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やっぱり数字は正直!?2018年宝塚観劇率ランキング│驚異の伸び率は○組、堂々1位は○組!

年内残り少なくなりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

クリスマスに宙組『白鷺の城/異人たちのルネサンス』でヅカ納めをした私。
今年の観劇データをまとめました。
(本公演は全組すべて観劇・別箱は演目によりけり)
このテーマで記事を書くのも3回目。
感慨深いものがあります。

さて、今年は上半期の分だけ一度、観劇記録をまとめました。
2018年上半期観劇ランキング│作品賞は宙組と月組、そして2冠獲得は○組!
このときは6月いっぱいに東宝で初日を迎えた作品で統計を取りましたが、一年が終わりましたので、上期と下期に分けたデータを取り直しました。

すると、面白い結果に。

2018年観劇率 急成長を遂げた組は?


img-20181217_2.jpg
上半期(1月1日から6月30日)>
花組13.63%、月組54.54%、雪組9.09%、星組9.09%、宙組13.63%

下半期(7月1日から12月31日)>
花組11.53%、月組19.23%、雪組3.84%、星組53.84%、宙組11.53%

折れ線グラフにしてみました。
img-20181217_3.jpg
星組、驚異の伸び率!

9.09%から一気に53.84%に!
6倍近く増えた理由は明らか。
『ANOTHER WORLD/Killer Rouge』と『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀/Killer Rouge 星秀☆煌紅』にドハマりしたからですね。
本っ当ーーーに楽しかった!!

キラルなんて東宝・梅芸・青年館と、視界が紅く染まるくらい観まくりましたが全然飽きない!
むしろ回数を重ねるごとにどんどん「好き」が増していく中毒性の高いショーでした。
平成最後の夏を真っ赤に彩ってくれた星組、ありがとう!

2018年観劇率 No.1の組は?


img-20181217_1.jpg
通年では月組が堂々1位獲得!

花組12.5%、月組35.41%、雪組6.25%、星組33.33%、宙組12.5%[12月31日時点]
月組≒星組 >花組=宙組 >雪組 となりました。
※専科の凪七瑠海主演『蘭陵王』は花組に含む

1位の月組と、後半凄まじい追い上げを見せた星組が僅差。
その差わずか2.08%の大接戦でした。

花組と宙組は拮抗することが多いですね。
2012年から14年も同数。
数字に置き換えると、自分の行動があからさまで面白いですね。
(折れ線グラフの綺麗な△△には笑いました…露骨過ぎる)

2018年 総評/総合・芝居・ショー・生徒さん


リンクから関連記事に飛べます

○総合点
不滅の棘ANOTHER WORLDThunderbolt Fantasy 東離劍遊紀BEAUTIFUL GARDEN ―百花繚乱―蘭陵王 ―美しすぎる武将―

○登場人物の台詞や心情が一際心に残った芝居
あかねさす紫の花凱旋門

○お気に入りのショー
BADDYKiller Rouge

○「いいな!」と思った生徒さん
綺城ひか理 …『MESSIAH −異聞・天草四郎−』鈴木重成により。
舞空瞳 …『BEAUTIFUL GARDEN ―百花繚乱―』「RAINY DAY GARDEN-パリの花々-」により。
風間柚乃 …『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』ルドルフにより。
真彩希帆 …『凱旋門』ジョアン・マヅーにより。

来年の今頃はどんな数字が出ているか?
2019年は星組『霧深きエルベのほとり/ESTRELLAS ~星たち~』、月組『ON THE TOWN』を皮切りに楽しみな演目が目白押し!
新しい年も「清く正しく美しく、朗らかに」宝塚ファンを続けていければと思います。

本年も多くの方にお読みいただき、誠にありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えください。

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○関連記事はこちら↓
2018年は傑作揃いの当たり年!宝塚歌劇「私の好きな作品」TOP3!
2018年上半期観劇ランキング│作品賞は宙組と月組、そして2冠獲得は○組!
数字は正直!?2017年年間観劇ランキング│3位星組、2位花組、そして1位は…
年間観劇率ランキング2016│同率2位は雪組・宙組、そして1位は…
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宝塚大劇場遠征のお土産に「いかりスーパー」オリジナルお菓子はいかが?

師走に入っても暖かい日が続き、年末という気がしませんでしたが、仕事納めの今朝ようやく12月らしい冷え込みとなりました。
全国的にも寒波がピークとのこと。
皆さまくれぐれもご自愛くださいませ。

明日から旅行なので、書き終えた分だけ年賀状を投函してきました。
相手の顔を思い浮かべながらペンを執るのは楽しいものですが、数が多いとなかなか大変。

連日の稽古や公演で忙しいのに、いつもカードに一言添えてくださる宝塚の生徒さんには頭が下がります。
私も見習って、心をこめてメッセージをしたためたいと思います。

まもなく星組さんの『霧深きエルベのほとり/ESTRELLAS~星たち~』が初日を迎えます。
おめでたいお正月公演、遠征される方も多いですよね?

