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パパ(輝咲玲央)はいつだって全力投球!―レオの見どころあれこれ│食聖

両手をチョキにして「カニ、カニ、カニ」をするダンディオレキザキさん(輝咲玲央)を観られるだけで、チケット代のお釣りが来る『GOD OF STARS-食聖-』。

渋いおじさまを演らせたら右に出る者はいない玲央さんが、まさかの息子(ニコラス)にメロメロ溺愛パパだなんて!
父親役はお手の物とはいえ、ここまでリラックスしたお父さん役は初めてでしょうか?
(前回はアラサー息子をムチでぶっ叩くスパルタ親父でしたからね…)

奥様役のミシェルが気心知れた同期の音寧さん(紫月音寧)さんなのがまたいいですね。
長年連れ添った熟年夫婦感(&尻に敷かれ感)が自然に(?)出ています。

男役・輝咲玲央、新たなる父親像


家族大好き!がダダ漏れてるレオパパ。
ミシェルやニコラス(瀬央ゆりあ)だけでなく、義父の老虎(美稀千種)にも姪のアイリーン(綺咲愛里)にも直球の好き好き光線が放たれます。

血縁にとどまらず、息子の彼女のタン・ヤン(有沙瞳)やパラダイス・プリンスの仲間たちにも。
従業員のレン(如月蓮)、マオ(麻央侑希)にも。
ボディタッチが激しい!激しい!

特に、あーちゃん(綺咲)とは今まで舞台上で直接的な絡みが少なかったので、何かにつけアイリーンを気遣うレオの姿にほのぼのしました。
(ジェサップとマルグリットの関係が大好きでした)

家族思いで、陽気で、温かく、お茶目なレオパパ。
男役・輝咲玲央の父親像に新たなバリエーションが加わりました

レオパパの見どころあれこれ


常にめいっぱいの人数が板に乗ってる『食聖』。
至るところで繰り広げられる小芝居が面白くて、目がいくつあっても足りません!
何度観ても観飽きない!観足りない!

もちろん、レオパパも毎回違うお芝居で楽しませてくれます。
印象的だったアドリブをいくつかピックアップします。

まずは、パラダイス・ホーカーズの場面。
立ち退きを迫られるホーカーズを立て直すべく画策するホン・シンシン(紅ゆずる)。
彼のアイディアで大掃除を始めるホーカーズの人々。

せっせとテーブルを拭きつつ、つまみ食いするレオ。
もぐもぐしながらミシェルに寄り添ったと思ったら…
レオのほっぺについた何かをミシェルがつまんでパクっと食べたんですよ!!!

可・愛・い!!!

別の日は、右手でミシェルの腰を抱きつつ、左手で自分のおなかをさするレオ。
「おなかいっぱい」なのか「最近腹が出てきた」のジェスチャーなのか…

アイリーンのデンジャラス餃子を押し付け合う面々。
ニコラスに「パパどうぞ」と振られるレオ。
「パパが死んだらママが悲しむだろう」
ミシェルに「あら、どうかしら?」とあしらわれ、不満げなへの字口も可愛い。

大劇場公演後半からはホンが参戦するように。
追い打ちをかけるように「あぁら、どぉかしらぁ~~??」とかぶせるホン。
紅さんってば(笑)
八の字眉毛の悲しそうなレオ、必見です。

パパ、カニになる


パラダイス・プリンスとのナンバー「シンガポールうまいもん」ではトップバッターで〽チキンライス と歌うレオ。
パラプリの〽カニ カニ カニ に合わせ、満面の笑みでカニ歩きする研14

余談ですが、このシーンでいつも中目黒の『五星鶏飯 Five Star Cafe(ファイブスターカフェ)』を思い出します。
海南チキンライス、美味しいですよ!

渋谷にある系列のパクチー料理専門店『GOLDEN BURNING(ゴールデンバーニング)』もお勧め!
パクチー好きにはたまりません!

