「カラスよ~」がカッコつかないのはなぜ?
「ツバメよ~」は割とイケる?
この違いは何?と考えたところ「“渡り鳥”はカッコよく仕上がる」という結論に達しました。

カール・シュナイダーも港から港へ…の渡り鳥ですもんね。
男は船、女は港。
彼が錨を下ろせる港はあるのか?

観劇意欲が湧く作品タイトルってどんなの?


動物の名前を冠した作品は多くあります。
『ヴェニス、獅子たちの夢』、『黒豹の如く』、『Gato Bonito!!―ガート・ボニート、美しい猫のような男―』etc.
(ネコ科が多い?)

では、鳥は?
真っ先に朝海ひかるさんの『アルバトロス、南へ』が浮かびました。

Albatrusはアホウドリ。
警戒心が薄く、捕まえるのが容易なことから、阿呆と名づけられた渡り鳥。

『アルバトロス、南へ』の意味は想像でしかありませんが…
人を疑うことを知らない純真無垢な鳥が、愚直に、ひたすらまだ見ぬ世界(南)を目指す。
踊って踊って踊り続けたコムさん(朝海)の宝塚人生に重ねたのでしょうか?

男役を「翼あるもの」にたとえるならば。
己の夢または大義のため、愛する人のため、行き着く先は破滅と分かっていても、翼折れるまで羽ばたき続ける一羽の鳥。
「滅びの美学」を体現する男役のイメージにぴったりです。

心惹かれるタイトルであれば、ぐっと観劇意欲がかきたてられるもの。
「観たい」と思える作品名をピックアップしました。

・あの日薔薇一輪
・琥珀色の雨にぬれて
・真紅なる海に祈りを
・たまゆらの記
・白昼の稲妻

簡潔で、“その先”を知りたくなる、ポエティックな余韻が残るものに食指が動きます。
(念のため調べたところ、すべて柴田侑宏先生の作品でした)
(我ながら趣味が一貫している)

何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ


上記はあくまでタイトルだけの好み。
内容も含めてなら大野拓史先生の『NOBUNAGA<信長> ―下天の夢―』が好きです。

『夢の浮橋』に『一夢庵風流記 前田慶次』と、大野作品には「夢」がつくタイトルが多いですね。
(『一夢庵風流記』は原作通りですが)

「夢」は儚く、おぼろなものの象徴。
『NOBUNAGA』冒頭では信長(龍真咲)が「敦盛」を舞います。

“人間五十年 下天のうちを比ぶれば 夢幻の如くなり 一度生を享け 滅せぬもののあるべきか”

人の世の無常を謳う「敦盛」。
「夢」のキーワードで浮かぶのは、室町時代の歌謡集『閑吟集』の一首。

“何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ”

この場合の「狂う」は、現在で言う「精神に異常をきたす」ではなく、「脇目もふらず何かに熱中する」ことを指します。
拙訳すれば「まじめくさってどうする、人生はひとときの夢、ならば我を忘れて楽しめばいい」といった意味でしょうか。

祖母の蔵書から、この歌を知ったのは小学生の頃。
居直ったような投げやりと裏腹の、不思議な熱っぽさ、爽快感。
意味はおぼろげながら、ずっと心に残る言葉でした。

『閑吟集』が編纂された室町後期は乱世。
明日をも知れぬ命。
ならばこの瞬間、むさぼるように生を味わい尽くそうじゃないか。
“何せうぞ”には諦めとは真逆の、強い生への渇望が感じられます。

現代に置き換えても、仕事、趣味、人…
何かに熱中すること。
それは対象から生きるエネルギーを受け取り、また、自身の命を燃やすことに他なりません。

宝塚の魅力も「夢幻の如く」「一期の夢」。
夢のひとかけらを積み重ねて105年。

好きな生徒さんがいて、好きな組があって、好きな脚本家がいて。
“今の宝塚”を好きでいられることは奇跡なのです。

無理せず、できる範囲で、しかし一心に。
「ただ狂い」たいものですね。

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愛が試される!?~ヅカファンには笑いと勇気が必要だ~│CASANOVA

花組東京公演初日おめでとうございます!
花盛りの日比谷に二重の喜びが訪れたようです。
ご卒業の皆さまにも佳き春となりますように。

ヅカファンには勇気が必要だ


宝塚ファンの愛が試されるときがやってきました!
公式サイト│東京宝塚劇場 花組公演『CASANOVA』特別メニューについて

○公演オリジナルカクテル「モテ男」 800円(税込)
公演の舞台となるイタリア ヴェネツィアのレストラン バー「ハリーズ バー」で1948年に考案されたカクテル「ベリーニ」に相性の良いフランボワーズのシロップを合わせ、フルーティーなカクテルに仕上げました。(アルコール度数 約3.5度)[公式サイトより抜粋]


「モテ男ください」って言えます!?

ラウンジのカウンターに並ぶ方が口々に「モテ男ください」「モテ男ひとつ」と仰るかと思うとシュールですね~~

公演メニューを注文する時はいつも「味深きエル…ごにょごにょ…ください」と適当にごまかしちゃう私。
しかし、今回の公演カクテルはごまかしようのない短い名前。
これも観劇の楽しみのひとつと割り切り、勇気を出して「モテ男ください」と言ってみることにします!

ピーチ×ワインはかなり私好み。
お気に入りになりそうです。

アルコール度数って毎回載ってましたっけ?
問い合わせが多かったのかな?
お酒に弱い方でもあらかじめ度数が分かっていれば安心ですね。

ヅカファンには笑いが必要だ


ついに中の人が開き直った!
公式サイト│東京宝塚劇場 花組公演デザートのお知らせ

○「CASANEREVA」~デザート名には笑いと冒険が必要だ~410円(税込)
牛乳プリンに苺のホイップクリームを重ね、苺のミルクレープの上に甘さを控えたミックスベリーのコンポートを重ねました。
ピンク色の可愛いデザートを、お楽しみください。[公式サイトより抜粋]


ファンをざわつかせたポスターのキャッチコピー「人生には、恋と冒険が必要だ。」をもじった「デザート名には笑いと冒険が必要だ」。
メタ視点で攻めてきましたね!
これは反則~~

仰るとおり、東宝デザートにはいつも期待しかありません!
これからも愛と笑いに満ち、冒険心に富んだメニューを楽しみにしています!

