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轟悠のラヴィックについて。彼の選択は正しかったのか?│凱旋門

医師であり、命を救うべき立場であるラヴィック(轟悠)。
メスで人の命を奪うことはなかったが、別なところで故意にふたりの命を奪った。
仇敵、シュナイダー(奏乃はると)を。

そして、愛するジョアン(真彩希帆)を。

シュナイダーに対する動機は明確で、ただ復讐のため。
しかし、ラヴィックがなにゆえジョアンの命を絶ったかは、はっきり説明することはできない。
愛する女が撃たれ、死の床にいる。
助かる見込みは到底無い。

ジョアンは負の感情に耐えられる女ではなかった。
痛いのも、苦しいのも、寂しいのも、怖いのも嫌い。
彼女の苦しみを取り除くため、無我夢中で手に取った一本の注射器。

ジョアンの腕に薬剤を流し込んだとき、彼は何も考えていなかったに違いない。
ただ、彼女に無用な苦しみを与えたくない。
「苦しまずに逝きたい」という彼女の最後の望みを叶えてやりたい。

男にそのような選択を強いるジョアンはやはり身勝手で酷い女かもしれない。
しかし、彼女はいつもどおり自分の気持ちを素直に口にしただけなのだ。

ラヴィックは後悔しただろうか?
それとも、あれで良かったと納得しただろうか?
答えは出ないだろうし、出るはずもない。

ラヴィックがその生涯を終えるまで、ジョアンの存在は決して彼の心から消えることはないだろう。
彼がジョアンの面影をまぶたに浮かべ、その命のろうそくの最後の火を吹き消したことを思い続ける限り、ジョアンはラヴィックと共にある。
ジョアンはラヴィックとひとつになったのだ。

愛する人に自らの手で永遠の安らぎを与える。
医者として、人として、正しいのか、正しくないのか?
しかし、それ以外、彼に何が出来ただろう?

迫り来る死、苦痛にもがき、のたうつ恋人。
命が尽きるまで、ただ側にいて手を握り、「愛している」と言葉をかけるのか?
…それとも?
生殺与奪の力は自分の手にある。
恋人の願いは確かに聞いた。

「おまえならどうする?」という問いを突きつけられた気がした。

誓いの凱旋門の前を、虚脱したかのようにさまよい歩くラヴィック。
しかし、なにがしかの明るさが滲み出るように思えたのは、彼の中に棲みついたジョアンのぬくもりゆえだろうか?

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愛する男(伊佐次)を失った卯之助とおしまの行く末は?│長崎しぐれ坂

ちゃぴちゃん(愛希れいか)出演作、掘り起こし感想の続き。
ずいぶん長い間寝かせていたので、改めて読み返すと当時はこんな風に感じていたのか、と新鮮な気持ち。
昨年5月の博多座公演『長崎しぐれ坂』のDVDを観た感想です。

* * *

改めて映像で観ると面白いですねー。
もちろん劇場で観た時も面白かったですが、初博多座+月組+珠様(珠城りょう)のトリプルコンボで浮かれ過ぎ、物語に集中してたかというと怪しい…

基本的に舞台の感想と大差ないですが、じっくり腰を据えてストーリーを追っていくと、気づかなかったことが見えてきて、じわじわ面白さが沁みてきました。

私、この作品かなり好きかもしれません。
むしろ『好きな演目ランキング』上位に入るかも。

物語を覆うやるせなさ、登場人物たちが抱える閉塞感。
言い様のない幕引きの虚しさ。
こう書くと陰鬱なイメージですが、不思議と後味は悪くないのですよね。
すべて浄化されるというか…

一から十まですべて説明し尽くされる芝居は好みではありません。
さまざまな解釈の余地を残す幕切れ、その余韻が『長崎しぐれ坂』にはありました。
そんなところが、この作品を好きな理由のひとつなのかもしれません。

* * *

とりあえず思いつくままに。

まず、伊佐治(轟悠)と卯之助(珠城りょう)が同い年の設定で、おしま(愛希れいか)が4歳下の設定でしたが、これは卯之助が最年少の方がしっくりきたかな?と。
卯之助の人物像からして、年上のお姉さんに憧れる少年像がハマるように感じたので。
とはいえ、子どもの頃は女の子の方がませているので、年齢より大人びた伊佐次とおしまに対して憧憬を抱く卯之助の図も悪くないのですが。