閑話休題。
ホン考案のパラダイス餃子がヒットし、テレビ局が取材に。
ヴィミー(白妙なつ)の取材に答えるホンに鏡を差し出すミシェル、うちわであおぎ、ハンカチを差し出すレオ。

ホンが最愛の息子の顔入りうちわをビンタしても、めげないレオ。
ハンカチを放り捨てられても、めげないレオ。

ビンタされたうちわを大事そうに抱きしめて撫で回すのがツボ。
そして、TVカメラに向かってうちわをグイグイ突き出してアピールするパパ。
うちわの両面(ニコの顔とNICOの文字)をクルクル入れ替えてみたりして(芸が細かい)。
ときには「もっと前に出ろ」とばかりに、ニコラスをカメラの前に押し出すパパ。

レオの熱いステージパパっぷり、ぜひご注目ください。

ミッキーとレオ、二人のパパ


長年行方知れずだったアイリーンの父、ミッキー(天寿光希)。
愛娘の危機を救うべく、ホンと共に「食聖コンテスト」に現れたミッキーパパ。

ホンが勝利し、かつての妻エレノア(音波みのり)と喜びを分かち合おうとしますが…
わだかまりが二人を邪魔し、そっと背を向けるエレノア。
所在なく佇むミッキーに、さりげなく手を差し伸べたのはレオでした。

行き場を失い、宙ぶらりんになった義兄の手に優しくハイタッチするレオ。
なにげないけど好きなシーンです。

いつもはソフトタッチなのに、紅さんの誕生日はやたらテンションが高かったですね。
ガシッと指を絡ませ、互いの腕をぶんぶん振り回すパパたち。
微笑ましかったです。

ところで「おじさんは今は別の仕事をしている」そうですが、ミッキーとレオが並んで包丁を振るったこともあったのでしょうか?
コック服のレオも観たかったですね。

長くなりましたので、レオ最大の見どころ「オタ芸」については改めて。

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紅ゆずるの「みんなをハッピーにする力」―幸せいっぱいの誕生日公演│食聖

8月17日、紅ゆずるさんのお誕生日にダブル観劇してきました。
あまりに温かく、あまりに幸せな時間。
最高の一日の思い出を残しておきます。

11時公演


開演前まで「紅さんの誕生日アドリブあるかな~」なんて考えてましたが、幕が上がったら『GOD OF STARS-食聖-』の世界に引き込まれ、すっかり忘れていました。

祝福のメッセージはラストシーン!
アイリーン(綺咲愛里)から!

「パパの料理は世界一!」 → 「今日は!パパのお誕生日!
組子全員で「Happy Birthday!

その瞬間の割れんばかりの拍手。
口にこそ出しませんが、すべての観客の心はひとつ。
「おめでとう」「おめでとう」のさざなみが劇場に鳴り響きました。

サプライズ大成功で、ちょっと得意げなあーちゃん(綺咲)。
呆然と佇む紅さん。
しかし、すぐさま立ち直り…

満面の泣き笑いで〽俺こそ GOD OF STARS → 〽俺、今めちゃ号泣してるーー!と替え歌されました。

感極まり、客席と組子たちを見回しながら「ありがとう!」「ありがとう!」と叫ぶ紅さん。
お顔は汗と涙でぐしゃぐしゃ。
でも、なんて綺麗なんでしょう。
私まで嬉しくて幸せで、その場にいる皆が愛しくて…
思わずもらい泣きしました。

あーちゃんにもたれかかるように抱きしめて「んもぉーー」と言いたげに照れた微笑みを見せる紅さん。
ニッコニコのあーちゃん。
いつも以上に大騒ぎな星組子(もちろん汝鳥さん、華形さんも!)。

さらに大きく温かい拍手が、紅さんと星組子たちに降り注ぎます。
誰も彼もが笑顔、笑顔。
生徒も観客もひとつになった瞬間でした。

卒業公演中に誕生日を迎えられること。
ラストシーンに組子全員が舞台に揃うこと。
始めから、そうと決まっていたかのように「今日はパパの誕生日!」が自然に馴染むハッピーエンド。

小柳先生、まさかここまで考えてらしたとか…??

ショー『ÉclairBrillant(エクレールブリアン)』は作風的にアドリブは難しいだろうと思ったら…
「El Cumbanchero(エル・クンバンチェロ)」の締めが野太い「「「Happy Birthday!!!」」」。
燃える星男たちの熱く、めちゃくちゃ男臭い祝福に拍手喝采!
これぞサプライズ!