実は東宝デザートのホイップクリームが苦手で、こちらは残念ながらパスですが、ネーミングで十分楽しませていただきました。
(ヤケクソ気味な「CASANEREVA」が地味にツボ)

求心力抜群!『花より男子』ポスター


今日はお待ちかねの外部公演のポスターも一気に出て、花組ファンの方には嬉しい一日でしたね。

まずは、柚香光さんと城妃美伶さんの『花より男子』。
公式サイト│花より男子ポスター

れいちゃん(柚香)めちゃくちゃカッコいいですねー!
くっきりしたお顔立ちが引き立つあっさりメイクが素敵。
お衣装や髪型もトータルでよくお似合いです。

華やかで若々しいエネルギーに満ちた、いいポスターですね。
なんとなく、れいちゃんはこれからの新しい宝塚を切り拓いていく革命児になるのではないか?という印象を受けました。

(嵐の松本潤さんに似てるなぁと思ったら、ドラマ版で松本さんが同じ役をされているんですね)
(兄弟みたいに見えます)

他の皆さまの表情もいいですね。
それぞれのキャラクターの性格が伝わってくるようで、原作を知らない私でも興味を惹かれます。

宝塚の王道!『Dream On!』ポスター


現代的な『花より男子』とは打って変わってクラシカルな『Dream On!』。
公式サイト│Dream On!ポスター

なんでしょう、この安心感…
隅から隅までタカラヅカ!!

あかちゃん(綺城ひか理)がクールな青で、つかさ君(飛龍つかさ)がホットな赤という配色がぴったりすぎ!
笑顔全開なメンバーの中、ただひとり悩ましげなあかちゃんがツボ。
渋系男役まっしぐら!?
あかちゃん好きとしては嬉しい傾向です。

金の薔薇をお持ちの三名は?と思ったら、特別出演のマイティー(水美舞斗)、ホッティー(帆純まひろ)、はなこちゃん(一之瀬航季)なのですね。

みりおさん(明日海りお)のコンサートも含め、大忙しの花組さん。
主演をこなしながら特出のれいちゃん、しろきみちゃん(城妃)、あかちゃん、つかさ君。
引っ張りだこのマイティー、ゆーなみ君(優波慧)、ホッティー、ほのかちゃん(聖乃あすか)、はなこちゃん、らいと君(希波らいと)。
気が早いですが、どなたも怪我なくご無事に公演を務められますよう、心よりお祈り申し上げます。

まずは『CASANOVA』!
MY初日はまだ先ですが、大劇場での評判も上々のようで今からわくわくしております。

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「好きだから」は理由にならない―“善意”による無邪気な侵害│宝塚歌劇団の「著作権」と「肖像権」

宝塚の楽しみ方は人それぞれ。
皆さま思い思いのスタイルで応援されているかと思います。

応援の形に優劣はありませんが、仮にそれが生徒さんや劇団にとって不利益となるものであったら差し控えなくてはなりません。

一例として、「著作権」及び「肖像権」の侵害が挙げられます。

「好きだから」は理由にならない―“善意”による無邪気な侵害


著作権は、脚本・音楽・衣装・装置を含む作品そのもの、また、劇団の刊行物や販売物(写真・映像媒体)に関わる権利。
肖像権は、劇団に属する人(生徒・演出家など)に関する権利。

魅力的なコンテンツであればあるほど、これらの権利を侵されがちなもの。
特にエンターテイメント界隈では、「好きだから」という理由の“善意”による無邪気な侵害が多く見られます。

「善意」とは本来、「良い心。他人のためを思う心。好意」を指します。
また、法律用語では「善意の第三者」という言葉に表されるように、「ある事情を知らないですること」を指します。
この記事では両方の意味で進めていきます。

「もっと多くの人に広めたい」「観られない人に届けたい」と、生徒の入出画像や刊行物のスクリーンショット、映像や動画などをWEBに上げ、拡散する。
「良かれ」と思った行動、「知らない」で取った行動が、実は対象の権利を侵害している。

これも問題ですが、もうひとつの問題はいわゆる「フリーライド[free ride]」。
他者が有する名声や信用に便乗し、労せずして利益を得る行為ですね。
文字通り「ただ乗り」。
SNSで承認欲求を満たすためという安直なものから、金銭が絡む悪質なものまで。

これらの権利について、宝塚歌劇団はどのように表明しているのか?
確認したところ、劇団公式・宝塚クリエイティブアーツ・TAKARAZUKA SKY STAGEなどのサイトに該当のページがありました。

しかし、これらはあくまで自ら動いて取りに行かないと得られない情報なのですね。
それぞれのサイトの奥深く、目立たない場所にひっそりと置かれたページ。

権利に対する感覚は個人差が大きく、疑問を持ち、自ら探した(検索した)人にしか届かないのはうまくありません。
備忘録を兼ねてまとめましたので、よろしければご共有ください。

※権利の侵害により起こりうる問題については諸処で言い尽くされていますので、ここでは触れません。

公式サイトの「著作権」「肖像権」に関する記述


【画像について】
・ブロマイド(スチール写真・舞台写真など)を、個人のホームページなど(※)に掲載すること→×
・楽屋口付近などで撮影した生徒の写真を販売、配布、ホームページなどで公開すること、その他に利用すること→×

宝塚歌劇団│よくあるご質問・お問い合わせ「著作権」

※「ホームページなど」とは、ブログを含むウェブサイト及びSNS全般(Twitter/Instagram/Youtube/Facebookなど)を指すと考えて良いでしょう。

【映像・書籍について】
・タカラヅカ・スカイ・ステージの放送番組やDVD、Blu-rayの映像を動画共有サイトにアップロードすること→×
・書籍、DVD、Blu-rayの画像やスクリーンショットをSNSなどへアップロードすること、文章を転載すること→×

株式会社宝塚クリエイティブアーツ│著作権について「著作権侵害の一例」
TAKARAZUKA SKY STAGE│タカラヅカ・スカイ・ステージの著作権についての考え方

OGの柚希礼音さんや愛希れいかさんが所属する芸能事務所AMUSE(アミューズ)のサイトに分かりやすいページがあります。
アミューズ│SNSルールについて
著作権や肖像権(プライバシー権・パブリシティ権)について、Q&A方式でまとめられています。
Twitterで知った情報ですが、有益なのでこちらでもシェアします。

「好き」「応援したい」気持ちを、どうやって形にするか?