各地からいらっしゃる皆さまへ、おすすめのお土産情報をシェアします。
お役に立てましたら幸いです。

宝塚大劇場周辺で見つける!おすすめお土産情報


大劇場遠征組の皆さまは、宝塚土産に何を選んでらっしゃいますか?
(キャトルレーヴのグッズ以外で)

私のお気に入りは「いかりスーパー」の焼き菓子。

フィナンシェやマドレーヌ、クッキーにタルト。
どれも美味しく、日持ちするので、ちょっとしたお土産にぴったり。

※いかりスーパーをご存じない方へ、念のため
いかりスーパーは近畿地方(兵庫・大阪・京都)を中心に展開し、自社開発の商品も多数扱っているスーパーマーケットです。
雰囲気としては、紀ノ国屋や明治屋、成城石井に近いかな?
いかりスーパー公式サイト

味がよく、パッケージも素敵、他地区では手に入らない。
三拍子揃ったいかりのオリジナル商品はとても喜ばれます。

お菓子の他にも、自社開発の調味料やホットケーキミックスも好評。
「ikari」のロゴ入りエコバッグも喜ばれます。

地元の方にしてみれば今更取り上げるまでもない情報かもしれませんが、馴染みのない私にはとても新鮮に映るのです。
宝塚を訪れるたび、つい立ち寄ってしまいます。

宝塚大劇場近くなら、宝塚ホテルすぐ側の「いかり宝塚店」。
梅田芸術劇場は、大阪駅の御堂筋改札口を出たところの「いかりJR大阪店」。
それぞれが便利です。

こちらも有名ですが…
「たからづか牛乳」のざらめヨーグルトも大好き!
とろりとなめらか、マイルドな味わいのヨーグルトに、ざらめの優しい甘さがマッチして絶品。
アラフィフの連れ合いは「昔のヨーグルトの味がする」と喜んでおります。
宝塚グルメ│たからづか牛乳のざらめヨーグルト&ルマンのサンドウィッチ

「宝塚市国際観光協会」のおすすめ情報もあわせてご覧ください。
宝塚市国際観光協会│宝塚観光レコメンド 物販・お土産

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ラブ・ストーリーは突然に│2016年スカイ・ステージ年末特番の輝咲玲央さん

年の瀬が迫ると思い出す、2016年のタカラヅカ・スカイ・ステージ年末特番『2017へ夢の架け橋、みんなで歌って良いお年をスペシャル!』。

花・星・宙の選抜メンバーが延々、歌い、踊りまくる夢のような番組。
司会は天才タソちゃん(天真みちる)と、ヅカ愛あふれる梅咲衣舞さん。

この番組、輝咲玲央さんファン的にも最高なのです。

玲央さんのパフォーマンスを楽しめるのはもちろん、控え席が画面後方ど真ん中!
本人の出番以外もずーっとお姿が映ります。
スカイ・ステージさん、ありがとう!

黒い髪、浅黒い肌。
骨ばった大きな体を黒タキシード(私服?)に包んだ美丈夫。
その名は、輝咲玲央。
またの名を、オレキザキ(命名:夢乃聖夏)。

星組っ子の中でもひときわ落ち着いた、みんなのお兄さん(お姉さん?)的な佇まいが素敵。

歌う生徒さんの後ろで、真顔でマラカスを振り振り、ここぞ!という場面では立ち上がって踊り出す。
真剣かつ楽しそうに応援する玲央さん。

何事にも真摯に取り組まれる玲央さんの姿勢が垣間見える一コマです。

* * *

当時まだ男役だったいーちゃん(音咲いつき)と、星組生だった天彩峰里ちゃんの初々しいデュエット。
華を添えるのは星組屈指のダンサー、紫りらちゃん。
リードするのは…玲央さん!!!
大好きな二人のペアを観られるなんて嬉しい!

ふんわり柔らかなワンピースをまとったりらちゃんの足元に玲央さんがひざまずいた瞬間、不自然にパンするカメラ。

何があったの!?

画面はいーちゃんをうっとり見つめる峰里ちゃんのアップ(めちゃくちゃ可愛い)。
しかし、後ろに控える宙組生の視線はなぜか画面外のバックダンサー玲央×りらに釘付け。
(愛白もあさんの表情に注目!すごい目をしてらっしゃいます)
(すみれコードアウトな何かが起こったのかしら?)

ロマンティックなディズニーソング。
いー×峰里の天使の歌声に乗せて踊る玲央×りら。

りらちゃんを優雅にエスコートする玲央さん。
素化粧なのにパーフェクトな男役っぷり!

フレームアウトするときも、りらちゃんの肩にそっと手を添えてハケる玲央さん。
息をするように自然に発揮される男役芸。
素敵~~

* * *

満を持して、玲央さんの出番。
シルバーのジャケットに着替え、りらちゃんと「ロマンス!!(Romance)」をデュエット。

応援メッセージは、りらちゃんの同期せおっち(瀬央ゆりあ)から。
「りらちゃん、輝咲さんとの“禁断のロマンス”期待してるよー」
「禁断」って言葉はそんなにあっけらかんと口にするものでしたっけ?

玲央さんの太く、まろやかに伸びる声。
りらちゃんの可愛らしく澄んだ歌声とのハーモニーもばっちり。
「ロマンチック・レヴュー」のテーマソングにふさわしい麗しさ。

本領発揮はここから。
りらちゃんの斜め後ろからそっと近づき、寄り添う玲央さんの表情!

包・容・力!!!

大人の男(役)の余裕たっぷりの微笑み。
心底愛おしそうに娘役さんを包み込む視線。
短い曲の中で、こんなにも豊かに、こまやかに「Romance」を表現されるなんて…
よっ!芝居巧者!!

この表情を抜いたカメラマンさん、グッジョブです!