ちなみにショーのプロローグでは琴ちゃん(礼真琴)が思いっきり紅さんに抱きついてましたね。
あれもバースデーサプライズ?
「紅さん好き好き光線」出しまくりのワンコな琴ちゃん、最っ高に可愛かったです!!

トップさんを全力で慕う二番手さん。
その想いを余すところなく受け止めるトップさん。
素敵な図です。

15時公演


三井住友カードと宝塚友の会の共同貸切だった15時公演。
アドリブの口火を切ったのは、世界の美魔女ヴィミー(白妙なつ)。

ヴィミーの「炎を操る食の皇帝、今日が誕生日のホン・シンシン!」に応え、「俺、今日誕生日!」と決める紅さん。
11時公演で慣れたせいか(?)余裕綽々です。

そして、小林寺。
ミッキーパパ(天寿光希)を「おっさん」呼ばわりするホン。
おまえだってひとつ年を取ったじゃないか」の返しが最高でした!
すきあらば誕生日ネタをぶっこむ星組上級生たち。
さすがです!

ラストは11時公演同様、アイリーンの「今日は!パパのお誕生日!」
〽俺こそ GOD OF STARS は〽ほんまにめっちゃありがとうーー!でした。
11時公演に負けない万雷の拍手が降り注ぎます。

「エル・クンバンチェロ」は野郎どもの咆哮が激しすぎて、何言ってんだか分かりませんでした~~
(たぶん11時と同じく「「「Happy Birthday!!!」」」)

貸切の挨拶も愛嬌たっぷり。
「私事ではありますが、本日お誕生日で」(ここで大きな拍手)
「宝塚大劇場で皆さまに誕生日を祝っていただけることは今後一切ないので幸せです!」(さらに大きな拍手)

温かい拍手が鳴り止まず…
パ!パ!パ!パン!とタモリ締めする紅さん。
大羽根を背負ってるとは思えぬ軽快な動き、さすがでした!

最後に紅さんも仰いましたが、本当に「宝塚は温かい」。
優しいぬくもりに満たされた空間、星組子とファンの皆さまと喜びを共有できて幸せでした。

紅ゆずるの「みんなをハッピーにする力」


実のところ、物語の筋書きを変えてしまうアドリブ、特に舞台の進行を妨げるほどの過剰な笑いの強要には懐疑的な私。
行き過ぎた内輪受けや悪ノリで、客席が白けていることに気づかないのは興ざめです。

しかし、紅さんのアドリブは違います。
紅さんの笑いには客観性があります

今、自分に求められているものは何か?
瞬時にキャッチして投げ返す能力。
紅さんの細やかな気遣いのなせるわざです。

紅さんの特異な個性はとうとう「星小路紅子」というキャラクターまで生み出しました。
豊かな表情、絶妙な話術、巧みな客あしらい。
誰も傷つけない、カラリと明るい笑い。

作品を超えて愛される、スターの分身ともいうべき前代未聞のキャラクター。
紅子が多くのファンに受け入れられたのは、紅さんのお人柄ゆえでしょう。

私が演劇に求めるものは「明日への活力」。
昨日より今日、今日より明日が、より良い日であるように努める心。

舞台の幕が下り、劇場を出ると、世界がほんの少し輝きを増して見えるような。
「明日からまた頑張ろう」という気持ちをくれる場所。

紅さんの舞台には、そんな“ひとかけらの勇気”を呼び覚ます力があります。

「物語の筋書きを変えてしまうアドリブには懐疑的」と書きました。
『食聖』冒頭と大団円で繰り返されるアイリーンの台詞「パパの料理は世界一」。
これを変えたら、作家の狙いから外れてしまう(かもしれない)。
しかし…

このアドリブには「それがどうした!?」と思わせる“何か”がありました。
“何か”とは、人の心を強く動かす力。
「感動」こそ、紅さん率いる星組最大の魅力です。

物語の結末はハッピーエンド。
ならば、 「今日はパパのお誕生日!」は最高の結末です。
家族と仲間たちに囲まれ、幸せいっぱいのホン一家。

ホン(紅)の誕生日を祝う人々(組子)と観客の愛以上に価値あるものが、あの場にあったでしょうか?
組子たちの全力の叫び、そして、それに呼応する観客の拍手。
舞台と客席のコール&レスポンス。
劇場が一体となる尊い瞬間。

「みんなを巻き込み、ハッピーにする力」。
これこそ星組トップスター紅ゆずる最大の魅力です。

東京でもみんなハッピーに、そしてなにより、紅さん自身が最高にハッピーになりますように!
大好きな宝塚の舞台を思う存分楽しんでください!

