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わーかーるーよー!藤井大介先生の「真風涼帆評」に完全同意│アクアヴィーテ!!

宙組公演『アクアヴィーテ(aquavitae)!!』の演出家インタビューが公開されました!
が、なんだか様子がおかしい…
憂いを帯びた表情でバーカウンターに佇む一人のダンディ。
その名は、藤井大介。
宝塚歌劇団│『アクアヴィーテ!!』の世界 presented by Bar大介

「Bar DAISUKE ひと公演限りのOPEN」って、なんですかーーー!?
笑いが止まりません~~

大介先生、完全に劇団に遊ばれてない?
と、思いましたが…
極太ゴシックの「ウイスキー」Tシャツでドヤる大介先生。
意外とノリノリ!?
というか、むしろ率先して楽しんでらっしゃる!?
(そのTシャツ、一体どこでお求めになったの?)

『El Japón』について語る大野拓史先生との温度差といったら 笑
宝塚歌劇団│演出家 大野拓史が語る「宝塚ミュージカル・ロマン 『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』の見どころ」

わーかーるーよーーー!藤井大介先生の「真風涼帆評」に完全同意


過去にもカクテルやワインなど、お酒をテーマにしたショーを手がけてこられた大介先生。
いつかウイスキーをテーマにしたショーを作りたい、と機会をうかがってらしたそう。

そして今回、満を持して真風涼帆率いる宙組ショーを担当されることになり…
ガウンを着た真風涼帆が、広いリビングでソファに座って、独り静かにウイスキーのロックを飲んでいる姿がパッとひらめいて」

わーかーるーよーーー!(byピットキン)

大介先生の「真風評」に完全同意!!

真風涼帆=ウイスキーが似合う大人の男
ヅカファン100人中100人が賛同しますよね~~

「まさに男役をやるために生まれてきたような恵まれた容姿」
「経験を重ねてさらに内面が豊かになり、ふとした瞬間に包容力を感じさせる」
「男の私からみても“カッコいい”と感じます」
全部にイイネ!をつけたい~~
  

熱く!激しく!カッコよく!


オープニングは、バーカウンターを使った大人の男女による恋の駆け引き
ヅカファンの大好物じゃないですか~~
大介先生の『NICE GUY!!』の「コットンクラブ」が大好きな私には期待しかありません!
あぁ!楽しみ~~

一番の楽しみは、真風くんのブルース!!
真風で大人っぽいブルースが聴きたいという思いをずっと持っていた」
わーかーるーよーーー!

歌稽古では「非常にセクシーで、真風ならではの哀愁が漂っていて、すでに自分のものにしていました」とのことで、わくわくしますね~~
真風くんのちょっと掠れた色っぽい声と、独特のもったり引きずるようなリズムが大好物な私。
ブルースはどんぴしゃハマると思います~~

そ・し・て!
「お客様に彼女の明るい部分も観ていただこうと、ラテンの場面もご用意しています」ですって!
最高ですね…

激しい芹香を観てみたい


キキちゃん(芹香斗亜)はウイスキーの味わいに魅了され、酔って踊り狂う“獣”だそうです。
激しい芹香を観てみたい(D氏談)」
はい、私も観てみたいです。
(あまりに刺激的な設定に語彙喪失)

ジュンコさん(英真なおき)もショーに!


お芝居に続き、ショーにもジュンコさんがご登板!
嬉しいですね!
下級生時代の彼女はダンサーのイメージでしたが、渋みとぬくもりを併せ持った歌声も素敵。
熟成された芸で作品の味わいをいっそう深めてくださるでしょう。

“生命の水”タカラヅカ


タカラジェンヌに酔いしれ、酩酊する
「そんな彼女たちは、まさにアクアヴィーテ、“生命の水”」と仰る大介先生。
まったく同感です。

心から宝塚を、そしてタカラジェンヌを愛してらっしゃる大介先生。
そんな方が作るショーが面白くないわけがありませんね。

それにしても、どうして大介先生(と齋藤吉正先生)のインタビューだけ毎度こんなに凝ってるんでしょうね?
(やはり本人ノリノリ説?)
いつだってファンの期待を裏切らない大介先生、大好きです!
来年が楽しみ!