* * *

スカイ・ステージって素晴らしいですね。
舞台だけでは分からない生徒さんの表情に触れられる。

ラブ・ストーリーは突然に、訪れるのです。

あの日 あの時 あの場所で 君に会えなかったら
僕等は いつまでも 見知らぬ他人のまま

スカイ・ステージさん、ありがとう。
おかげで玲央さんの新しい素敵な一面を知ることができました。
(他、お気に入りは宙組の風馬翔さんの「一人エリザベート」!至芸です)

こちらで再放送リクエストを受け付けています↓
タカラヅカ・スカイ・ステージ 公式サイト│アンコールアワーオリジナル番組リクエスト
【番組名】年末特別番組「2017へ夢の掛け橋、みんなで歌って良いお年をスペシャル!!」 未放送シーン付
※「ね」行にあります。

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新解釈「モナリザの謎」観れば観るほど面白いスルメ作品―個人評(真風/星風)│異人たちのルネサンス

『異人たちルネサンス』は、観れば観るほどじわじわと面白さが増してくる不思議な作品でした。

テーマが明確で、起承転結がはっきりしており、脚本に過不足はない。
生徒の配し方は適材適所。
美しい衣装、耳馴染みの良い音楽。
舞台機構の使い方も巧み。
派手さはありませんが、しっとり落ち着いた良さがありますね。

最も印象的だったのは、レオナルド(真風涼帆)がカテリーナ(星風まどか)をモデルに「誰も見たことのない聖母の肖像」を描き始めるシーン。

宝塚の舞台で、あんなに長く無音が続くのって珍しくありませんか?
音楽もなく、台詞もなく。
ただ、木炭が板をこする音が響くのみ。

この沈黙が雄弁なのですね。

劇場中が固唾をのんで見つめる中、二人の想いが煮詰まっていく時間。
息苦しいほど凝縮された空気に、こちらの胸まで苦しくなりました。

物語の大きな軸は、歪められ押し込められたカテリーナの心の再生。
思いがけず再会した幼馴染のレオナルドと対峙することで、次第に心が動いていく様子が手に取るように伝わってきました。

ありもしない「罪」を押し付けられ、頑なに閉じていたカテリーナの心。
いまわの際に残した「もう何も怖くない」がひときわ胸にしみました。

独りぼっちで、絶えず自分を責め続けながら、一羽の白い小鳥だけを頼りに生きてきた寂しい少女。
花の盛りを生きているのに、心は既に死んでいた。

重い鎧を着せられ、狭い檻に閉じ込められていたカテリーナ。
彼女を再び羽ばたかせたのはレオナルドの言葉。
「君は何の罪も背負ってはいない。君はあの頃と何ひとつ変わってはいない」

鳥籠に閉じ込められていたのはカテリーナの心だったのです。

いらない子、嫌われっ子と蔑まれながら少年時代を送ったレオナルドは知っていたのです。
たったひとつ、心を奮い立たせるものがあれば、心を死なせずに生きていけると。
それは「愛」であったり、「何かを生み出すこと」であったり…
サライ(天彩峰里)に絵を教えたのも同じ理由でしょう。

小さく縮こまっていたカテリーナの翼。
「愛」を知ったから、飛ぶのが怖くなくなった。
呪縛から解放された途端に命を落としたのは気の毒でしたが…

わずかな間でも、「本当の自分」を取り戻し、生きられたこと。
愛に満たされ、神の国へ迎え入れられたこと。
カテリーナは幸福だったでしょう。

ロレンツォが問いかけます。
「なぜ彼女は微笑んでいるんだ?」
レオナルドの答えは「本当の愛を知っているから」。

レオナルドは愛によって、カテリーナに新しい命を与えたのです。
そして、絵筆によってもうひとつの命を。
カンバスに閉じ込めたカテリーナへの想いは永遠です。

物静かで、内なる情熱を秘めた若き天才、レオナルド。
真風さんは持ち前の恵まれたルックスと、立っているだけで様になる男役の味を活かし、この寡黙で熱い青年を立体的に浮き立たせました。

野望の道具にされ、自分を殺して生きてきたカテリーナ。
まどかちゃんはレオナルドと出会って徐々に心を取り戻していくさまを、きちんと見せてくれました。

ラストシーンの教会、ひとり祭壇の前に佇むカテリーナ。
その姿からは、すべてを受け入れ、包み込むおおらかさが感じられました。
「愛」がもたらした自我の目覚め、自信、強さ。
その変貌ぶりに目を見張りました。

田渕大輔先生の新解釈「モナリザの微笑」の謎。
芝居のテーマとして面白く、興味深く拝見しました。

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○『白鷺の城/異人たちのルネサンス』関連記事はこちら↓
最高のクリスマス!2018年宝塚観劇納めは宙組で│異人たちのルネサンス
「人材豊富過ぎる」宙組の贅沢な悩み―個人評(芹香/愛月/凛城/澄輝/風馬)│異人たちのルネサンス
現代の“異類婚姻譚”『白鷺の城』がハッピーエンドである理由
東宝デザート「酢×ゼリー」に外れなし!│宙組『白鷺の城』公演デザート「美人たちも来るねッ酸酢」レビュー

最高のクリスマス!2018年宝塚観劇納めは宙組で│異人たちのルネサンス

Merry Christmas!
宙組さん、千穐楽おめでとうございます!
退団者の皆さま、ご卒業おめでとうございます!
新たな人生が輝きに満ちたものでありますように!

* * *

2018年観劇納めはSS2列目ど真ん中!
至近距離で観る宙組さん…眩しすぎる!