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匂い立つ気品。
むせ返る香気。
すべての宝塚ファンに観ていただきたい『Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』。
美の洪水、宝石箱を思わせるレビューです。

タカラジェンヌ・紅ゆずるの魅力のすべてを凝縮した二本立て


紅ゆずる最後のショーを手がけるのは誰か?
白羽の矢はベテラン・酒井澄夫先生に立ちました。

芝居は目新しい素材をタカラヅカナイズすることに長けた小柳奈穂子先生。
ショーは宝塚らしい優美と艶麗が持ち味の酒井先生。
そのとき、劇団が思い描く紅ゆずる卒業公演の青写真が見えた気がしました。

「革新」と「伝統」。
両極端な紅さんの個性を余すところなく引き出す気なのだな、と。

狙いは的中。
紅さんとのタッグで次々新しい世界を切り拓いてきた小柳先生による『GOD OF STARS-食聖-』。
奇想天外なストーリーに、笑いも涙もぬくもりも全部詰め込んだハートフルコメディ。

そして、香り高きレビューの粋を洗練された手法で紡ぎ出す酒井先生の『Éclair Brillant』。
紅ゆずる率いる今の星組の「美」と「熱」を全部詰め込んだゴージャスなレビュー。

紅さんの「型破りな愛嬌」と「正統な美」の見事な両立。
タカラジェンヌ・紅ゆずるの魅力のすべてを凝縮した二本立て
なんと欲張りで贅沢な卒業公演なのか。

紅ゆずるのすべてを、ひとつ残らず出し切ってやろう。
そんな先生方の気迫がひしひし伝わってくる二作品。
思う存分堪能しました。

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おもちゃ箱から、宝石箱へ


MY初日、あまりに自分好みな美しさに即、殿堂入りを果たした『Éclair Brillant』。
とにかく美しい!
どこを切り取っても美!美!美!
美の洪水のようなレビュー。

美の源は色彩の豊かさ
これに尽きます。
奇をてらわぬ、あくまで上品な色のチョイス。

わずかにスモーキーなピンク、ラヴェンダー、ライラック。
初々しさが引き立つコーラル。
星組を象徴するブルー。

絶妙な色相・明度・彩度のバランス。
ひとつひとつの場面が心地よく連なるグラデーション。
麗しい色彩の洪水に溺れ、ただ美に耽ることのできる愉悦。

ここ数作は『Killer Rouge』『ESTRELLAS ~星たち~』と、おもちゃ箱をひっくり返したようなショーが続きましたが、今回は打って変わった大人っぽさ。

おもちゃ箱から宝石箱へ。
いっそう煌めきを増し、観客を魅了する星組。
宝塚のエレガンスを極めた『Éclair Brillant』
三本の指に入るお気に入りのレビューとなりました。

第11場「スペイン~燃える情熱の煌めき~(ボレロ)」に団体賞を!


圧巻は「ボレロ」。
満点の星空の下、ひとつ、またひとつ、こぼれ落ちる緑の宝石。
ペリドット、ジェイド、エメラルド…

しんと静まり返った、ほの暗い舞台。
咳払いすらためらわれる張り詰めた空気。

鳴り響く手拍子、足拍子。
催眠術にかけられたような不思議な陶酔。
単調なリズムはいつしか「ボレロ」に変わり…

幾重にも重なる艷やかな緑のグラデーション。
ゆるやかに盆が回り、あえかな照明を受けてまたたく宝石たち。

寄せては返す波のように、次第に熱を帯び、高ぶるリズム。
「個」が消え、やがてひとつに溶け合い、大きな渦となる。

光と影、静謐と熱狂のコントラスト。
熱狂の頂点に君臨するのは紅ゆずる。

星組子のエネルギーが緑の奔流となって客席に押し寄せるクライマックスは迫力満点。
団体賞を差し上げたい

すべての宝塚ファンに観てほしい、レビューの傑作


実のところ、これほど美しい作品が観られるとは思っていなかったのです。

清純な「風の精」、情熱の「エル・クンバンチェロ」、濃密な「極楽鳥」。
緑の宝石たちのマスゲーム「ボレロ」。
そして、男役の美の極致「黒燕尾」。

どれも期待をはるかに上回る美しさ。
全編を目玉シーンだけで埋め尽くしたレビューと言っても過言ではありません!