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少年よ、高く跳べ!―ライナス(和希そら)の「個」の魅力│オーシャンズ11

宝塚版『オーシャンズ11』といえば、「ひたすらカッコいい男役たちを愛で、きらびやかな大スペクタクルを味わう作品」と思っていた私。
しかし、その印象は宙組版により180度くつがえりました。
他でもないライナス・コールドウェル(和希そら)によって。

華やかなエンターテイメントを軸に、ひとりの少年の成長が鮮明に浮かび上がる『オーシャンズ11』。
宙組ならではのエッセンスが加わった、新鮮な味わいを楽しみました。

心揺さぶる、和希そらの芝居


雑踏からそらちゃん(和希)が現れ、歌い始めた瞬間、鳥肌が立ちました。
世をすねた目つき、どこかぎこちなく、周囲から浮き上がる存在感。
まぎれもない、ライナス・コールドウェルがそこにいました。

卓越したダンスと歌唱に注目が集まりがちなそらちゃんですが、芝居もなかなかのもの。
直近で印象深かったのは『WEST SIDE STORY』のアニータ。
男役ながら、物語のキーパーソンとなる艶やかで知的で感情豊かな女性を見事に演じきったそらちゃん。
“Somewhere”は何処に?―真風涼帆・星風まどか・和希そら評│WEST SIDE STORY

「いい芝居」に男も女もないと思わせた彼女が挑む少年ライナス。
その不器用な瑞々しさ。
「オーシャンズって泣くような話だっけ?」と思いつつ、父の旧友ソール・ブルーム(寿つかさ)とのやり取りから「JUMP!」への流れで不覚にも涙してしまいました。

ライナスの焦燥


ダニー、ラスティー、ソール、フランク、ルーベン、バシャー、イエン、リヴィングストン、バージル、ターク。
個性豊かなオーシャンズの面々で、ライナスだけが「子ども」なのです。
単に年齢の若さを指すのではありません。

リヴィングストンもモロイ兄弟も若いけれど、確固たる「自分だけの何か」を持っている。
犯罪すれすれ(というか完全にアウト)なクラッキングやヴィジュアルエフェクツの腕前。
決して褒められたやり口ではないけれど、それでも、彼らはその持てる技能を駆使して人生を謳歌している。
彼らには、自分の足で自分の人生を歩いている者たちの輝きがある。

でも、自分には何もない。
このままコソコソと他人の懐を狙い、小銭を稼いで、その日暮らしを送るのか?

自分はどうなる?
何者にもなれず、何も成し遂げず、ただ年をとっていくのか?

そんなのはイヤだ!
なんとかしたい!
どうすればいい?

くすんでちっぽけな自分に嫌気がさす。
俺だって、あの光の輪の内側に立ってみたい。

切羽詰まったようなそらちゃんの瞳から、ライナスの焦燥、煩悶、そして閉塞感がひしひしと伝わってきました。

跳べ!ライナス


鬱屈したライナスの心を揺すぶったのは、ダニー(真風涼帆)の「男にしてやる」。
突破口を開いたのは、ソールの「跳べ!ライナス」。

自分だって跳べる
あんたたちと一緒に跳んでみるよ!

オーシャンズの導きで、自分の進むべき道を探り当てたライナス。
それまでの怯えは消え失せ、目に輝きが宿る。
強く押さえつけられた分だけ、いっそう強く跳ね返すバネのような。
爽快感あふれる少年の成長。
見事な変貌ぶりでした。

血の通った人間が生きている。
その「熱」を観客に届けることができるのが、大勢の中で埋もれないそらちゃんの「個」の魅力
すごい武器です。

「男とはいかに生きるべきか」を問いかける『宙組オーシャンズ11』


ダニーやラスティー(芹香斗亜)を始め、ほとんどの登場人物のバックグラウンドが描かれない『オーシャンズ11』。
例外はテリー・ベネディクト(桜木みなと)とライナスのみ。
二人の共通点は、父親との確執。

ギャンブルで身を持ち崩し、家庭を破壊した父親への憎悪から裸一貫のし上がったテリー。
「伝説のスリの息子」のレッテルを持て余し、先の見えない暮らしに倦んでいたライナス。

自らの力で父親の壁を乗り越えたテリー。
オーシャンズが寄ってたかって跳び越えさせたライナス。
しかし、ダニーたちは手助けをするだけで、跳んだのはライナス自身の意志です。

少年が大人の男として立つとき、避けて通れないのは、ひとりの人間として父親と向き合うこと。
『オーシャンズ11』は「父と子の物語」でもあるのです。

ライナスの擬似的父親の役割を果たしたダニーとソール。
今回の宙組版の面白いのは、初演星組と再演花組でライナスを演じた真風さんとキキちゃん(芹香)が、それぞれダニーとラスティーとして和希ライナスに対峙するところ。