水もしたたる美青年っぷりの真風さん(真風涼帆)。
しっとり憂いを帯びた表情が素敵。
吉備真備の匂い立つ色気。
いつか中国王朝物を観てみたいですね。

傲慢で冷徹な中に、どこか憎みきれない愛嬌を滲ませるロレンツォ。
中の人(芹香斗亜)のお人柄でしょうか?
したたかでセクシーでカッコいい、大好きなお役です。

ひときわ心のこもった愛ちゃん(愛月ひかる)の保名。
乱れ髪も美しく、心ここにあらずといった風情で銀橋を渡る姿に涙が出ました。
愛ちゃんの歌にはドラマがあるんですよね。
短いシーンに、葛の葉との物語をしっかり紡いでくれました。

毎回、釘付けになったエビちゃん(綾瀬あきな)の腹筋。
惚れ惚れする美しいシックスパック。
かけるさん(風馬翔)との絡みは、目が離せません。
エビちゃんも凄いですが、かけるさんのホールドも素晴らしい。
娘役群舞で地毛をなびかせて踊るのが最高。
アダルトでカッコいいですよね~~

フィナーレ「マスケラータの夜に」。
大好きなそらちゃん(和希そら)が銀橋に現れ、幸せ最高潮!
キラッキラ笑顔とセクシーな歌声のギャップがたまらない!
ズバッ!キラーン!と音がしそうな指差しウィンクに射抜かれました~~
素敵なクリスマスプレゼントをありがとうございます!

そして、今年宙組配属となった身内の知人のお嬢さん。
パッと目につく華やかさ、あふれんばかりの笑顔が眩しい!
ロケットでフレッシュな魅力を振りまきます。
先日の試験でも良い結果を残せたそうで、これからの活躍が楽しみです。

* * *

観劇後は帝国ホテルへ。
連れ合いが予約してくれたレストランでお食事。
クリスマスの特別メニューは目で見て楽しく、お味も抜群。
舞台の感想を話しながらの楽しい時間でした。

かけるさんがお気に入りの連れ合いは「卒業を見送れて良かった」と嬉しそう。
「来年のクリスマスも宝塚を観て帝国で食事しよう」とも。
「気が早い!」と言いつつ公演スケジュールをチェックしたら、来年は月組でした。
是非とも有言実行してもらわなければ!

今年のヅカ活動を最高の形で締めくくる大満足の一日となりました。

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○『白鷺の城/異人たちのルネサンス』関連記事はこちら↓
「人材豊富過ぎる」宙組の贅沢な悩み―個人評(芹香/愛月/凛城/澄輝/風馬)│異人たちのルネサンス
現代の“異類婚姻譚”『白鷺の城』がハッピーエンドである理由
東宝デザート「酢×ゼリー」に外れなし!│宙組『白鷺の城』公演デザート「美人たちも来るねッ酸酢」レビュー

恐怖の寿限無地獄!キックリさん(凛城きら)は救世主│天は赤い河のほとり

『異人たちのルネサンス』で、ピリリと芝居を引き締める色悪っぷりを発揮する、りんきらさん(凛城きら)。
「人材豊富過ぎる」宙組の贅沢な悩み―個人評(芹香/愛月/凛城/澄輝/風馬)│異人たちのルネサンス

前作『天は赤い河のほとり』でも、ぐっと目を引く働きをされていました。
そのときの感想です。

* * *

幼い頃から落語好きで、子ども向けの落語本を読み漁っていた私。
まんじゅうこわい、目黒のさんま、ねぎまの殿様、千早振る…
なかでも『寿限無』は言葉遊びの面白さが抜群でお気に入りでした。

先日観た宙組公演『天は赤い河のほとり』で、久々に寿限無が脳内を駆け巡りました。
ジュゲムジュゲム ゴコウノスリキレ カイルムルシリ ユーリイシュタル ウセルラムセス ウルヒシャルマ シュッピルリウマイッセイ サリアルヌワンダ…

これは生徒さんもスタッフさんも大変だったでしょうねー。
お互いの役名を覚えるのも一苦労です。

観る方もなかなか大変。
「新鮮な気持ちで観たい」との思いから、新作はいつも予習せずに挑む私。
次から次へと登場人物が姿を現し、名乗りを上げる前半部は海馬フル回転!
続々と襲ってくる情報を片っ端から取り入れ、消化せねばなりません。

ラムセスやネフェルティティなど、実在の人物はまだ良いのです。
固定のイメージがあるのでキキちゃん(芹香斗亜)や、あっきーさん(澄輝さやと)とすんなり結びつきました。
しかし、初めて耳にする名前(原作のオリジナルキャラクター)は大変!

ロシア語通訳の米原万里さんの著書に、そんな状況にぴったりな文章がありました。

通訳が大変悩まされるものに、固有名詞の羅列がある。
固有名詞というものは、実はそれを知っているときには、とても思い入れがあったり、特別な意味があったりするのに、まったく初耳の知らない固有名詞となると、意味のない音の羅列にすぎなくなる。


「それを知っているときには、とても思い入れがあったり、特別な意味があったりする」
原作ファンの方の頭の中でキャラクターと役者がすぐに結びつくのは、このためですね。

一方、私は。
「まったく初耳の知らない固有名詞となると、意味のない音の羅列にすぎなくなる」
脳みそを汗だくにしながら、必死に生徒さんと役名を結びつけたり、地図を思い浮かべてみたり。
原作ファンのヅカ友さんには「読まなくても大丈夫」と言われましたが、やっぱり読んでおけば良かったかな?