現行では著作権・肖像権侵害には「親告罪」が適用されますが、星の数ほどある個人ブログやSNSを逐一チェックしていてはキリがない。
また、厳しく取り締まりすぎてファン活動に水を差しては本末転倒。

ブログやSNSにUPされる生徒さんの入出画像、刊行物のスクショも含めてですが、劇団の目こぼしによりお咎めがないのが現状です。
劇団の黙認(見て見ぬふりをされている状況)に甘えているに過ぎないのです。

その行為が巡り巡って、どんな結果を招くか、想像してみてください。

もちろん、宝塚の自社媒体に限った話ではありません。
雑誌『25ans』のブログでも誌面のSNSアップについて苦言が呈されています(エントリー下部)。
25ans公式サイト│25ans9月号真風涼帆さんカバー!

「好きだから」「もっと知ってもらいたいから」という言い訳は通りません。

自分の行為は本当に相手のためになっているのか?
ファン活動に限らず、人間同士のコミュニケーションの基本は、この自省に尽きます。

好きで応援したい気持ちをどのような形に落とし込んでいくか。
ファンひとりひとりが考えていくことが大切ではないでしょうか。

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父権社会の権化―ヨゼフ・シュラック(一樹千尋)のパターナリズム│霧深きエルベのほとり

ご存じのとおり、専科のヒロさん(一樹千尋)、ジュンコさん(英真なおき)は管理職を歴任し、長く星組に在籍された方。
『霧深きエルベのほとり』出演者一覧が発表されたとき、真っ先に思ったのは「またしても星組ファミリーが揃った」。

ヒロさん、ジュンコさん、ゆずみさん(万里柚美)、みきちぐさん(美稀千種)。
温かくて頼りがいのある、星組のお父さんとお母さんが勢揃い。
皆さまが『エルベ』の屋台骨を支えてくださることに、言いようのない安心感を覚えました。

切れた糸をつないだ星組出身専科さん


長くヅカ離れしていた私が復活したのは2011年月組の『アルジェの男』。
知ったお顔がほとんど見当たらず(かろうじて霧矢大夢さんが分かるくらい)、少々心細い思いをしました。
新しい生徒さんのお顔とお名前を一から覚えて、また宝塚を楽しめるのだろうか?と。

そんな心配を払拭したのが、専科のヒロさん、ジュンコさん、ハッチさん(夏美よう)。
昔観ていた当時の星組のスターさんのお名前を目にした瞬間、途切れた線がすうっとつながったような気がしました。
懐かしい思い出と共に、一気に今の宝塚が身近に感じられ、またたく間にヅカファンに返り咲くことができたのです。

彼らがいなければ、現在のように宝塚を楽しめていなかったかもしれない。
少なくとも、馴染むまでにもう少し時間がかかったかもしれない。
皆さまには深く感謝しています。

ヒロさんとジュンコさんはコンビで星組に特出されることが多いですね。
直近では『ロミオとジュリエット』や『眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯に―』。

ヒロさんの威厳、ジュンコさんのぬくもり。
いずれも深い味わいと奥行きのある芝居で作品を守り立ててくださいました。

そして、今回も…

『エルベ』の悲劇を生んだヨゼフ・シュラックのパターナリズム


ヒロイン・マルギット(綺咲愛里)の父ヨゼフを演じたヒロさん。
舞台に現れた瞬間、ピリッと空気が引き締まりますね。
一目で「只者ではない」と思わせる圧倒的存在感。

父性、権威、品格、厳格、責任感、確固たる意志…
ヨゼフというキャラクターから読み取れるキーワードです。

ヒロさんの男役像を特徴づける「父権社会の権化」とも言うべき個性。
『霧深きエルベのほとり』の悲劇の一因として、ヨゼフによる「パターナリズム」が挙げられます。
家長権を持つ父親が、娘(マルギット)や家族の人生に介入、干渉する。

何もかも父親の手の上で踊らされる人生。
その反発から家を飛び出したマルギット。
しかし、到底ヨゼフの支配から逃げおおせるものではありませんでした。

「私はカールと結婚するか、死ぬかどちらかよ!」
命がけの抵抗が功を奏したかに見えましたが、それはいっときのこと。

圧巻はシュラック家のサロンで開かれた、カール(紅ゆずる)とマルギットの結婚披露パーティー。
激昂するマルギット、厳しくいさめるヨゼフ。
やがて、マルギットの産みの母に対する誤解が解け…

長台詞をダレずに聞かせる巧みな緩急。
隠された過去がつぶさに浮かぶドラマティックな語り口。
このシーンは恐らく、音声のみの朗読劇でも十分に楽しめるでしょう。

思えば、作者の菊田一夫はラジオドラマの第一人者なのでした。
代表作『君の名は』の放送時間は銭湯の女湯が空っぽになったといいます。

芝居の良し悪しを決めるのは「台詞」である、と改めて感じる場面ですね。

混乱したマルギットが広間を飛び出し、カールが後を追い…
その後の、マルギットの元婚約者フロリアン(礼真琴)とヨゼフのやり取りも見応えのあるものでした。

フロリアン・ザイデル VS ヨゼフ・シュラック


ヨゼフの親友の息子フロリアン。
親同士が定めた婚約により、幼い頃からマルギットと兄妹のように育った男。

何事もなければ、二人はすんなり結婚していたでしょう。
ところが、家を飛び出したマルギットはあろうことか船乗りを夫として連れ帰ってきた。

フロリアンの男の面目は丸つぶれでしょう。
しかし、彼は恋敵と婚約者の結婚披露パーティーまでお膳立てする。
結婚はヨゼフにより阻止され、パーティーの主役は姿を消し、ヨゼフとフロリアンが残される。

妻を造船所の社員に奪われた初老の男。
婚約者を船乗りに奪われた若者。
いわば、二人のコキュの対決です。

気の毒なのは、マルギットと寝てもいないのに寝取られ男の烙印を押されたフロリアン。
(フロリアンとマルギットに肉体関係はなかったので、厳密には「寝取られ男」ではありませんが)
(とはいえ、社会的には紛れもないコキュです)
もの悲しく、ほろ苦く、どこか滑稽な構図です。

「愛情」に対する見解のぶつけ合い。
ここは年若いフロリアンが圧倒的に劣勢です。
しかし、彼は一歩も引きません。

愛に正解など無い。
とはいえ、あまりに人生経験に差のある二人。
「もう父と呼ぶ必要はないぞ」と切り捨てられ、言葉を失うフロリアン。
ここは理不尽な面白みがありますね。