初代が拾い上げ、二代目が手を差し伸べる三代目ライナス。
和希ライナスにとって、真風ダニーは父であり、芹香ラスティーは兄であったのかもしれません。
(ラスティーのさりげないスキンシップ[肩ポンや鼻ツン]に、いかにも彼らしい親愛の情が感じられて良かったです)

少年から大人にJUMPしたライナスを取り巻く面々。
クールでスタイリッシュな見てくれの奥に、「男とはいかに生きるべきか」の熱い問いかけが渦巻く宙組オーシャンズでした。

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最高のクリスマス!2018年宝塚観劇納めは宙組で│異人たちのルネサンス

Merry Christmas!
宙組さん、千穐楽おめでとうございます!
退団者の皆さま、ご卒業おめでとうございます!
新たな人生が輝きに満ちたものでありますように!

* * *

2018年観劇納めはSS2列目ど真ん中!
至近距離で観る宙組さん…眩しすぎる!

水もしたたる美青年っぷりの真風さん(真風涼帆)。
しっとり憂いを帯びた表情が素敵。
吉備真備の匂い立つ色気。
いつか中国王朝物を観てみたいですね。

傲慢で冷徹な中に、どこか憎みきれない愛嬌を滲ませるロレンツォ。
中の人(芹香斗亜)のお人柄でしょうか?
したたかでセクシーでカッコいい、大好きなお役です。

ひときわ心のこもった愛ちゃん(愛月ひかる)の保名。
乱れ髪も美しく、心ここにあらずといった風情で銀橋を渡る姿に涙が出ました。
愛ちゃんの歌にはドラマがあるんですよね。
短いシーンに、葛の葉との物語をしっかり紡いでくれました。

毎回、釘付けになったエビちゃん(綾瀬あきな)の腹筋。
惚れ惚れする美しいシックスパック。
かけるさん(風馬翔)との絡みは、目が離せません。
エビちゃんも凄いですが、かけるさんのホールドも素晴らしい。
娘役群舞で地毛をなびかせて踊るのが最高。
アダルトでカッコいいですよね~~

フィナーレ「マスケラータの夜に」。
大好きなそらちゃん(和希そら)が銀橋に現れ、幸せ最高潮!
キラッキラ笑顔とセクシーな歌声のギャップがたまらない!
ズバッ!キラーン!と音がしそうな指差しウィンクに射抜かれました~~
素敵なクリスマスプレゼントをありがとうございます!

そして、今年宙組配属となった身内の知人のお嬢さん。
パッと目につく華やかさ、あふれんばかりの笑顔が眩しい!
ロケットでフレッシュな魅力を振りまきます。
先日の試験でも良い結果を残せたそうで、これからの活躍が楽しみです。

* * *

観劇後は帝国ホテルへ。
連れ合いが予約してくれたレストランでお食事。
クリスマスの特別メニューは目で見て楽しく、お味も抜群。
舞台の感想を話しながらの楽しい時間でした。

かけるさんがお気に入りの連れ合いは「卒業を見送れて良かった」と嬉しそう。
「来年のクリスマスも宝塚を観て帝国で食事しよう」とも。
「気が早い!」と言いつつ公演スケジュールをチェックしたら、来年は月組でした。
是非とも有言実行してもらわなければ!

今年のヅカ活動を最高の形で締めくくる大満足の一日となりました。

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○『白鷺の城/異人たちのルネサンス』関連記事はこちら↓
「人材豊富過ぎる」宙組の贅沢な悩み―個人評(芹香/愛月/凛城/澄輝/風馬)│異人たちのルネサンス
現代の“異類婚姻譚”『白鷺の城』がハッピーエンドである理由
東宝デザート「酢×ゼリー」に外れなし!│宙組『白鷺の城』公演デザート「美人たちも来るねッ酸酢」レビュー

「人材豊富過ぎる」宙組の贅沢な悩み―個人評(芹香/愛月/凛城/澄輝/風馬)│異人たちのルネサンス

若き日のレオナルド・ダ・ヴィンチの淡い恋を、誰もが知る名画の誕生秘話に絡めたストーリー。
着眼点が面白いですね。
MY初日は「そうきたかー」と素直に驚きました。

作者は田渕大輔先生。
デビュー以来、6作品中なんと4作が宙組。
こんなことってあるんですね。

『異人たちのルネサンス』は画家たちのエピソードやパッツィ家の陰謀など史実を上手く織り交ぜ、綺麗にまとまっています。
が、いかんせん若手スターさんたちを活かしきれておらず、もったいないですね。