卯之助という男について、もう一度考えてみましょう。
思いきり穿った見方をすれば、こいつはとんでもない男です。

底の見えない男、矛盾だらけの男、卯之助。
行動原理がいまいちつかめない。
伊佐次に対する行動は、友情なのか愛情なのか、献身なのか憐憫なのか。

「こうあるはず」のタガを外して自由に考えてみると、とどのつまりは「伊佐次を死なせたくない」「自分の手の内に収めたい」。
そんな男じゃないことは百も承知ですが、卯之助の行動に整合性を求めると、どうしたってそこへ行き着くのです。

幼い頃の憧れだった男が、地に落ち、泥にまみれている。
伊佐次を救う道が断たれたならば、せめて自分の手で縄をかけたい。
しかし、卯之助が選んだ手段は…

相手を閉じ込めて離さない愛。
危うい境界をさまよう卯之助の心と、裏腹の結末。
これまでの珠城りょうの男役像に無い役で、新たな魅力を開花させました。

* * *

伊佐次を演じたトド様(轟)。
頭抜けて鮮やかな所作が目を引きます。
パッと裾をまくる、懐手をする、洋物芝居には無い動きの鋭さはさすが。
「色悪」という言葉がぴったりの男盛りの色気がこぼれんばかり。
これは女たちが放っておかないでしょう。

トド様本来の無頼の味が活きましたが、もうひとつ江戸を揺るがす大悪党っぷりが伝わる演出が欲しかったですね。
殺しや盗みを重ね、長崎まで流れ着いた男。
捕まれば死罪を免れない、崖っぷちな男。
伊佐次が抱えるヒリヒリした切迫感が、物語を彩るエッセンスとなるのです。

手下や李花(憧花ゆりの)を殴るだけじゃ、自分より弱い立場の者にしか手を上げられないちんけな男になってしまいます。
殴った後に抱いて慰めるようなクズっぷりもまた、伊佐次という男の凋落ぶりを示しているのかもしれませんが。

「女を殴る」そんな最低な男に成り下がった伊佐次。
そこには幼い頃、男としての生き方を教えてくれた伊佐次の面影はありません。
そんな男であっても救いたい卯之助。
かつての輝き、優しい思い出。
伊佐次を見殺しにすることは、卯之助自身の過去をも殺すことなのです。

伊佐次、おしま、卯之助。
彼らは誰ひとりとして前を向いていません。
ただ過去の中に光を求め、今に背を向けている。
息詰まるような関係です。

夏の終わりの生暖かい湿り気を含んだ重苦しい空気。
単調でもの悲しい『精霊流し』の「ドーイ、ドーイ」の声。
ゆるゆると、やるせない哀しみが胸に満ちる物語でした。

それぞれ違った形で伊佐次を愛した卯之助とおしま。
シーソーのように危ういバランスで運命は変わり、嵐の海に浮かぶ小舟のように翻弄されるふたり。
残された彼らがその後どのような人生を歩んだのか。
ふたりをつなぐかすがいであった伊佐次を失った彼らは二度と相まみえることはなかったように思えるのです。

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月組ファンにまたまた朗報!8月31日はカルーセル輪舞曲記念日!?
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お待ちかねの月組画像2点公開!長崎しぐれ坂&瑠璃色の刻
博多座『長崎しぐれ坂』上演決定&美弥さんおめでとう!

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宝塚とファンを結ぶ架け橋-「歌劇」創刊100th Anniversary in KITTEに行って来ました!