万里さんはこうも書いています。

無意味なものは覚えにくい。記憶のキャパシティーを食う。
それを知覚し記憶するために、他の重要な要素、たとえば文章全体の流れなどをつかむための注意力や記憶容量が減ってしまう。


問題はここ。
「それを知覚し記憶するために、他の重要な要素をつかむための注意力や記憶容量が減ってしまう」
固有名詞に翻弄され、肝心のストーリーや登場人物の心の動きを追うのがおろそかになっては本末転倒です。

過度な固有名詞の集中は、しばしば通訳をいたずらに苦悶させ、疲労困憊させ、通訳不能に陥れる。
親が長寿を願ってつけた寿限無のフルネームがあまりにも長ったらしかったために、救援が間に合わず、井戸で溺れ死んでしまった悲劇のようなことになりかねない。


「過度な固有名詞の集中は、しばしば観客をいたずらに苦悶させ、疲労困憊させ、理解不能に陥れる」という状況でしたね。
ちなみに私はカイルの兄弟全員集合シーンでギブアップ!
固有名詞を追うことを放棄。
このうえラムセスの姉妹までが名乗りを上げたらどうしようかと思いました。

しかしながら、こんな私でもなんとかストーリーについてゆき、楽しむことができたのは、ひとえに小柳奈穂子先生のお力。
20巻以上に及ぶ原作を一本物ならまだしも、わずか90分の一幕に仕上げる。
無茶な要求にも屈せず、よくまとめたなーというのが私の思いです。

とはいえ、ツッコミどころは多いし、足りないところは観客の脳内補完に委ねる箇所も見受けられましたが、まずまずの仕上がりでした。
芝居の組み立てが巧みでツボを押さえているので、説明的な台詞が多くてもストレスを感じないのが何よりですね。

MVPは怒涛の寿限無(固有名詞)地獄の唯一の救い、狂言回しのキックリを演じた凛城きらさん。

涼やかで明晰な語り口。
聞き手の耳にするする染みとおる水のような味わい。
観客に寄り添うように的確な彼の導きで、煩雑なストーリーが整理されました。

キックリ様様です!
彼が口を開くたび、謎の安心感を覚えました。

原作でのキックリはどのような役回りなのでしょうか?
やはり物語の語り部なのでしょうか?
もしそうではなく、あえてりんきらさんにこの役目を与えたのだとすれば、小柳先生グッジョブです!

※抜粋はすべて米原万里著『不実な美女か貞淑な醜女か(新潮文庫)』より

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○『天は赤い河のほとり』関連記事はこちら↓
星風まどかさんについて、組の名刺代わりのショー『シトラスの風』について
カッコいい あぁカッコいい カッコいい│『天は赤い河のほとり』の男たち(真風涼帆・芹香斗亜・愛月ひかる)
ダジャレ完成度の高さと美味しさは比例する?『天は赤い河のほとり』公演デザート「シトラスの果ゼリー-三倍酢-」

2018年は傑作揃いの当たり年!宝塚歌劇「私の好きな作品」TOP3!

年の瀬が近づき、年内の観劇予定もあとわずか。
少し早いですが、今年の総括に入ります。
題して、宝塚歌劇「私の好きな作品」TOP3

2018年は大当たりの年。
私好みの作品が多く、嬉しかったですね。
とりわけ心に残ったタイトルを3本選びました。

今年観たのは以下の25作品(芝居:16作/ショー:9作)。
本公演は全組・全作品観劇済み。
その他公演は演目によりけり。

<宝塚大劇場・東京宝塚劇場公演>
ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~/SUPER VOYAGER!(雪組)
ポーの一族(花組)
カンパニー ―努力、情熱、そして仲間たち/BADDY―悪党は月からやって来る―(月組)
天は赤い河のほとり/シトラスの風―Sunrise―(宙組)
ANOTHER WORLD/Killer Rouge(星組)
凱旋門/Gato Bonito!!(雪組)
MESSIAH―異聞・天草四郎―/BEAUTIFUL GARDEN―百花繚乱―(花組)
エリザベート―愛と死の輪舞―(月組)
白鷺の城/異人たちのルネサンス(宙組)

<その他劇場公演>
WEST SIDE STORY(宙組)
不滅の棘(宙組)
ドクトル・ジバゴ(専科/星組)
あかねさす紫の花/Santé!!(花組)
雨に唄えば(月組)
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀/Killer Rouge 星秀☆煌紅(星組)
蘭陵王―美しすぎる武将―(専科/花組)

* * *

2018年「私の好きな作品」TOP3は…
不滅の棘
ANOTHER WORLD
蘭陵王

木村信司先生、二冠獲得!(不滅の棘と蘭陵王により)

「TOP3」と書きましたが、いずれ劣らぬ秀作揃い。
順位をつけるのは、寿司とカレーとハンバーグ、どれが一番美味しいかを語るようなもの。
あえて絞る必要もありませんので、上演順に並べました。

不滅の棘(宙組)
望まずして不死となったエロール(愛月ひかる)。
生き長らえることに倦み疲れた彼が、かつて愛した者たちゆかりの人々と交わるうちに得たものとは?