「お義父さん、僕は…」に続く言葉は何だったのか?
カールの「マルギット、俺なあ…」と並び、先を知りたくなる台詞です。

専科は宝塚の財産


若くとも達者な方はいらっしゃいますが、技術のみでは出せない味があります。

過ごした時間、重ねた経験。
容貌や肉体の変化。

脂っ気の抜けた枯れた味わい。
熟成され、洗練された古酒のような口当たり。
渋味、苦味、辛味、滋味…
見た目も含めた「芸の年輪」こそが専科の財産。

平成エルベを成功に導いた影の立役者ヒロさんとジュンコさん。
改めて賛辞を送ります。

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夢のひとときにブラボー!カール(紅ゆずる)の愛と哀しみ│霧深きエルベのほとり

星組ファンの皆さま、もう社会復帰できましたか?
私はまだ半身を日比谷に置き忘れたような、ふわふわ夢見心地です。

年明けからエルベ一色。
幸せな甘いきらめきに彩られた3ヶ月。
無事に大千穐楽を迎えられ、寂しいようなホッとしたような…
今とても充実した温かな気持ちに満たされています。

星組と、公演に関わられたすべての皆さま、素晴らしい夢をありがとうございました。
七海ひろきさん、瀬稀ゆりとさん、華鳥礼良さん、天翔さくらさん、ご卒業おめでとうございます。
皆さまの前途洋々たる船出を祝福いたします。

紅カールを観られて良かった!


紅ゆずるのカール・シュナイダーなのか。
カール・シュナイダーが紅ゆずるなのか。
わからなくなるほどに全身全霊でカールを演じられた紅さん。

カールの魂に取り憑かれたように生きて愛した姿を、この目で観、肌で感じることができたのは幸せでした。

涙でグシャグシャになりながら愛を叫ぶ。
決して宝塚的にカッコいい男役像ではないけれど、愛おしい。
胸の奥をギューっと掴まれるような愛おしさ。

自分は恨まれたって憎まれたっていい。
ひたすらに相手の幸福を願い、憎まれ役を買って出るカールの愛は、哀しみと表裏一体です。

古語では「愛し」を「かなし」と読ませます。
「悲し」も「哀し」も「愛し」も根っこは同じ。
心の奥底から湧き上がる衝動、胸をかきむしられるような切なさを秘めた愛情が「愛し」だとすれば、カールの愛はほとんど哀しみや悲しみに近い想いなのですね。

「幸福になれ、幸福になれ、幸福に…」
愛は愛しい人の幸せを願うものだとしたら、これほどまでに真実の愛を映す言葉があるでしょうか?
カールの真心を一片の曇りなく表した紅さん。
紅カールを観ることができて幸せです!

ブラボー!星祭り!


風邪やインフルエンザが猛威を振るう冬真っ只中の公演。
生徒さんも大変でしょうが、私たちファンも体調管理大変でしたよね~~

お席やお茶会に穴を空けるわけにはいかないし、ましてや生徒さんに移しては一大事。
体調を崩さないように必死でした。
おかげさまで風邪ひとつ引かず、無事に全公演満喫できました!
これぞ宝塚健康法ですね!

今回は芝居もショーも客席降りの大盤振る舞い。
熱い!パワフル!
インフルエンザウィルスも裸足で逃げ出す星組子の勢いでしたねー。

とくに一部の男役さんのハイタッチがバシバシ容赦なくて、猪木の闘魂注入かと思いました 笑
めちゃ元気をいただけて嬉しかったです!

中詰の『チャンピオーネ』。
紅さんを挟んで両脇にあーちゃん(綺咲愛里)と琴ちゃん(礼真琴)がいて、銀橋の3人を組子全員が笑顔で見つめてる。
今の星組そのものの姿。
紅さんの愛、紅さんのぬくもりがギュッと凝縮した場面。
永遠に閉じ込めておきたい奇跡の瞬間でした。

公式グッズを買わなくなって久しい私ですが、このシーンの舞台写真だけは発売初日に手に入れました。
みんなの笑顔が素晴らしくて、眺めるだけで幸せ!

ブラボー!星祭り!
大千穐楽に乾杯!

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台詞からひもとく、フロリアン(礼真琴)の揺れ動く心│霧深きエルベのほとり
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オリバー(麻央侑希)から得た気づき―社会の寛容と、因果応報と、聖なる光│霧深きエルベのほとり
無私の愛、そして献身―フロリアン(礼真琴)の愛の形│霧深きエルベのほとり
紅ゆずるのぬくもりと、星組の輝きに包まれる『ESTRELLAS~星たち~』
「役者冥利に尽きる役」礼真琴のフロリアン│霧深きエルベのほとり
「夢の女」マルギット(綺咲愛里)の愛の形│霧深きエルベのほとり
カール・シュナイダーは、紅ゆずるの登場を待っていた│霧深きエルベのほとり
面白い芝居が観たい!―『霧深きエルベのほとり』を観て
奥深きエルベのほとり―さまざまな愛の形
一文字違いで意味深に…輝咲ロンバルトと音波アンゼリカを結ぶ「赤い糸」│霧深きエルベのほとり
「輝咲ロンバルト×音波アンゼリカ」で妄想が暴走☆彡│霧深きエルベのほとり
伝統のバトンは紅ゆずるに託された―名作の復活│霧深きエルベのほとり

輝咲玲央さん、おめでとうございます!紅ゆずるさんディナーショー『Berry Berry BENY!!』出演決定

星組トップスター紅ゆずるさんのディナーショーの詳細が出ました!
公式サイト│紅 ゆずる ディナーショー(追)

タイトルは…
Berry Berry BENY!!
可愛い!美味しそう!
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「Very」と「Berry」を引っ掛けてるのかな?
弾けるように元気で、気持ちがパッと明るくなる、紅さんらしい素敵なタイトルですね。

そして、藤井大介先生安定の「!!」。
『クルンテープ 天使の都』で「!!」が消えて物足りなく思っておりました。
やっぱり、これがないとね!

玲央さん、おめでとうございます!


