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“山岸尚美”として生きた朝月希和+キャスト別感想(高翔みず希/帆純まひろ/珀斗星来/青騎司)│マスカレード・ホテル

宝塚版『マスカレード・ホテル』の話をしていて「瀬戸かずやの新田浩介」と言おうとして「新田かずや」と言ってしまった私。
違和感なさすぎて、しばらく間違いに気づきませんでした。
「新田あきら」もしっくりきますね。

『マスカレード・ホテル』原作が半分ほど読み進みました。
お芝居では端折られた部分も細かく描写され、ますます面白いですね。

あの人物にはこんな背景があったのか。
あのエピソードはこんなに掘り下げられていたのか。
舞台の記憶と重ね合わせ、二倍にも三倍にも楽しんでいます。

“山岸尚美”として生きた朝月希和


朝月希和さん演じる、ホテル・コルテシア東京のフロントクラーク、山岸尚美。
潜入捜査のためホテルに送り込まれた警視庁捜査一課の刑事、新田浩介(瀬戸かずや)とバディを組むうち、次第に彼と心を通わせていく役どころ。

仕事に誇りを持ち、常にお客様へ最上のサービスを提供しようと努める彼女。
たとえ、それが理不尽な要求であったとしても…

「お客様がルール」と主張する彼女に反発を覚える新田。
しかし、山岸の仕事ぶりを間近に見るうち、徐々にホテリエという仕事への理解を深めていく新田。

彼女のモチベーションはどこから湧いてくるのか?
山岸の言葉で強く印象に残ったのがこちら。
「受験のとき、ここに泊まり、ホテリエを志した」

いい台詞だな、と思いました。
脚本ではたった一行かもしれません。
しかし、この台詞には山岸尚美のすべてが詰まっているのです。

大学受験を控えた彼女がコルテシア東京に宿泊し、プレシャスな体験を得た。
ここで働きたいと憧れ、夢を叶えて、いまここに居る。
ひとことで彼女の人生が浮かび上がる言葉。

ひらめちゃん(朝月)が山岸尚美として生き、心からの言葉で語ったからこそ、私の心に彼女の想いが届いたのです。

原作では過去のエピソードが詳細に描かれ、ひらめちゃんのお芝居とオーバーラップして目頭が熱くなりました。
宝塚版には無い、藤木総支配人(汝鳥伶)との交流も味わい深いものがあります。

キャスト別感想(高翔みず希/帆純まひろ/珀斗星来/青騎司)


アリバイやトリックに関する複雑な説明も、小説ならすぐに読み返せますが、舞台はそういきません。
脳みそをフル回転させ、言葉を取り込んでは咀嚼し、理解しないと置いていかれます。
膨大な説明台詞もするする伝わり、迷子にならずにすんだのは花組の皆さんと汝鳥伶さんのおかげ。

いつもの宝塚観劇とはちょっと違う、心地よい疲労感と満足感を味あわせてくださったキャスト。
特に印象に残った方を中心に。

・栗原健治(高翔みず希)
そこらへんを歩いてるおじさんが舞台に紛れ込んだのかと思っちゃいました。
というくらい「あー、いるいる、こういう人」感あふれる、さおたさん(高翔)。
人生につまづきっぱなしの男の悲哀、やりきれなさを感じさせて秀逸でした。
ほろ苦さの奥にかすかなぬくもりが残る後味が、物語にさらなる奥行きを与えました。
いい役者さんです。

・杉下キャプテン(帆純まひろ)
ベルスタッフの責任者、杉下に扮したホッティー(帆純)。
姿の良さ、佇まいの美しさが際立ちました。
ゲストに「サービスを受けた」と感じさせない、さりげなく、流れるようなエスコート。
コルテシア東京を満たす空気のように自然でした。

フィナーレの男役群舞では一転、ギラついた男の色香を振りまいて美しかったです。

・龍崎(珀斗星来)
「(月組の白雪)さち花さんがいる!?」って思っちゃいました。 笑
谷正純さんの茶目っ気でしょうか?
宝塚ファンには嬉しいサプライズでした!