無駄を削ぎ落とした白一色の世界。
相対的に際立つ鮮やかな生命の色。
儚く、どこか滑稽で、もの悲しい物語。
ラストシーンの透きとおるような美しさは忘れられません。

・関連記事↓
“永遠の命”がもたらすものとは?ふたつの不死の物語“ポーの一族VS不滅の棘”│不滅の棘感想
見よ!愛月ひかるの圧倒的「主役力」│不滅の棘

ANOTHER WORLD(星組)
舞台は「あの世」、主役は「死人」。
恋煩いが原因で「あの世」へやってきた康次郎(紅ゆずる)が繰り広げる、抱腹絶倒の純愛冒険譚。

死後の世界を描きながら、逆説的に浮かび上がるのは「命の尊さ」と「生の喜び」。
不完全でちっぽけな人間は、互いに思いやり、助け合わなければ生きてゆけない。
当たり前だけど忘れがちなメッセージが心に染みます。

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『ANOTHER WORLD』は面白いか?面白くないか?-ハイコンテクスト化した「笑い」の是非

蘭陵王―美しすぎる武将―(専科/花組)
あまりの美しさゆえ、仮面をつけて戦地へ赴いたとされる蘭陵王(凪七瑠海)。
雅楽や京劇でおなじみの題材を、宝塚流に再構築した演目。

重いテーマを抱えつつ、エンターテイメントとしても絶品。
単なる歴史物語の焼き直しに留めず、現代にも通じる問題を織り交ぜ、2018年の「今」、この作品を上演する意味をはっきりと示したのは見事。

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迷作?珍作?奇作?怪作?その正体は…「大傑作」キターーー!│蘭陵王
「生きること」「愛すること」人間の根源的欲求を描く『蘭陵王』―凪七瑠海と音くり寿のハマり役
「飛べない孔雀」―高緯(瀬戸かずや)と逍遥君(帆純まひろ)│蘭陵王

* * *

3作品に共通するテーマは「生と愛の讃歌」。

喜びも怒りも哀しみも楽しみも、生きてこそ。
限りある命を燃やし、懸命に生きよ、愛せよ。

なんのてらいもなく描かれる普遍のメッセージ。
谷先生と木村先生が紡ぐ、真っ直ぐで力強い言葉に心打たれました。

そして、絶対的な当て書き感。
愛月ひかるの圧倒的スター性、紅ゆずるの真摯なぬくもり、凪七瑠海の強靭な気高さ。
各人の長所を最大限に引き出し、活かしたことが成功の要因でしょう。

生徒さん、スタッフの皆さま、素晴らしい作品で楽しませていただき、誠にありがとうございました。
新しい年も、今年をさらに上回る傑作を期待しております!

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『蘭陵王』まとめ―素晴らしき装置と照明/賜死と切腹/瀬戸かずやの芝居/京三紗の衝撃/104期生

12月に入り、平日は花組『蘭陵王』、週末は宙組『白鷺の城』と観劇続き。
残しておきたい感想は山程あるのに、いかんせん手が追いつかず。
新年が明けたら、平日は月組『ON THE TOWN』、週末は星組『霧深きエルベのほとり』のターンに入りますので、なんとか年内に収めたいところです。

というわけで、『蘭陵王』備忘録。
img-20181214_1.jpg
○なにしろ、装置が素晴らしい!
千穐楽にして初めてのKAAT2階席。
新しい発見がありました。
1階からは分かりにくかった床の模様の全貌がはっきり見えたのです。

舞台正面を飾る、都市の俯瞰図と同じものだったのですね。
図柄の繰り返しが奥に行くほど狭まるように展開されています。
左右の曼荼羅のような垂れ幕と相まり、「永遠性」「持続性」を感じました。

「今あなたが立っているのは、無限に続く時の流れの中のほんの一瞬に過ぎない」
広寧王の妻の台詞「諸行無常、盛者必衰」にも通じる無常観がここにも表れます。

目を凝らせば、上手に龍、下手に虎がいます。
引き伸ばされた奥の垂れ幕だけでは分かりませんでした。

東に青龍、西に白虎ならば、これは四神?と朱雀と玄武を探すも見当たらず。
赤いオウムらしき鳥(朱雀?)と、亀っぽい生き物(玄武?)はいましたが…
白い孔雀もいたので深い意味はないのかもしれません。
映像化されたらじっくり探します。

装置と照明のマッチングも素晴らしいですね。
同じ景色が、夕暮れになり、星空になり、広大な砂漠となり。
イマジネーションを掻き立てられる美しい演出でした。

火焔太鼓を模した吊り灯籠もエキゾチックで素敵。

左右3枚ずつ、計3枚の垂れ幕。
曼荼羅のところどころに浮かぶ2羽の蝶。
これは蘭陵王と洛妃でしょうか?

フィナーレの連れ舞い(デュエットダンスではなく、あえてこう呼びたい)で、ひらひら舞い踊る二人。
つがいの蝶のように睦まじい蘭陵王と洛妃の姿に胸を打たれました。

○賜死と切腹
毒酒を賜るって、切腹と同じ構造ですよね。
衆人環視の中で自ら選び取る「死」。
それは決して名誉でも何でもなく、一族郎党を人質に取られた脅し以外の何物でもありません。

逃げることは許されない。
自分が腹を切らなければ、愛する者に累が及ぶ。
絶体絶命の状況に追い込まれ、ありがたく死を賜る“ふりをする”。
おためごかしの茶番であり、狂気です。

「やめた」と杯を放り投げる蘭陵王には溜飲が下がりました。

○あきらさんの芝居、ここも凄かった!
あきらさん(瀬戸かずや)のお芝居についてはさんざっぱら書きましたが、なんとなく印象に残っているのは逍遥君(帆純まひろ)に初めて声をかけるシーン。
「あなたおしゃれね…いいわよ」
逍遥君の指向を一瞬で見抜き、水を向ける。
濃密な台詞回し、密やかに淫靡な視線。
巧い!