「歌劇」創刊100周年おめでとうございます。

大正7年(1918)8月11日に創刊し、2018年8月号で通算1,115号を迎える「歌劇」。
宝塚ファンなら一度は手にしたことのある雑誌の記念イベントへ行って参りました。
KITTE 公式サイト│宝塚歌劇の機関誌「歌劇」創刊100th Anniversary in KITTE

1階アトリウムの特設会場。
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各組トップスターのサイン入りウエルカムボードがお出迎え。
躍動感あふれるダイナミックなポージングが素敵でした。

「歌劇」の歴代表紙が勢揃いする『歌劇表紙ロード』。
創刊号からの歴代表紙1,107枚!圧巻です!
大正ロマンの香り漂うノスタルジックなイラストは今見ると新鮮。
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往年のスターさんたち。
春日野八千代先生のお顔も見えます。
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「歌劇」の歩みや人気企画などの掲載原稿、現役スターさんのポートなどの展示。
秋山庄太郎氏撮影の天海祐希さんの表紙あたりから見覚えがあります。
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展示内容で一番印象に残ったのは、戦争中一時廃刊になり、戦後復刊したときのエピソード。
物資不足によりわずか50ページ足らずの「歌劇」でも、飛ぶように売れたとか。
美と夢を追い求める心。
宝塚歌劇に託された人々の想いが伝わってくるようで胸がいっぱいになりました。
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雪組の朝美絢さんが「ひとつの劇団の機関誌でこんなに長く続いたものはない」と仰ってましたが、まさにそのとおり。
劇団とファンをつなぐ架け橋として「歌劇」の果たした役割は大きいのです。

それは、読者参加ページにも表れています。
ファンの劇評「高声低声」、今はなき「歌劇詩壇」、姉妹誌「宝塚GRAPH」の「GRAPHの庭」など。
ブログやTwitterなどのツールがなかった時代から、宝塚や生徒さんへの愛を叫ぶ場として機能してきました。
ファンの心は今も昔も変わらぬもの…との思いがいたします。

思えば、宝塚ファンになってから30年。
「歌劇」誌の歴史の三分の一を共に過ごしたと思うと感無量です。
情報源といえば「歌劇」と「グラフ」のみだった子どもの頃、暗記するほど繰り返し読んだことを思い出します。

生徒さんが執筆されるコーナーでは断トツに「えと文」が好きですね。
“文は人なり”と申しますが、皆さまの人となりがうかがい知れて嬉しいものです。
各組二番手さんが「えと文」で“誌上じゃんけん大会”をされる、なんてこともありました。
メンバーは確か、真矢みきさん、久世星佳さん、一路真輝さん、紫苑ゆうさんだったかな?
どなたが言い出しっぺだったのか…ほのぼの楽しい企画でした。

* * *

4階の「旧東京中央郵便局長室」の展示。
各組トップスターの直筆サインとメッセージ。
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ポートレートのアザーカットの展示も。
誌面に採用されなかったショットですが、どれも素敵でこれを集めた写真集が欲しいくらい。
星組の瀬央ゆりあさんのお写真が、鋭い色気にあふれてカッコよかったです。

最近では珍しくなりましたが、以前は私服ポートでスカート姿を披露される男役さんもいらっしゃいましたね。
大浦みずきさんの美脚が際立つミニスカート、一路さんのエレガントなタイトロングスカート。
かと思えば、紫苑さんはフリルシャツに真っ白のスターブーツと、日常から一分のスキもないタカラジェンヌっぷりを発揮してらしたり。
日向薫さんや麻路さきさんも含め、星組は私服からして華やかでゴージャスだった印象。
ポートひとつとっても組カラーを感じられて面白いものです。

同じく、4階の「マルノウチリーディングスタイル」では記念グッズの先行販売も。
アクリルスタンドセットやブロックメモ、豆本キーホルダー、ポストカード、マスキングテープ、ブックマーカーなど。
1階の「東京中央郵便局」ではオリジナルフレーム切手の販売も。

* * *

宝塚歌劇専門チャンネル「タカラヅカ・スカイ・ステージ」のコーナーでは、星組のスカイ・レポーター輝咲玲央さんの紹介も。
100周年の節目の年に珠城さんと輝咲さんという大好きなお二人が在団され、こうしてイベントでお姿を拝見できるなんて幸せ。
巡り合わせに感謝です。