欲を言えば、あーちゃんを中心とした娘役だけのナンバーがあれば完璧でしたが…
とはいえ、私にとっては今季一番!500点満点のレビューです!

大劇場公演も10日あまり。
ご興味のある方は、ぜひ劇場へ足をお運びください。
特に、「ボレロ」の幻想美、劇場が一体となる衝撃は“生”ならでは。
すべての宝塚ファンに観ていただきたいレビューの傑作です。

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愛すべき人、紅ゆずる―笑って泣いて幸せいっぱい!最高傑作で卒業!│食聖

あのラストシーンは反則でしょう!
卒業公演のトップスター、男役人生最後の登場ですよ!?
それが、あんな姿(お○ぶ+抱○こ)で現れるなんて…

最っ高ーーーです!!

紅ゆずるさんの卒業公演を小柳奈穂子先生が担当されると知ったときから、きっと素晴らしい作品になるだろうとの確信はあったのです。
それにしたって…
まさかの子沢山!!!

前代未聞でしょ、こんな結末!
いやー、最後の最後まで驚かせてくれますね!紅×小柳コンビったら!

なーんにも知らないで観たMY初日。
びっくりして、嬉しくて、ダバダバ泣きましたよ!

あまりに温かく、あまりに優しく、未来につながる愛と希望に満ちた大団円。
こんな幸せな卒業公演ってありますか

紅あーコンビを囲んで、組子の誰もかもが笑ってる。
送る側も送られる側も、ひとり残らず。
楽しそうに、嬉しそうに、幸せそうに。

次期トップコンビへの引き継ぎもちゃんとある。
組ファンにはたまらない演出です。

小柳先生、本当にありがとうございました!

笑って泣いて、最高の集大成


いい意味で予想を裏切られた『GOD OF STARS -食聖-』。
まさか、上海・マカオ・シンガポールを股にかけるどころか、天界まで巻き込む物語だなんて!
まさか、主人公が人間ですらないなんて!

想像のはるか斜め上を行くストーリーに、自分のちっぽけな想像力を笑われたようで爽快です。

終始コメディタッチながら、ほろりとする場面もあり。
きらりと光る台詞が随所に散りばめられ、単なるドタバタ劇に終わらせません。

笑って、笑って、ときどき泣いて…
幸せな涙で心が満たされ、一抹の寂しさのなかにぬくもりの残る気持ちで劇場を後にすることができました。
最高の集大成です。

紅ゆずるの魅力を最大限に引き出す小柳マジック


唯一無二の個性を持ったトップスター、紅ゆずる。
紅ゆずる率いる星組と相性抜群の座付き作家、小柳奈穂子。
幸せなマリアージュです。

互いの魅力を高め合い、宝塚歌劇のさらなる可能性を引き出してきたふたり。
最後のタッグで新たな、そして、最高の傑作を生み出しました。

実際のところ紅さん主演で、もっと完成度が高く、もっと演劇として優れた作品は他に沢山あります。
しかし、団員を「生徒」、5つの組それぞれの構成員を「組子」と呼ぶ「宝塚歌劇団」のトップスターの退団公演として、これ以上に素晴らしい作品はありません。

タカラジェンヌとは、必ずしも三拍子揃ったハイレベルな「芸だけ」を求められる存在ではありません。
(もちろん、芸はあるに越したことはありませんが)