特に、レオナルドの工房の仲間たち。
ペルジーノ(澄輝さやと)、ボッティチェリ(蒼羽りく)、クレディ(和希そら)、フェルッチ(留依蒔世)、シニョレッリ(瑠風輝)。
全員新人公演主演経験があり、バウホール主演を果たした方もいます。

なのに…もったいない。

率直に言えば、居ても居なくても作品が成立するパート。
物語の大筋に関わり、主人公の運命を動かす役どころではありませんよね?

個々の役をじっくり観れば、それぞれに自分の色を出そうと工夫してらっしゃるのは分かります。
しかしながら、ひとりひとりの役割が薄く、「これ!」という見せ場に乏しい。
演技に優れ、歌唱に優れ、舞踊に優れたスターたちが単なる「賑やかし」に終始するのは、非常にもったいない。

主人公の人生に積極的に関わる人々だけピックアップしても、これだけの役があります。
ロレンツォ、グイド司教、ジュリアーノ、パッツィ、ヴェロッキオ、サライ…
それでもまだ役が行き渡らない。

90分で80人にまんべんなく場を与えるのは難しいにしても、せめて一作品の主役を張った経験のある生徒さんは、もう少しなんとかならなかったものでしょうか?

「人材豊富過ぎる」「層が厚過ぎる」
贅沢な悩みですが、上級生・中堅・下級生に至るまで優秀な生徒さんがひしめき合い、活用しきれてないのが宙組の現状と感じます。

* * *

○ロレンツォ・デ・メディチ(芹香斗亜)
世界を意のままに操るにふさわしい知力と胆力と政治力を持った男。
美を愛し、積極的に芸術を庇護した偉大な支配者。
とても好きなキャラクターです。
キキ(芹香)ロレンツォは、変に情に走らず冷徹・傲慢に徹したのが私好み。

ラストの不死身っぷりには笑いました。
「生きてたの!?」みたいな。

白い貴公子然としながらも、黒く、サディスティックな役を演じると格段に色気が増すキキちゃん。
ロレンツォはハマり役ですね。
カッコよかったです。

○グイド司教(愛月ひかる)
無垢な少女を飼い慣らし、メディチ家を内側から崩壊させようと企む野心家。

主演の『SANCTUARY』を含め、田渕作品の愛ちゃんはいつも魅力的。
得体の知れなさ、底知れない無気味さ、権力への執着。
作品世界を丸ごと飲み込むような存在の大きさはさすが。

黒幕が弱いと作品全体がスケールダウンしますので、愛グイドの起用は正解でした。

○フランチェスコ・パッツィ(凛城きら)
歴史に名高い「パッツィ家の陰謀」の中心人物。
堅実で、実存感のある芝居が舞台全体に厚みを与えます。
佇まいに壮年の色気が漂うのが何より。

見せ場はサライを買収するシーン。
言葉は優しくとも、拒否すればどんな目に遭わせるか分からないと思わせる酷薄さ。
芝居巧者ぶりを遺憾なく発揮しました。

○ペルジーノ(澄輝さやと)
無言でサライの肩を抱き、教会を去る姿にペルジーノという男のすべてが表れていたように思います。
温かく懐の深い、工房の兄貴分。
好きなシーンです。

○酒場の歌手(風馬翔)
エビちゃん(綾瀬あきな)とのアクロバティックなダンスが凄かった!
歌と踊りのインパクトが強すぎて、パッツィとジュリアーノの密談に意識が届きにくいのが玉にキズ。
今回ご卒業の翔さんのシーンですから自然と観客の注目も集まります。
この構成は上手くないです。

* * *

次作『オーシャンズ11』は男役さんの役が沢山ありますが、人材過多の根本解決にはなりません。
一刻も早く、生徒さんひとりひとりが持てる力を存分に発揮できる環境が整うことを切に願います。

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○『白鷺の城/異人たちのルネサンス』関連記事はこちら↓
現代の“異類婚姻譚”『白鷺の城』がハッピーエンドである理由
東宝デザート「酢×ゼリー」に外れなし!│宙組『白鷺の城』公演デザート「美人たちも来るねッ酸酢」レビュー