最後に『歌劇表紙フォトスポット』で一枚。
中央部分が窓になっており、顔を出せば「歌劇」のカバーガール気分を味わえます。
憧れの表紙を飾ることができて(?)満足!
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時代は変わっても、宝塚とファンを結ぶ架け橋として、「歌劇」に課せられた使命は揺るぎません。
これからもファンの一番近くに寄り添うメディアとして、200周年へ向け、ますますのご発展をお祈り申し上げます。

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愚かしさゆえに君を愛す-可愛いファム・ファタール、ジョアン(真彩希帆)について│凱旋門

予備知識ゼロで挑んだ雪組『凱旋門』。
辛いとか、哀しいとか、そんな言葉では表せない。
複雑な感情に支配されるお芝居。

しかし、この作品を生で観ることができたのは幸せでした。
さまざまな思いが渦巻き、整理がつかない状態ですが、いま最も強く心にある想いを残します。

* * *

真彩希帆さん演じるヒロイン、ジョアン・マヅーについて。

初観劇の帰り道、ぐるぐるした頭の中で強い光を放っていたのは彼女でした。
共感できるとか、友達になりたいとか、そんな女性像ではありません。

彼女は何者なのか?
彼女はどういう女なのか?

ふわーっと掴みどころがないようでいて、強烈な存在感がある。
透き通ったささやき、甘い微笑み。
なぜだか、とっても彼女が好きになってしまいました。

軽はずみで、浮ついてて、男にだらしない。
しかし、無垢なのです。
彼女の内面は何ものにも侵されず、ひたすら純なのです。

確かなものなど何もない不穏な時代。
明日をも知れぬ日々の中、すがるように男の愛を求めるジョアン。
あまりに真っ直ぐな彼女の想いが、亡命者ラヴィック(轟悠)の心を満たす。

ラヴィックにとってのジョアンは、浅はかで、享楽的で、ふらふらと男になびく、どうしようもない女でしょう。
それでも、見捨てられない、放っておけない、忘れられない。
愛することをやめられない。
なぜか?

「おまえより美しい女、おまえより優しい女、おまえより誠実な女はいくらでもいる」
ラヴィックの台詞、これに尽きるでしょう。

“あらゆる面で、おまえより優れた女はいる”
しかし、ラヴィックの心を捉えて離さないのは、ただひとり。
ジョアンなのです。

ラヴィックにとってのジョアンは、俗に言う「ファム・ファタール」だったのでしょう。

人は相手が優れているから愛するのではない。
ときに、愚かさ、弱さ、脆さゆえに、どうしようもなく心を奪われてしまう。

身分証もなく、パスポートもなく、ゲシュタポの影に怯える。
モグリの医者として、神経をすり減らしながら、こそこそと生き長らえる日々。

そこで出会ったジョアンの輝きが、いかにまばゆいものであったか。
カラカラに渇ききった喉に一滴の水。
どんなに甘く、身も心も潤したことでしょう。

「愛は命」
「きみは僕に命をくれた」
これは彼の本心です。

身の安全すら危ぶまれる状況で、愛がもたらす歓喜は抗いがたい魅力だったことでしょう。

* * *

一方、ジョアンは…
「あなたが悪いのよ」
「あたしをひとりぼっちにしちゃいけないのよ」
「あなたに始まり、あなたに終わるの」

ジョアンは刹那を生きる女なのです。
ラヴィックを愛しているのに、アンリへ傾いてしまう。
アンリの愛を受けながら、ラヴィックを求めてしまう。

“器が空っぽなのだもの”
“今ここにある水で満たして何がいけないの?”
行動は支離滅裂なように思えても、その時その時、彼女の心は真実なのです。

ラヴィックは言います。
「きみには野生の無邪気がある」
そう、彼女の愛に利己はないのです。

「きみは何をするときも、すっかり打ち込んでしまう」
これもまた、ジョアンという女を的確に表した言葉だと思います。

なぜ私はこれほどまでにジョアンに心惹かれるのか?
ジョアンの心に共鳴するものがあるのです。
もちろん私自身は彼女とはかけ離れた人間です。
しかし、自分の中にジョアンのような女の形が確かにあるのに気付かされたのです。
だから、なんとなく分かるし、腑に落ちるのです。