出演者は、如月蓮さん、白妙なつさん、天寿光希さん、輝咲玲央さん。

玲央さん、おめでとうございます!
良かった!本当に良かった!
紅さんのディナーショーに玲央さんの存在と歌声が求められたこと。
ただただ喜ばしく、幸せに思います。

どんな選曲になるのでしょうか?
タイトル通り、カラッと明るく、その場にいるみんなが元気いっぱいになれるショーになりそうです。
紅さんの変幻自在な歌声と、4人の素敵なハーモニーが楽しみ。

なつさんと玲央さんの『The Rose』を聴けたりするのかな?なんて淡い期待を抱いてみたり。

ところで、このメンバーだと玲央さんが最下級生なのですよね。
可愛らしく甘えたな一面も覗けるのではないかと、そちらも期待…

みんな知ってたよ!―『食聖』メインキャスト


『GOD OF STARS-食聖-』メインキャストも発表されました。
公式サイト│星組 宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演『GOD OF STARS-食聖-』一部の配役決定

ホン/紅ゆずる
アイリーン/綺咲愛里
リー/礼真琴

…知ってたよ?
これね、星組ファンの方全員とっくに知ってましたよね~~
なんなら「え?まだ発表されてなかったの!?」くらいの勢いですわ。

かくいう私も。
『食聖』演目発表時に「ネーミングが当て書き」と書いておりました。
星組はいつも「わくわく」をくれる!新作はアジアン・クッキング・コメディー&ゴージャス・レビューの二本立て!

先々に楽しみがいっぱいの星組。
とはいえ、今はただ千穐楽が目前に迫った『霧深きエルベのほとり/ESTRELLAS ~星たち~』を悔いなく全力で楽しみたいと思います!

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○『食聖』関連記事はこちら↓
星組はいつも「わくわく」をくれる!新作はアジアン・クッキング・コメディー&ゴージャス・レビューの二本立て!

朝水総督おめでとうございます!ところで、アンリはどこへ行った?│アルジェの男

礼真琴さん率いる星組全国ツアー公演『アルジェの男』の配役が発表されました。
公式サイト│星組 全国ツアー公演『アルジェの男』その他の配役決定

朝水総督おめでとうございます!


メインキャストは発表済みですので、気になるお役からチェック!
2011年の月組で越乃リュウさんが演じられたボランジュ総督は…

朝水りょうさん!!!
おめでとうございまーーーす!!!

スラム街で生まれ育った孤児のジュリアン(礼)を見出し、いっぱしの成功者に仕立て上げる男、ボランジュ総督。
越乃さんの渋くセクシーな大人の男が印象的でした。

朝水君が演じられるなんて最高!嬉しい!
彼女の苦みばしったダンディな持ち味が十二分に活きる役となるでしょう。

組の中堅として、ますます活躍の場が広がる朝水君。
危険な色香の匂う素敵なボランジュ総督を楽しみにしています。

(それにしても、この役はセクシー&アダルト縛りでもあるの?越乃さん→朝水君だなんて)
(琴ちゃんを拾い上げて食わせる朝水君って凄い構図ですよね)

アンリはどこへ行った?


長くヅカ離れしていた私が、復活して初めて観たのが月組アルジェ。
思い入れの深い作品なのです。

女たちを踏み台にのし上がっていく青年ジュリアン。
しかし、痛烈な愛のしっぺ返しに遭い、命を落とす。

そのキーマンとなったのが、みりおさん(明日海りお)演じるアンリ・クローデル。
しかし、今回の配役に名前がありません。
目を皿のようにして探しましたが見当たらない!

アンリがいなかったら、ラストはどうなるの?
他の誰かがアンリの役割を担うの?

密かにアンリはしどー君(紫藤りゅう)を期待していた私。
今回はミッシェル。
もりえちゃん(青樹泉)が演じてらっしゃいました。
おふたりとも好きな私には嬉しい配役です。

新旧配役照らし合わせ


行方不明なのはアンリだけではありません。
2011年月組版と2019年星組版のキャストを照らし合わせてみました。

【月組版に居て、星組版に居ない人】
アンリ・クローデル(明日海りお)、レイモン(一色瑠加)、ブランシュ夫人(萌花ゆりあ)、ジョルジュ(綾月せり)、ヴェール夫人(羽咲まな)、教会の女(妃乃あんじ)、ルーシー(琴音和葉)、教会の男(瑞羽奏都)、ブランシュ頭取(有瀬そう)、ラモス(篁祐希)、ミレーヌ(華那みかり)、セシール(真愛涼歌)、フランソワーズ(愛希れいか)の13名。

本公演から全国ツアーになるので人数が減るのは当たり前ですが、ずいぶん減りますね。

【月組版に居なくて、星組版に居る人】
アンドレ(極美慎)、クロード(夕陽真輝)、リリー(澄華あまね)、花売り娘(瑠璃花夏)の4名。

この感じだと、アンドレ=アンリでしょうか?
極美君が琴ちゃんをアレしてアレするのかな…

ジュリアンを巡る女たちはどなた?


ジュリアンと関わりの深い三人の女性。
サビーヌはるこさん(音波みのり)は発表済みでしたが、盲目の美少女アナ・ベルは小桜ほのかさん、ボランジュ総督の娘エリザベートは桜庭舞さん。

こちらもドンピシャですね!
ほのかちゃんの美声が遺憾なく発揮されるアナ・ベルのソロ、楽しみです。

気になる方々


邦なつきさんが演じられたポーラ・シャルドンヌのお名前が、マリアに変わっているのが地味に気になります。
万里(マリ)柚美さんだから?
それとも別人になるの?

星条海斗さんのミシュリュー内相が、ミシリュー表記になったのも気になります。
「ュ」はどこへ行った?

ジャック(愛月ひかる)のアルジェ時代のガールフレンド、イヴがいーちゃん(音咲いつき)なのが何気に嬉しいですね。

愛ちゃん(愛月)と絡む女性が、はるこさんといーちゃんって、いい女集まりすぎじゃありません??
しかも濃い目の…
ここだけR指定入りそう。

なにはともあれ、めちゃくちゃ楽しみな配役となりました!
あとはチケットを手に入れるだけ!
『鎌足』との絡みでがんじがらめな私…
両方観たい星組ファンにはなかなか酷なスケジュールですよね~~
体がふたつ欲しい!

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今ひとたびの『アルジェの男/Dance Romanesque』

忙しかった星組祭りも、終わりと思うと名残惜しい―キャスト別感想(瀬稀/瀬央/天飛/朝水)│霧深きエルベのほとり

霧深きエルベのほとり』関連記事が30本を超えました。
過去最高は2017年月組『グランドホテル』の43本。
エルベはこの記事で34本目。
まだ書きたいこと、この先の観劇予定もありますのでタイ記録になるかも?