現代の“異類婚姻譚”『白鷺の城』がハッピーエンドである理由

宙組創設20年にして、初めての本格的な日本物レヴュー。
なぜ今まで一度も機会がなかったのか不思議ですが…

満を持しての作品は、陰陽師と妖狐の因縁をオムニバス形式で描く『白鷺の城』。

玉藻前や妲己、保名に葛の葉に富姫…
おなじみの人物が入れ替わり立ち替わり現れては歌い、踊る。
名場面の美味しいところをアラカルトで楽しめる。
歌舞伎で言うところの「見取り狂言」的な趣向ですね。

きらびやかな映像、華やかな舞台装置を駆使したスピーディーな展開。
雅やかな衣装をまとった見目麗しい宙組生たち。
駆け足ながら、バラエティに富んだ内容を45分の枠内によく収め、「宙組初日本物レヴュー」のタイトルに相応しい豪華絢爛な作品となりました。

* * *

千年に亘り、転生を繰り返す陰陽師(真風涼帆)と妖狐(星風まどか)。
時系列は以下の通り。

(1)紀元前11世紀頃の古代中国【妲己:星風】

(2)奈良時代【吉備真備:真風、妲己:星風】

(3)平安時代中期【安倍保名:愛月ひかる、葛の葉:松本悠里】

(4)平安時代後期【安倍泰成:真風、鳥羽上皇:凛城きら、玉藻前:星風】

(5)室町時代【栗林義長:真風、岡見宗治:芹香斗亜、八重:天彩峰里】

(6)江戸時代初期【幸徳井友景:真風、宮本無三四:桜木みなと】

(7)江戸時代初期【幸徳井友景:真風、宮本無三四:桜木、玉藻前:星風、富姫:松本】

(8)江戸時代初期【男:真風、女:星風】

舞台進行上は、(6)→(4)→(3)→(1)(2)→(5)→(7)→(8)となるので、ややこしいですね。
なにしろ流れが早いので、理解が追いつきません。

プログラムではちゃんと解説されてるのでしょうか?
私同様、プログラムを読んでいない方にはとっつきにくいのでは…と思います。

とはいえ、このようなオムニバス形式は嫌いではありません。
むしろ好き。

プロローグで謎が提示され、徐々に謎の正体が明らかにされる。
萩尾望都の『ポーの一族』を思わせる構成です。

「すきとおった銀の髪」に始まり、「エディス」で幕を下ろすバンパネラの一族の物語。
幸徳井友景の夢語りから始まり、奈良時代から江戸時代を巡る陰陽師と妖狐の物語。

断片をつなぎ合わせて、ひとつの物語を紡ぐ手法は幻想性が高まりますね。

夢はおぼろに頼りなく、つかみかけてはするりと逃げる女の面影。
あの女は誰なのか?
自分にとってどういう存在なのか?

すべてが明らかになったとき、女は命を落とす。
「二度と決して、あなたを手放さない」
そう誓った男は自刃し、女の後を追う。

美しくも妖しい、上田秋成の怪異小説を思わせる味わいがあります。

* * *

「異類婚姻譚」という物語のジャンルがあります。
人と、人ならざる者との恋愛や婚姻が描かれる「物語の型」のひとつで、世界各地に伝承されています。

上田秋成が著した『蛇性の婬』ならば人間と蛇。
『白鷺の城』では人間と狐。

人間の相手となるもの(動物/妖怪/物の怪など)は異民族を表す、という説があります。
つまり、「外から来た者」「自分たちとは異なる常識を持つ者」の象徴ですね。

『蛇性の婬』は蛇が封じ込められて終わりますが、『白鷺の城』は人と狐が結ばれる。

「今ひとたびの…」で、折り重なって倒れ伏す友景と玉藻前が蘇るシーンはドラマティック。
因縁から解き放たれ、ようやく結ばれる二人。
比翼の鳥となって羽ばたく姿に涙しました。

『雪女』や『鶴の恩返し』など、悲しい結末を迎えることが多い“昔ばなし”。
かたや、ハッピーエンドの『白鷺の城』は、グローバル化が進む現代ならではの「異類婚姻譚」であり、現実社会への呼びかけでもあります。

自分たちと異なる存在と、上手く調和し、共存していくこと。
人間と狐が手を取り合うラストはそのような関係を示唆している、と捉えました。

もう、人と狐が引き裂かれたり、人と狐の間に生まれた子が泣くような時代に後戻りしてはならないのです。

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プロフィール

野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
◇更新情報はこちら◇
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