この学年にして「女装の男」に見えるのは凄いですね。
『蘭陵王』の頃から、どっしり安定したお芝居に注目しています。
どこにいてもパッと目を引く華があるのが何より。

・吉永(青騎司)
花組観劇のお楽しみ、青騎司くん。
相変わらず男前でした。
男役群舞はひときわ鋭い眼光で目立ちます。
私の周りでもファン急増中の青騎くん、これからますます楽しみです。

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愛すべき男、能勢金治郎(飛龍つかさ)―二次元(小説)を三次元(演劇)化する面白さ│マスカレード・ホテル
最高のバディ!男役・瀬戸かずや×娘役・朝月希和コンビに拍手喝采!│マスカレード・ホテル
谷正純×瀬戸かずやに歓喜!!!│マスカレード・ホテル
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愛すべき男、能勢金治郎(飛龍つかさ)―二次元(小説)を三次元(演劇)化する面白さ│マスカレード・ホテル

まだ心が「ホテル・コルテシア東京」にステイしたままな私。
いい作品でしたね。
ひとことで言うなら、上質な舞台。
東野圭吾ファンの友人にも観てもらいたい!と思う作品でした。

まるで当て書き?原作『マスカレード・ホテル』


ミステリの舞台化って結構難しいと思うんですけど(アリバイだのトリックだの説明台詞が多くなりがちだし)、上手くまとめてあり、なおかつ宝塚らしい華やかさもあって…

想像以上の出来栄えでした!

もっと深く知りたくなって、帰り道に本屋さんへ。
瀬戸かずやさんの表紙は残り一冊でした。
危なかった~~

東野作品を読むのは何年ぶりでしょう?
前職の上司が東野ファンでよくお借りしていたのですが、転職して以来すっかり遠ざかっていました。
餞別に戴いた『容疑者Xの献身』が最後かな?

懐かしい思い出に浸りながら、ひもといた『マスカレード・ホテル』。
ページをめくった瞬間、日本青年館の空気が甦ります。

冴月瑠那さん演じる久我は「整った顔」。
和海しょうさんの稲垣は「低いが、よく響く声」。
細かい描写のひとつひとつが当て書きのよう。

エピソードの取捨選択が巧みで、ベテラン谷正純先生の手練れを感じます。
原作そのままの台詞も多く、あきらさん(瀬戸)やひらめちゃん(朝月希和)のお芝居で再生されるのが楽しいですね。

愛すべき男、能勢金治郎(飛龍つかさ)


意外だったのが能勢金治郎(飛龍つかさ)。
あの人物が、ああ変わるのか!という新鮮な驚き。
飛龍くんの個性に合わせたアレンジがいいですね。

話している内容はほぼ同じなのに、台詞の緩急、それに伴うアクションでまったく別人に生まれ変わる。
二次元(小説)が三次元(演劇)化される面白さを感じました。

飛龍くんの暑苦可愛さ!

あの憎めなさは異常です。
暑苦しい…うるさい…邪魔くさい…
なのに、愛おしくってたまらなくなる。
ブンブンしっぽを振るワンコみたいな品川署の刑事が登場するたびに沸く客席。

絶妙なタイミングでの「もう来てます!!!」には大爆笑。
しばしショーストップするほどでした。

彼もまた、山岸尚美(朝月)同様、新田浩介(瀬戸)のバディなのですね。
こちらは正真正銘の相棒ながら、新田からは疎まれがち。
しかし、持ち前のへこたれなさと仕事に対する真摯さで、わだかまりを乗り越え、新田との間に確かなパートナーシップを結ぶのです。

パッカーーーン!と屈託のない笑顔。
独特のファッションセンス。
立て板に水のごとく繰り出される早台詞。

ただでさえ説明台詞が多い『マスカレード・ホテル』。
他キャストよりも更に早口でまくしたてるような剣幕ながら、言葉ひとつひとつが正確に伝わるのはさすが。

ラストのちゃっかりぶりには大笑いしました!
「お義兄さん」の破壊力!

歌上手な飛龍くん、本編では歌が聴けなくて残念…と思ったら、フィナーレの歌手で存分に美声を響かせてくれました。
お芝居の三枚目ぶりから一転、キリッと華やかな花男への変身も鮮やか。
歌えて踊れて、お芝居も◎
いい男役さんですね。
これからますます注目していきたいと思います!