舞台人に必要とされる基本的な技術「プラスアルファ」の魅力を持つ者が、スターとして輝くのです。
「プラスアルファ」とは何か?
それは「愛嬌」です。

なんだか憎めない。
その人の笑顔を見ると自分もいつの間にか笑顔になってしまう。

観客に愛される力
それこそ、紅さん最大の魅力でしょう。

みんなを笑わせたい、幸せにしたい、もっと楽しんでもらいたい。
「紅子」に表れるサービス精神と自己犠牲は、悪ぶっているのに誰より繊細で深い思いやりを持った「カール(霧深きエルベのほとり)」に通じるものがあります。

破天荒の裏に隠れた細やかな気遣いが、人の心に寄り添う芝居を生み出すのでしょう。
男役人生最後の役も、そんな紅さんらしさ満点のキャラクターでした。

魔界の問題児が下界に落ち、人の情けを知り、愛に目覚める。
ファンからも組子からも演出家からも愛される、紅ゆずるというタカラジェンヌの魅力を最大限に引き出した『食聖』
紅さんの卒業公演に、これ以上ふさわしい作品はありませんね。

残された時間の中で


紅さんの希望で湿っぽい仕上がりにはしなかったそうですが、ところどころにぐっとくる台詞があり、いやでもお別れを意識せざるを得ませんでした。

「時間はあと少ししかない。でも、その時間の中で、できる限りのことはしたいんだ」
紅さんのラストステージに重なる言葉。

残された時間は少ない。
それでも宝塚に、星組に、ファンに、できる限りのものを残したい
そんなメッセージが感じられ、涙があふれました。

万事、枠からはみ出さない「お行儀よさ」を求められる昨今。
タカラジェンヌも例外ではありません。
しかし、四角四面・品行方正の役者に、なんの面白みがあるでしょう?

紅さんは絶妙なさじ加減で、ほんのちょっとだけ枠をはみ出すことができるタカラジェンヌです。
クリエイターの感性を刺激し、枠を壊すことなく、ファンに新しい世界を見せてくださる得難いスター。

おどけた表情の奥に、品と知性と優しさを秘めた紅さん。
なにより遊び心がありますね。
その型にはまらぬ遊び心が、今回の作品世界にどんぴしゃハマったのです。

愛すべき人、紅ゆずる


「笑って見送って欲しい」
そんなメッセージが聞こえるような『GOD OF STARS -食聖-』。

愛すべき人、紅ゆずるのラストステージ。
愛を与える人は、より多くの愛を受け取る。

客席からは満面の笑みの紅さんと星組子が見えますが、舞台からは同じく笑顔の観客が見えるはずです。

「今いる場所で精一杯に輝けば、きっと大切な人に出会うことが出来る」
ホン(紅)の台詞にもありますが、愛と希望に満ちた幸せな空間。
この景色こそ、タカラジェンヌ・紅ゆずるが最後にたどり着いた場所なのです。

「卒業おめでとう」は、まだ言いません。
大劇場千穐楽まで10日あまり、そしてディナーショー、東京公演。
限りある時間を、できる限りに生きる紅さんを見届けたいと思います。
どうぞ皆さま揃ってご無事の千穐楽を迎えられますように。

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早霧せいな×ルパン三世―「原作再現性」の高さと「宝塚的カッコよさ」の融和│ルパン三世 王妃の首飾りを追え!

『はいからさんが通る』『天は赤い河のほとり』『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』などのサブカル/MAG作品を巧みにタカラヅカナイズすることにかけては右に出る者がいない小柳奈穂子先生。
ただいま宝塚大劇場で絶賛上演中の『GOD OF STARS -食聖-』にかこつけて、先生の過去作品をレビューします。
[内容は2015年当時のもの]

対象作品は、2年前の本日(2017年7月23日)『幕末太陽傳/Dramatic“S”!』千秋楽をもって宝塚を卒業された元雪組トップコンビ、早霧せいなさんと咲妃みゆさんのお披露目公演『ルパン三世―王妃の首飾りを追え!―/ファンシー・ガイ!』。

あのルパン三世が生きて、動いてる!


昨年めでたく100周年の節目を迎えた宝塚歌劇。
記念すべき第2世紀1作目の作品は何?
期待に胸を弾ませていたところ「次回作はルパン三世」のニュースが飛び込み、耳を疑いました。

ルパンって、あのモンキー・パンチ原作のアレ!?
タカラジェンヌが「俺、ルパァ~ンさぁんせい」「ふぅ~じこちゃ~ん」とか言っちゃうわけ!?
期待と一抹の不安を抱きつつ観劇。

…言っちゃってた!
「俺、ルパァ~ンさぁんせい!」「あらららら~!?」「とっつぁ~ん!」「ふぅ~じこちゃ~ん!」
ルパンだ!ルパンがいる!!