瀬稀ゆりと、名バイプレーヤーに乾杯!


本公演をもってご卒業のせっきーさん(瀬稀)。
彼女に注目したのは『眠らない男・ナポレオン』のローマ法王が初めてだったかな?
堅実なお芝居が印象的でした。

『ANOTHER WORLD』の朴念は最高でしたね!
大仰に笑いを取りにいくのでなく、絶妙な間で観客の心をくすぐる。
すっとぼけたお坊さん、めちゃくちゃ巧くて大好きでした!

男役人生の集大成はハンブルグの酒場プローストの店主デュッケ。
気前が良くて、ちょっとお人好し、人生の酸いも甘いも噛み分けた人物を好演されています。

どこにでもいそうな市井の人。
こういうキャラクターがいてこそ、物語に奥行きが出ます。
せっきーさんは抜群です。

見どころは、祭りの終わりのシーン。
トビアス(七海ひろき)とベティ(水乃ゆり)のささやかな結婚式がお開きとなり、見送りの人々も消え…
デュッケ、ヴェロニカ(英真なおき)、カール(紅ゆずる)だけが残ったプロースト。

エルベ最大の見せ場となるカールの愁嘆場。
客席に背を向け、淡々と後片付けにいそしむデュッケ。
決して出すぎず、かと言って引っ込みすぎず。

カールの悲痛な叫びを聞き、わずかに頭を上げる。
「見て見ぬふり」が酒場の亭主の処世術だが、しかし…という仕草。

メインの芝居を邪魔せず、しっかり存在感を出す。
温かく、懐深く、頼りがいのある後ろ姿。
「男役は背中で語る」を体現した素晴らしい演技です。

嬉しいのはこの後。
「忙しかった祭りも、終わりと思うと名残惜しい」
「別れに、乾杯」
「うー、うまい」
せっきーさんのタカラジェンヌ人生に重なるような言葉。
長く星組長を務められたジュンコさん(英真)との、さりげない惜別の一コマ。
やりきった充足感があふれる最高のシーンです。

こんなにも素晴らしい餞を用意してくださり、上田久美子先生には感謝の気持ちでいっぱいです。

ブラボー、せっきーさん!
千穐楽まで美味しいお酒を飲ませてくださいね!

愛すべき酔っぱらい、マルチン


口が悪くて、手が早い、飲んだくれのマルチン(瀬央ゆりあ)。
「憎めない男」を演らせたら天下一品のせおっち(瀬央)のハマり役です。

警官にカールの居所を問い詰められ、うっかり喋りそうになったオリバー(麻央侑希)を殴るときの効果音に、それは表れています。
「ペコン(ポコン?)」というコミカルな音。
エルベの世界には似つかわしくないSEですが、彼の悪気のなさを物語っているのですね。

一見、粗野で乱暴者のマルチンですが、面倒見のよい一面も垣間見せます。
「オリバー、忘れ物すんなよ」
のんびりやのオリバーをさりげなくフォローすることを忘れません。

せおっち本来の「男の可愛げ」が存分に活かされたマルチン。
ヨーニー(天飛華音)とは、いいコンビになりそうです。

恐るべき研3、天飛華音


病気の妹の治療費を稼ぐため、船乗りに志願するヨーニー。
天飛君は利かん気で、はしっこい少年がどんぴしゃハマりますね。
姿にも仕草にも自然な子役らしさがあって素晴らしいです。

とにかく目がいい!
ギラギラと抜け目のない目つき。

上目遣いでギロギロと辺りを見回す視線に心を奪われます。
大人たちの顔色を読みながら生き延びてきたことを容易に想像させますね。

シュラック家のそばの水辺でトビアスが水切りの腕を披露するときのヨーニーの目。
ぜひ注目してみてください。
「より多く、より遠くへ石を跳ねさせるにはどうしたら良いか?」を学び、観察する目です。

「仕事は見て盗め」
船に乗ったら、子どもだからといって誰かが手取り足取り教えてくれるなんてことはないでしょう。
自ら動いて学習する、それが自分の命を守ることにもつながる。

「こいつはモノになる」
ヨーニーの向上心を見抜いたからこそ、トビアスは自分の船員帽を譲ったのでしょう。

フランクフルト号の出帆が早まり、すばやくカールに荷物を渡す気働きの良さ。
こんな子が来てくれたら即採用しますよね。

歌は巧いし、ダンスも達者、芝居心もある天飛君はショーでも大活躍。
(宙組の和希そらさんと印象がかぶります)
若手男役中心の『Back!』では最下級生でピックアップされ、『星サギの夜』でもオープニングの大役を任されています。

『Back!』では下からすくい上げるような挑戦的な目つきと、攻めた色気で魅了します。
お兄さま方に引けを取らないギラギラ感。
いっぱしの星男っぷりが頼もしいですね。

余談ですが、昨年の『Killer Rouge』で天飛君にがっちりロックオンされ、強烈な指差しウィンクをいただいた私。
ニヤリと笑い、十分に視線を合わせて、注意を惹きつけてからの手慣れた釣り。
学年を知って開いた口が塞がりませんでした。
当時研2の102期生…末恐ろしい!
こんな釣り、どこで覚えたの~~~???

このまますくすく立派な星男として育って欲しいですね。

すけこまし、朝水りょう


「すけこまし」って死語でしょうか?
朝水君の水夫は、どうしてもこの単語が浮かびます。

ちょっとチンピラ風の役がハマる朝水君。
酒場での一挙一動から目が離せません。
マルギットの髪に触ったり、スカートをめくったり…やりたい放題。

彼のおかげでカールとマルギットが出会うのですから、朝水君の役割は重要ですね。

相棒のタクティー君(拓斗れい)と一緒に、いつでもどこでも女の子にちょっかいを出している。
カールの妹ベティに絡み、お祭りのダンサーの女の子をくどき…
ダンスパートナーの男の子に思いっきり通せんぼされて追い払われていたのには笑いました。

ショーの客席降りで目の前に来てくださったときは、あまりにカッコよすぎて固まりました。
一見コワモテですが、優しい目元と穏やかな微笑みが印象的。
意外にもギラギラ感より、品の良い端正な男役ぶりが際立つ朝水君。
この二面性が魅力ですね。

小ネタあれこれ


・マルチンの背中のサスペンダーは何の役に立ってるの?飾り?