お芝居という世界で、道徳的な正しさだとか、正負の釣り合いだとか、辻褄の合った行動だとか。
そんなものには魅力を感じられなくて。
ギリギリの状況に置かれた人間が、とっさにとってしまう理屈に合わない感情の動きにドラマを感じるし、そういう物語に惹かれてしまうのです。

だから、ジョアンが好き。
好き、というか、分かる。

「愛はその人と一緒に歳を重ねていくこと」と語るラヴィック。
しかし、ジョアンは「不思議ね…愛している時に死ぬなんて」という言葉を残し、この世を去ります。

ジョアンを失い、パリの街をさまようラヴィック。
かつて、愛と希望に頬を染め、恋人と眺めた凱旋門は闇の向こうに沈んでいます。

「灯火管制か…凱旋門も見えない」
「嬉しい、生まれ変わった日のしるしね、あの凱旋門が証人よ」
ラヴィックの台詞にジョアンのモノローグが重なったとき、胸の内で何かが爆発したような思いがしました。

すべてがめちゃくちゃに崩れ去って、最後に残ったわずかなもの。
水晶のように透き通った何か。
それはジョアンが残した愛の水の結晶なのか。

* * *

やりきれない物語ではありますが、不思議とわずかな光が胸に灯るのは、幕切れに感じた澄んだイメージゆえでしょうか?

ジョアンを観客に拒絶されるほど嫌な女に仕立てなかったのは真彩希帆さんの手腕です。
それには彼女の声の良さが大きな役割を果たしました。
真彩希帆の声があってこそのジョアン、と言っても差し支えないでしょう。

軽やかに麗しい、鈴を転がすような声。
聴く者の官能にさくさく刺さるジョアンの言葉。
非現実的に感じられるほどの美声が、ジョアンから生々しさを奪い、ラヴィックのファム・ファタールとして存在させ得たのです。

可愛いジョアン、寂しいジョアン。
ラヴィックに苦しみと引き換えの「いのち」を与え、儚く消えたジョアン。
またひとり、好きなヒロインが増えました。

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月組ファンにまたまた朗報!8月31日はカルーセル輪舞曲記念日!?

既出の『グランドホテル/カルーセル輪舞曲』Blu-ray・DVD発売のニュースに続き、月組ファンに更なる朗報が!

長崎しぐれ坂/カルーセル輪舞曲DVD発売!

TCAオンラインショップ

しかも『グランドホテル』と同じ8月31日!
何ですか?この大盤振る舞いは!?
盆と正月が一気にやってきたような気分ですね!

それにしても、ショーは両方『カルーセル輪舞曲』。

同じショーを2パターン一緒に観られる!究極の贅沢!

かつてありましたっけ?
同じショーのパターン違いが同日にリリースされるなんてことが!

いえ、厳密に言えば全く同じショーではないのですよね。
メンバーが異なるのは勿論、『S8』が別物。
みやさん(美弥るりか)中心の『流麗(シルクロード)』。
トド様(轟悠)とあーさ(朝美絢)の『哀歌(スペイン アルハンブラ)』。

甲乙つけがたい名場面。
それはもう両方買いますよね!
「よっ!商売上手!!」と言いたくなります。

博多座バージョンは雪組へ異動になるあーさがしっかりとその足跡を刻んでいくシーン(哀歌)も、月組生が彼女を力強く送り出すシーン(飛翔)も見逃せません。

『流麗』のまゆぽん(輝月ゆうま)とさち花ちゃん(白雪さち花)の素晴らしいソロ。
『哀歌』のくれあさん(玲実くれあ)のソロも心に残ります。
ダンスの人というイメージが強いくれあさんですが歌も素敵だと知ることができたのは収穫でした。
『All for One』は残念ながら休演されますが、一日も早いご快復をお祈り申し上げます。

日本初のレビュー『モン・パリ』が上演された9月1日のレビュー記念日。
その前日に『モン・パリ』へのオマージュ『カルーセル輪舞曲』が2本もリリースされる。
いっそもう、8月31日はカルーセル輪舞曲記念日に制定して良いのではないでしょうか?

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プロフィール

noctiluca(ノクチルカ)

Author:noctiluca(ノクチルカ)
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
◇更新情報はこちら◇
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