ルパン三世を務めるのは本公演が主演お披露目のちぎさん(早霧)。
素顔はものすごい美女ですが…
独特の口調、棒のような身体つき、軽やかな身ごなし、すべてがアニメーションから飛び出して来たようなルパン三世

正直、生身の人間しかも女性がルパンを演じることに疑問を抱いてたのです。
しかし、舞台に現れた彼女は「ルパンそのもの」でした。

早霧せいな×ルパン三世―「原作再現性」の高さと「宝塚的カッコよさ」の融和


「宝塚歌劇」と「ルパン三世」という異色の組み合わせを、どう料理するか。
座付作家や役者の見識が問われるところですが、どちらのファンも満足させる作品として世に送り出した小柳先生と雪組生の腕前は見事

その功績は、役の人物と一体化するちぎさんの繊細にも大胆にも変幻自在の演技力によるところが大きいですね。
モノマネじみたアニメのコピーに終始するのではなく、きっちり宝塚の男役の格好良さもみせる。
「宝塚のルパン三世」という相反する人物像を自分のものにしたのです。

物語の舞台は現代。
ベルサイユ宮殿に展示中の「マリー・アントワネットの首飾り」を盗みに入ったルパン一味。
首飾りに手をかけた瞬間、革命前夜のフランスにタイムスリップし、マリー・アントワネット(咲妃)と出会い、そして…

「巧いな」と思ったのはココ。
マリー・アントワネットといえば『ベルサイユのばら』。
『ベルサイユのばら』といえば宝塚歌劇の看板演目。
宝塚の舞台に乗せるにはやや難しい素材を、自分たちの得意分野に引き寄せてしまう手腕はなかなかのもの。

怪しい錬金術を操る詐欺師カリオストロ伯爵(望海風斗)らの手を借りつつ、現代へ戻ろうと画策するルパンたち。
そんななか、マリーがたどる運命を知るルパンは、なんとか彼女を助けようと奮闘するが…

ルパン、次元、五エ門、不二子、そして銭形警部。
おなじみのメンバーが時空を超えて繰り広げるドタバタ喜劇。
しっかり宝塚らしいロマンスも織り交ぜて、大満足の90分でした。

そして、次の100年へ


もちろん、この面白さはルパン一人が生み出すものではありません。
コメディはひとつ崩れれば、すべてが台無しになる恐ろしさを秘めています。

終始速いテンポで進む物語、台詞の応酬。
誰かがタイミングを外せばガタガタになります。
そんな事態に陥らなかったのはメンバーの力の賜物。

私が観劇した回は思いきり台詞を飛ばした方がいらっしゃいましたが、それすら逆手に取って観客を沸かせていました。
アドリブも度を越せば客席は白けるばかりですが、いいバランス感覚を持った役者が揃っているのが何より。

サプライズ的に嬉しかったのは、物語終盤に歌われた「ルパン三世のテーマ」。
〽真っ赤な薔薇はあいつの唇~ で始まる、あまりに有名なあの曲です。
まさか生オケで聴けるとは!感激!!

新しい獲物へ向かうようにホリゾントへ消えるルパン。
「あばよ!」の声と共に、ビヨヨ~ンと跳び上がるちぎさん。
パーフェクトなルパンジャンプ!
幕が下り切る寸前まで100%ルパン三世。

劇場内は宝塚ファンだけでなく、原作のルパンファンとおぼしき男性客も多く見受けられました。

「ちぎみゆコンビ」として絶大な人気を誇ったふたり。
プレお披露目の『伯爵令嬢』を始め、『ルパン三世』『るろうに剣心』と多くの漫画原作公演を大成功に導き、着々と観客の裾野を広げてくださいました。

宝塚歌劇、次の100年へ向けて確かな足がかりを残してくださったちぎさん、ゆうみちゃん(咲妃)。
ご卒業記念日おめでとうございます!

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宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
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宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
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