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最高のバディ!男役・瀬戸かずや×娘役・朝月希和コンビに拍手喝采!│マスカレード・ホテル
谷正純×瀬戸かずやに歓喜!!!│マスカレード・ホテル

最高のバディ!男役・瀬戸かずや×娘役・朝月希和コンビに拍手喝采!│マスカレード・ホテル

『マスカレード・ホテル』千穐楽おめでとうございました!
ミステリとして面白く、宝塚として美しい。
期待を遥かに上回る素晴らしい作品でした。

ミステリとして面白く、宝塚として美しい


幕開き、瀬戸かずやさんが現れた瞬間「ポスターの人だー!」って興奮しちゃいました。
何十年宝塚観てるのよ、って感じですが 笑
毎回新鮮な感動があるんですよね。
本当にカッコよかったです、あきらさん(瀬戸)。

この作品の良さって、アリバイ崩しやトリック破りなどミステリを読み解く面白さとは別に、「宝塚を観る」満足感を存分に味わえるところにありますね。

シックなアール・デコスタイルの装置、華やかな衣装、登場人物の心を伝える音楽。
目に楽しく、耳に心地よく、するするっとミステリの世界に入り込むことができました。

なかでも一幕最後の“仮面舞踏会”は「宝塚ならでは」の綺羅びやかさ。
ホテルはさながら仮面舞踏会。
素顔を仮面に隠し、束の間の非日常を夢見る人々が集う“マスカレード・ホテル”。

犯人はどこだ?目的はなんだ?標的は誰だ?
仮面の群れに翻弄され、謎の迷宮をさまよう刑事・新田浩介(瀬戸)。
彼の心象風景と幻想の舞踏会をオーバラップさせる演出が見事でした。

最高のバディ!男役・瀬戸かずや×娘役・朝月希和コンビに拍手喝采!


最大の満足は「人間がきちんと描かれている」こと。

反発しあっていた新田と山岸(朝月希和)が、互いに助け合い、認め合い、成長してゆく。
刑事として、ホテリエとして。
そして、ひとりの人間として。

新田と山岸はあくまで対等。
宝塚では描かれることの少ない「男役と娘役のバディもの」が新鮮です。

立場も性格も違うふたり。
唯一の共通点は、自らの仕事への誇り

刑事として、ホテリエとして。
ふたりがぶつかり合うのも、互いの本分を全うしようとする真摯な思いゆえ。

相手に自分と同じ矜持を嗅ぎ取ったからこそ、ふたりは惹かれ合ったのでしょう。

新田がさりげなく放つ「あなたが言うなら間違いない」という台詞がとても好きです。
“私はあなたの仕事を信じます”
深い信頼がこもる言葉。
仕事を持つ人間として、これほどの喜びはありません。

ちょっと斜に構えた、しかし、心根は熱い刑事をサラリと自然に息づかせた瀬戸かずや。
生真面目な優等生の殻の奥に、熱い理想を燃やすホテリエに命を吹き込んだ朝月希和。

共に男役・娘役キャリア十分のふたりがタッグを組む。
信頼と尊敬に裏打ちされた新しいバディもの誕生に拍手喝采!
ラストシーンは宝塚らしい甘さにときめきました。

あきらさん、ひらめちゃん(朝月)、花組の皆さま、谷正純先生、素晴らしい舞台をありがとうございました!
大満足です!

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宝塚ファンが決して「してはならないこと」│私的・宝塚ファンの心得Part2

宝塚を応援する方法は人それぞれ。
自分のペースで、無理なく、楽しく。
何が正しく、何が間違っているという規範はありません。
「宝塚が好き」という気持ちさえ保てていれば、それがベストです。

ただし、好きが高じて自分を見失っては本末転倒。
一度立ち止まって、自分が宝塚に何を求めているのか、考えてみる必要があります。
私的・宝塚ファンの心得=清く正しく美しく、朗らかに

宝塚ファンが決して「してはならないこと」


「応援の仕方は人それぞれ」と書きましたが、少なくとも“ファン”を名乗るならば、決して「してはならないこと」があります。
それは…
贔屓の顔に泥を塗ること。
贔屓の足を引っ張ること。

具体的には…
1.「○○さんのファン」を公言しながら、公の場(SNS含む)で他の生徒さんを侮辱したり、事実無根の悪評を広めること
2.生徒さんや歌劇団の権利を侵害し、損害を与えること

権利侵害については別記事に上げましたので、ひとまず置きます。
「好きだから」は理由にならない―“善意”による無邪気な侵害│宝塚歌劇団の「著作権」と「肖像権」

今回は、なぜ1をしてはならないのかについて、詳しく述べます。

ファンに必要なのは「理性」と「自制」


好きな人やものを褒めるために、他をこき下ろす。
最低最悪な手口です。
そんなふうに褒められて喜ぶ人がいるでしょうか?