○影の主役、語り部(京三紗)
京さんで始まり、京さんで終わる。
京さんの語りなくしては、『蘭陵王』の舞台は成立しなかったと言っても過言ではありません。
ひたひたと何の抵抗もなく脳みそに染み込む声。
ゆったり、くっきり、しっくり、古代中国の世界へいざなう語り口。
不思議な暗示効果すら感じるような、影の主人公とも言うべき語り部でした。

最後の爆弾には驚かされましたが…
光るヌンチャクの比ではない衝撃発言でしたね。
一瞬、客席に声にならないざわめきが走ったのを感じました。

○先が楽しみな104期生
人数の少ない公演ですので、今年入団したばかりの研一さんにも役がつきます。

周雲役の珀斗星来さんは、どっしりした舞台姿、しっかりした台詞で存在感をアピールしました。
ワンフレーズですが、歌もなかなか。
月組の白雪さち花さんの妹さんですが、既に「弟」と呼びたくなる貫禄があります。

桂妃役の美里玲菜さんは、現星組トップ娘役の綺咲愛里さんの妹さん。
整った容姿、すらりとしたスタイルで目を引きました。

ふたりともお姉さま方にそっくりで驚きましたね。

個人的に注目している青騎司さんはひときわ目立つ男らしい風貌。
カーテンコールでは初々しさも垣間見えて微笑ましかったです。

何と言っても、華の花組配属の研一さんたち。
これから大きく羽ばたいていかれることを期待します。

これにて、『蘭陵王』感想は完結(多分)。
長々とお付き合いありがとうございました。

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「人材豊富過ぎる」宙組の贅沢な悩み―個人評(芹香/愛月/凛城/澄輝/風馬)│異人たちのルネサンス

若き日のレオナルド・ダ・ヴィンチの淡い恋を、誰もが知る名画の誕生秘話に絡めたストーリー。
着眼点が面白いですね。
MY初日は「そうきたかー」と素直に驚きました。

作者は田渕大輔先生。
デビュー以来、6作品中なんと4作が宙組。
こんなことってあるんですね。

『異人たちのルネサンス』は画家たちのエピソードやパッツィ家の陰謀など史実を上手く織り交ぜ、綺麗にまとまっています。
が、いかんせん若手スターさんたちを活かしきれておらず、もったいないですね。

特に、レオナルドの工房の仲間たち。
ペルジーノ(澄輝さやと)、ボッティチェリ(蒼羽りく)、クレディ(和希そら)、フェルッチ(留依蒔世)、シニョレッリ(瑠風輝)。
全員新人公演主演経験があり、バウホール主演を果たした方もいます。

なのに…もったいない。

率直に言えば、居ても居なくても作品が成立するパート。
物語の大筋に関わり、主人公の運命を動かす役どころではありませんよね?

個々の役をじっくり観れば、それぞれに自分の色を出そうと工夫してらっしゃるのは分かります。
しかしながら、ひとりひとりの役割が薄く、「これ!」という見せ場に乏しい。
演技に優れ、歌唱に優れ、舞踊に優れたスターたちが単なる「賑やかし」に終始するのは、非常にもったいない。

主人公の人生に積極的に関わる人々だけピックアップしても、これだけの役があります。
ロレンツォ、グイド司教、ジュリアーノ、パッツィ、ヴェロッキオ、サライ…
それでもまだ役が行き渡らない。

90分で80人にまんべんなく場を与えるのは難しいにしても、せめて一作品の主役を張った経験のある生徒さんは、もう少しなんとかならなかったものでしょうか?

「人材豊富過ぎる」「層が厚過ぎる」
贅沢な悩みですが、上級生・中堅・下級生に至るまで優秀な生徒さんがひしめき合い、活用しきれてないのが宙組の現状と感じます。

* * *

○ロレンツォ・デ・メディチ(芹香斗亜)
世界を意のままに操るにふさわしい知力と胆力と政治力を持った男。
美を愛し、積極的に芸術を庇護した偉大な支配者。
とても好きなキャラクターです。
キキ(芹香)ロレンツォは、変に情に走らず冷徹・傲慢に徹したのが私好み。

ラストの不死身っぷりには笑いました。
「生きてたの!?」みたいな。

白い貴公子然としながらも、黒く、サディスティックな役を演じると格段に色気が増すキキちゃん。
ロレンツォはハマり役ですね。
カッコよかったです。

○グイド司教(愛月ひかる)
無垢な少女を飼い慣らし、メディチ家を内側から崩壊させようと企む野心家。

主演の『SANCTUARY』を含め、田渕作品の愛ちゃんはいつも魅力的。
得体の知れなさ、底知れない無気味さ、権力への執着。
作品世界を丸ごと飲み込むような存在の大きさはさすが。

黒幕が弱いと作品全体がスケールダウンしますので、愛グイドの起用は正解でした。

○フランチェスコ・パッツィ(凛城きら)
歴史に名高い「パッツィ家の陰謀」の中心人物。
堅実で、実存感のある芝居が舞台全体に厚みを与えます。
佇まいに壮年の色気が漂うのが何より。