・偽マルギット可愛すぎ!!!
日替わりの「すてき」が楽しみすぎる!
野太い「あ、すてき~~」も、舌っ足らずな「しゅてき~~」も可愛い~~
ぱっつん前髪とおてもやんメイクがたまらん…舞台写真が欲しい!

・ビア祭りの屋台でプレッツェルを売るふたりに見覚えが…
マインラートさん(如月蓮)、エルメンライヒさん(大輝真琴)、こんなとこで何してらっしゃるんですか??

・結婚披露パーティーで、カールに対するローゼマリー嬢(星蘭ひとみ)の表情が凄い。
ウジ虫でも見るような…
上流階級に紛れ込んだカールがどのような存在か如実に示します。

あっちもこっちも見どころ満載のエルベ。
今回ピックアップできなかった方については、また改めて。

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第三の男、ロンバルト(輝咲玲央)│霧深きエルベのほとり

2019年の幕開きと共に始まった『霧深きエルベのほとり』。
いよいよ最終週に突入しました。

小雪のちらつく大劇場から、梅香る早春の東京へ。
数え切れないほど観ましたが、そのたびに新鮮な感動があり、飽くことがありません。

紅さんを始めとする星組と専科の皆さまが魂を込めて作られた舞台。
日々変わるお芝居をつぶさに追えたことは幸せです。

第三の男、ロンバルト


物語の構成上、ロンバルトはかなりの重要人物と言って差し支えないでしょう。
ストーリーへの関与の度合いからいくと、フロリアンに次ぐ位置と考えます。

主人公カールを頂点とするピラミッドなら、第二層にフロリアン、第三層にトビアスとロンバルトが並ぶ感じ。
img-20190222_3.jpg
カール(紅ゆずる)のかつての恋人、アンゼリカ(音波みのり)。
アンゼリカの現在の夫、ロンバルト(輝咲玲央)。

つまり、ロンバルトは「主人公と同じ女を愛する」ことで物語に積極的に関わる男なのですね。
役柄としての重要度の高さからいくと、ロンバルトは『霧深きエルベのほとり』における「第三の男」と言えます。

…との感触を舞台から得た私。

なぜ、結婚披露パーティーでロンバルト夫妻に台詞が無かったのか?


ところが、ある方に「過去公演でロンバルトはシュラック家の結婚披露パーティーにはいなかった」と教えていただき、驚きました。
(S様、貴重な情報をありがとうございます)

するとかつては「湖のレストラン」と、カールと別れたアンゼリカを迎えに来る「白樺の道」のみの登場だったということでしょうか?

「シュラック家のサロンでのロンバルト夫妻の芝居が凄い」
何度も書いていますが、本当に凄いのです。

カールとお歴々の攻防と、同時進行で繰り広げられるロンバルト夫妻の心理劇。
「かつての恋人を見つめる妻」を見つめる夫。
舞台の下手と上手では、動と静、正反対の戦いが繰り広げられているのです。

このシーンの凄いところは、ロンバルト夫妻が終始無言なこと。

身振り手振り、視線、息遣い、相手との距離…
ノンバーバルなコミュニケーションを駆使して、すべての感情を表すのです。

あまりの濃密さに、私など何度めかの観劇でようやく「そういえば、ふたりとも一言も喋ってなかったな~」と思い至った次第。
過去の公演では結婚披露パーティーにロンバルトがいなかったと考えれば、すべてが腑に落ちます。

舞台鑑賞は自分の心の写し鏡


なぜ、このシーンに台詞が無いのか?
完成されたひとつの作品の一部に手を加えれば、全体のバランスが崩れる恐れがある。
ならば、台詞をいじることなくロンバルト夫妻のパフォーマンスに任せれば良いではないか。

この采配は思いがけない効果を生みました。
言葉なくして、言葉以上の情報を観客に届けることができたのです。

無言劇ならば自由度が高い。
なぜなら、役者の身体表現のみの演技は言葉に依存しない分、観客の解釈に委ねられるから。

たとえば…
わざと粗暴に露悪的に振る舞うカールの姿を見るに堪えず、背を向けるアンゼリカ。
そんな妻の様子を目にし、そっと寄り添うように手を差し伸べ、何か言いかけようと口を開くが言葉にできず、力なく下ろした拳をぐっと握りしめるロンバルト。

かすかに歪む彼の表情から何を読み取るか?
それは観客の感性に委ねられます。

物語は自分のフィルターを通してしか観られません。
どんな作品を好むのか?好まざるのか?
舞台の評価は、自分の経験や常識や価値観と照らし合わせることでしか下せません。

誰かの視線、仕草をどう捉えるか?
それは自分のボキャブラリーの範囲でしか想像できないのです。

すなわち私が延々書き散らしている観劇ブログも、まるっきり的はずれな可能性があるのです。
それを全世界に発信するのは、とてつもない蛮勇です。
自分の感覚が丸裸になるわけですから。

無言劇は上田久美子先生の狙い的中か?


閑話休題。
蓋を開けてみれば、最も見ごたえがあった沈黙劇。

万事塞翁が馬。
何が幸いするか分からないものです。
上田久美子先生が狙った効果か。
それとも偶然の産物か。

上田先生の筋書き通りだとしたら、玲央×はるこへの信頼の厚さを感じますね。

細かいことですが、前後のつなぎから言っても「アンゼリカ、パーティーは遠慮しても構わんのだよ」は新しく追加された台詞なのでしょうか?

早く36年前の映像と観比べたいですね~~
タカラヅカ・スカイ・ステージ 番組詳細│霧深きエルベのほとり(’83年花組・宝塚)

炎の愛、水の愛


愛情表現の奥深さでは、カールに匹敵するロンバルト。

カールの愛が激しく燃え立つ炎ならば、ロンバルトの愛はひたひたと静かに心を満たす水。

傷つき疲れたアンゼリカの心を、優しく労り、潤す愛。
このように辛抱強い愛を相手に注ぐには、それなりの人生経験が必要です。

ロンバルトにあって、カールやフロリアンにないもの。
それは「年輪」。
年齢を重ね、場数を踏んできたからこそ分かることもある。
ロンバルトは玲央さんの包容力が存分に活きたお役です。

一方、紅カール。
「旦那に可愛がってもらって、幸福に暮らせよ」
マルギットをフロリアンに託したように、アンゼリカをロンバルトに託す。
愛した女たちを、最もふさわしい相手のもとへ送り出すカールの愛。
カールの目は確かであり、自分の心を殺してまで相手の幸せを願う不器用さがことさら悲しく感じられます。