「あたしを持ち上げてくれるのは嬉しいが、他人様を貶しちゃあいけねえよ」
『ANOTHER WORLD』で谷正純先生が示したメッセージは、すべてのファンが心に刻むべき指針です。

表現者たるタカラジェンヌにはもちろん、芸に対する批評はあってしかるべきです。
適切な評価は、生徒さんの芸の肥やし。
甘やかすだけが「愛」ではありません。
ファンの盲目は、生徒さんの芸を腐らせます。

それ以外の、目に余る悪質なこき下ろしは、誰のためにもなりません。

ファンは「自分の行動が贔屓を害していないか?」を常に考える必要があります。
ファンに求められるのは「理性」と「自制」なのです。

ファンに必要な「想像力」の働かせ方


あなたが贔屓の○○さんを持ち上げるためにこき下ろしてる□□さんにもファンはいる。
□□さんのファンがあなたの発言を見聞きしたら、いい気分はしないでしょう。

その結果、○○さんの評価が下がる。
あなたが贔屓の名前を出しながら他を下げるのは、贔屓の顔に泥を塗り、足を引っ張る行為に他なりません。

贔屓に恥をかかせるファンは、もはやファンとは言えません。
ただの「恥ずかしい人間」です。

ファンに必要なのは「理性」と「自制」。
言い換えれば「想像力」です。

あなたがいま口にしようとしている「その言葉」、ご贔屓に聞かせられますか?
発信する前に想像してみてください。

タイトルは“宝塚ファンが決して「してはならないこと」”ですが、これは宝塚ファンに限った話ではありません。
誰であれ、公の場で他人を罵倒したり、根も葉もない噂を広めたり、他人の権利を侵害しないのは当然のこと。
想像力豊かな人間でありたいものです。

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谷正純×瀬戸かずやに歓喜!!!│マスカレード・ホテル

今日は最っ高に嬉しいニュースがありました!
年明けの花組で、東野圭吾作『マスカレード・ホテル』が上演されます!
宝塚歌劇団│2020年 公演ラインアップ【シアター・ドラマシティ公演/日本青年館ホール公演】<1月・花組『マスカレード・ホテル』>

主演は瀬戸かずやさん
おめでとうございます!

さらに、同期の冴月瑠那さんの花組副組長就任が発表されました!
同時に発表なんて粋な計らいですね!
宝塚歌劇団│花組 副組長の就任について

谷先生!谷先生!谷先生ーーー!!!


宝塚で『マスカレード・ホテル』!
わくわくするー!
で、「演出はどなた?」とスクロールしてったら…

脚本・演出/谷正純

谷先生!?
えっ!?嘘!?

昨年の『ANOTHER WORLD』で引退されたともっぱらの噂でしたが…
(OGの立ともみさんがブログに「演出の谷先生がこの作品が最後なので寂しい限り」と書いてらしたのです)

ちゃんといらっしゃるじゃありませんかーーー!!!
嬉しーーーい!!!

谷先生大好きです!
今夜は祝杯です!!

原作ファン大満足間違いなし!


「好きな作家ランキング」1位の東野さんの舞台ですから、原作ファン殺到ですよねー。
私の身近でも数人の東野ファンの顔が浮かびました…
チケット激戦必至です!

あきらさん(瀬戸)なら原作ファンも大満足間違いなしですね!

今までも、そしてこれからも…


引退の報を知って以来「もう谷先生の作品は観られないのか…」とガックリきていた私。
思いがけない再会に胸がいっぱいです!
(にわかに信じられず、公式サイトのニュースページを何度も確認しちゃいました)

これからまだまだ谷先生らしい温かな愛にあふれた作品が沢山観られるんですね!?
(続投されますよね?)

どなたに感謝したらいいか分かりませんが…
本当にありがとうございます!
今日はいい日ですね~~

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プロフィール

野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
◇更新情報はこちら◇
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