見せ場はサライを買収するシーン。
言葉は優しくとも、拒否すればどんな目に遭わせるか分からないと思わせる酷薄さ。
芝居巧者ぶりを遺憾なく発揮しました。

○ペルジーノ(澄輝さやと)
無言でサライの肩を抱き、教会を去る姿にペルジーノという男のすべてが表れていたように思います。
温かく懐の深い、工房の兄貴分。
好きなシーンです。

○酒場の歌手(風馬翔)
エビちゃん(綾瀬あきな)とのアクロバティックなダンスが凄かった!
歌と踊りのインパクトが強すぎて、パッツィとジュリアーノの密談に意識が届きにくいのが玉にキズ。
今回ご卒業の翔さんのシーンですから自然と観客の注目も集まります。
この構成は上手くないです。

* * *

次作『オーシャンズ11』は男役さんの役が沢山ありますが、人材過多の根本解決にはなりません。
一刻も早く、生徒さんひとりひとりが持てる力を存分に発揮できる環境が整うことを切に願います。

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○『白鷺の城/異人たちのルネサンス』関連記事はこちら↓
現代の“異類婚姻譚”『白鷺の城』がハッピーエンドである理由
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現代の“異類婚姻譚”『白鷺の城』がハッピーエンドである理由

宙組創設20年にして、初めての本格的な日本物レヴュー。
なぜ今まで一度も機会がなかったのか不思議ですが…

満を持しての作品は、陰陽師と妖狐の因縁をオムニバス形式で描く『白鷺の城』。

玉藻前や妲己、保名に葛の葉に富姫…
おなじみの人物が入れ替わり立ち替わり現れては歌い、踊る。
名場面の美味しいところをアラカルトで楽しめる。
歌舞伎で言うところの「見取り狂言」的な趣向ですね。

きらびやかな映像、華やかな舞台装置を駆使したスピーディーな展開。
雅やかな衣装をまとった見目麗しい宙組生たち。
駆け足ながら、バラエティに富んだ内容を45分の枠内によく収め、「宙組初日本物レヴュー」のタイトルに相応しい豪華絢爛な作品となりました。

* * *

千年に亘り、転生を繰り返す陰陽師(真風涼帆)と妖狐(星風まどか)。
時系列は以下の通り。

(1)紀元前11世紀頃の古代中国【妲己:星風】

(2)奈良時代【吉備真備:真風、妲己:星風】

(3)平安時代中期【安倍保名:愛月ひかる、葛の葉:松本悠里】

(4)平安時代後期【安倍泰成:真風、鳥羽上皇:凛城きら、玉藻前:星風】

(5)室町時代【栗林義長:真風、岡見宗治:芹香斗亜、八重:天彩峰里】

(6)江戸時代初期【幸徳井友景:真風、宮本無三四:桜木みなと】

(7)江戸時代初期【幸徳井友景:真風、宮本無三四:桜木、玉藻前:星風、富姫:松本】

(8)江戸時代初期【男:真風、女:星風】

舞台進行上は、(6)→(4)→(3)→(1)(2)→(5)→(7)→(8)となるので、ややこしいですね。
なにしろ流れが早いので、理解が追いつきません。

プログラムではちゃんと解説されてるのでしょうか?
私同様、プログラムを読んでいない方にはとっつきにくいのでは…と思います。

とはいえ、このようなオムニバス形式は嫌いではありません。
むしろ好き。

プロローグで謎が提示され、徐々に謎の正体が明らかにされる。
萩尾望都の『ポーの一族』を思わせる構成です。

「すきとおった銀の髪」に始まり、「エディス」で幕を下ろすバンパネラの一族の物語。
幸徳井友景の夢語りから始まり、奈良時代から江戸時代を巡る陰陽師と妖狐の物語。

断片をつなぎ合わせて、ひとつの物語を紡ぐ手法は幻想性が高まりますね。

夢はおぼろに頼りなく、つかみかけてはするりと逃げる女の面影。
あの女は誰なのか?
自分にとってどういう存在なのか?

すべてが明らかになったとき、女は命を落とす。
「二度と決して、あなたを手放さない」
そう誓った男は自刃し、女の後を追う。

美しくも妖しい、上田秋成の怪異小説を思わせる味わいがあります。

* * *

「異類婚姻譚」という物語のジャンルがあります。
人と、人ならざる者との恋愛や婚姻が描かれる「物語の型」のひとつで、世界各地に伝承されています。

上田秋成が著した『蛇性の婬』ならば人間と蛇。
『白鷺の城』では人間と狐。

人間の相手となるもの(動物/妖怪/物の怪など)は異民族を表す、という説があります。
つまり、「外から来た者」「自分たちとは異なる常識を持つ者」の象徴ですね。

『蛇性の婬』は蛇が封じ込められて終わりますが、『白鷺の城』は人と狐が結ばれる。

「今ひとたびの…」で、折り重なって倒れ伏す友景と玉藻前が蘇るシーンはドラマティック。
因縁から解き放たれ、ようやく結ばれる二人。
比翼の鳥となって羽ばたく姿に涙しました。

『雪女』や『鶴の恩返し』など、悲しい結末を迎えることが多い“昔ばなし”。
かたや、ハッピーエンドの『白鷺の城』は、グローバル化が進む現代ならではの「異類婚姻譚」であり、現実社会への呼びかけでもあります。

自分たちと異なる存在と、上手く調和し、共存していくこと。
人間と狐が手を取り合うラストはそのような関係を示唆している、と捉えました。

もう、人と狐が引き裂かれたり、人と狐の間に生まれた子が泣くような時代に後戻りしてはならないのです。

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プロフィール

野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
◇更新情報はこちら◇
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