愛に聡く、敏感であるがゆえに、先を見通してしまうカール。
人一倍繊細な紅さんに重なる部分があります。

何度観ても飽きずに面白いのは、第一の男カール、第二の男フロリアン、第三の男トビアスとロンバルトの愛が複雑に絡み合い、物語に奥行きが出ること。
その日の役者の呼吸、観客の反応により違った仕上がりとなることでしょうか。
演劇は生の芸術ですから、すべての舞台作品に言えることですが、エルベはこの点が顕著です。

全身全霊の紅カールに引きずられるように熱を帯びていく星組の芝居。
千穐楽に向け、さらに深化するエルベの世界を最後まで楽しみたいと思います。

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伝統のバトンは紅ゆずるに託された―名作の復活│霧深きエルベのほとり

劇場をアミューズメントパークに変える星組ショー│ESTRELLAS

元日に幕が開いた星組公演、早いもので千穐楽まであと10日を切りました。

東京の開花予想は21日。
楽には間に合いそうで何よりです。
卒業生の皆さまの、タカラジェンヌとして最後の目に映る光景が桜色に彩られますように。

新しい世界が広がる2階席


観れば観るほど好きになる『ESTRELLAS(エストレージャス) ~星たち~』。
前回の記事の続きです。
中村暁の流儀―生徒の輝きを最大限に引き出す「偉大なるマンネリズム」│ESTRELLAS

内容の良さはもちろん、観る角度によりまったく違う表情を見せてくれるのが、お気に入りの理由。

とくにショーは1階と2階では受ける印象がまったく違います。
できれば2階からの景色も確かめたいと思っていたところ、大劇場公演終盤でようやくその機会に恵まれました。

初めて舞台全体を眺め下ろした日の感動は忘れません。
ぐぐっと立体感が増して、違う世界を見ているよう。
エストレにはこんな表情もあったのか、と新鮮な驚きがありました。

天井いっぱいを埋め尽くす銀河。
鮮やかな虹を描くレーザー光線。
光を跳ね返してきらめくミラーボール。
劇場がまるごとプラネタリウムになったみたい。

頭上にレーザー光線で「星サギ」の羽ばたきが映し出されたときは思わず声を上げそうになりました。
まさかこんな仕掛けが施されていたとは!
1階では味わえない、2階席ならではの特典ですね。

「星サギの夜」は上からの眺めが最高!
とくにラストの大団円。
ジョバンニ(紅ゆずる)とカンパネルラ(綺咲愛里)を囲む星サギたちが大きな羽を形作る。
真っ白に輝く舞台の美しいこと!

星組子が全力をぶつけてくるコーラス。
その迫力に圧倒され、体を揺さぶられるような感動が湧き上がります。

ここはフォーメーションを整えるのに苦労したそうで、生徒さんの努力の結晶を目に焼き付けておかねば…と思っていたのです。
その甲斐あって、とっても綺麗!
星組子の頑張りが、今にも飛び立ちそうな白鷺に姿を変える。
心洗われる清らかさに胸が熱くなります。

思えば『Dance Romanesque』の「SKY DANCE(鴎のアルビン)」も、『CRYSTAL TAKARAZUKA』の「しずくの結晶」も、中村ショーのこの手のシーンではいつも涙する私なのでした。

星の王子様とお姫様のデュエットダンス


もうひとつ好きな場面はデュエットダンス。
あんるちゃん(夢妃杏瑠)と、ほのかちゃん(小桜ほのか)の優しい歌声が満ちる空間。
見えない糸に引かれるように、互いに歩み寄る恋人たち(紅/綺咲)。

舞台を覆い尽くすスモークが、『霧深きエルベのほとり』のマルギットの台詞を思い出させます。
「霧が流れている、あなたと私を包んで」

MISIAの「逢いたくていま」の歌詞と相まり、お芝居では結ばれなかったふたりが再び出会えたような錯覚を起こします。

あーちゃん(綺咲)のスカートさばきが巻き起こす風で霧が晴れ、舞台に星空が現れる。
とってもとっても綺麗!
雲間から覗く満天の星のよう。

天井も床も星空で、まるで紅あーが宇宙空間で踊っているみたい。
星の王子様とお姫様にぴったりの演出。
ロマンティックで大好き!

星組カラーに染まる『ESTRELLAS』


星組カラーの青に始まり、青に終わる『ESTRELLAS』。
おおまかな流れは、青 → 虹 → 黒 → 銀 → 赤 → 金 → 赤 → 白 → 紫 → 黒 → 青。

突き抜けるような高い空、どこまでも広がる大海原をイメージさせる青。
明るく爽やかなプロローグ、希望の虹が差し、興奮と熱狂が燃え立つ中詰へ。
混じりけのない白で浄化し、再び青に収斂していく。

色彩が持つイメージを駆使し、観客の感情を操る。
すっきりした色構成により場面のテーマが明確になるので、視覚的にもノーストレスで観られるのが嬉しいですね。

劇場をアミューズメントパークに変えた『ESTRELLAS』


お芝居とショー合わせて3回も客席降りがある今公演。
客席降りがあると、本舞台がお留守になったり、2階が置いてけぼりになりがちですが、エストレに限っては心配ご無用。

生徒さんがまんべんなく配置され、どの席でも楽しめる!
2階にも生徒さんが来てくださるのは嬉しいですよね。
前(舞台)を観るか、後ろ(生徒さん)を観るか迷います!

ただでさえ目が足りない星組ショー。
ついキョロキョロしてしまいますが、ここはやはり目の前の生徒さんに注目!
若い生徒さんのお顔を覚えるチャンスでもありますね。

マイクを通さない生歌がとても良いお声で感激しました。
Twitterに客席降りの配置図を載せてくださってる方がいらしたので、早速お名前をチェック。
これからのご活躍が楽しみです。

わくわくして、どきどきして、ときめいて…
星組さんと一緒に宇宙を旅するアトラクションのような『ESTRELLAS ~星たち~』。
劇場中の誰もが平等に楽しめるように、との中村先生のお心遣いを感じました。
こんなに素敵な作品に出会えて幸せです。

余談ですが、先日劇場で先生をお見かけしました。
「素敵な作品をありがとうございます」と心の中でつぶやきましたが、通じたかな?

2階席はまだ4~5回しか観ていないので、見落としが沢山ありそうです。
千穐楽までにしっかりチェックしたいと思います。

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宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
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宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
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