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宝塚歌劇に“まだ”再開してほしくない理由―新型コロナウイルスによる公演中止について思うこと

一昨日、虫の知らせか珍しく昼休みに公式サイトを覗いたら、再度の公演中止発表が。
やはり…
覚悟はしていたものの、やるせない気持ちに襲われます。

宝塚歌劇団│宝塚歌劇の公演中止について

宝塚歌劇、3月31日まで全公演中止決定


本日、3月27日より宝塚大劇場・東京宝塚劇場ともに公演再開の予定でしたが、31日までの全公演が中止となりました。
再開に向け尽力された劇団の方々、生徒さん。
祈るような気持ちで待っていたファン。
宝塚を愛するすべての人にとって残念な発表です。

花組の本拠地お披露目。
星組の東京お披露目。
宙組の新作2作品。

私もいくつかの観劇機会を失いました。
お約束していた方々と連絡を取り合ったり、スケジュールを組み直したり。

手帳に×をつけるたびに、心が刻まれるようです。
前回の中止に続き、ひとつ、またひとつ…
これからいくつの×で埋まっていくのか、空恐ろしい気持ちになります。

なぜ宝塚は中止と再開を繰り返すのか


一昨日、東京都に「週末の不要不急の外出自粛要請」が出ました。
そして昨日、首都圏の各県へ向けて往来自粛の要請が。

「自粛」「要請」「不要不急」。
判断を個人に委ねる曖昧な言葉による規制が、どこまで功を奏すのか。

より強い実効性を持たせるのであれば「強制」するのが自明の理。
「強制」には「補償」と「支援」がセット。
なんの補償も約束されない“自粛要請”に対し、エンターテイメント業界が興行を敢行するのは、そうせざるを得ない理由があるからです。

しかし、細切れに中止と再開を繰り返す宝塚には、もうひとつ大きな理由があります。
政府や自治体の“要請”の間隙を縫うように行われた星組千穐楽と雪組大千穐楽。

「強行」と非難を浴びながらも、なぜふたつの千穐楽の幕が上がったのか。
宝塚ファンなら分かるはずです。
千穐楽、特に退団者がある場合の「その日」が本人や関係者、そしてファンにとって、どんな意味を持つか。

とはいえ、ウイルスは「初日だから」「千穐楽だから」といって鳴りを潜めてくれるわけではありません。
劇場にいるすべての人々に「もしものことがあったら」の不安は消えません。

26日、東京都で新たな感染者が47人となりました。
前日の41人を上回る最多更新です。
心情としては「一日も早い再開を」と願っていますが、現実はその局面を通り過ぎました。

今はただ、感染拡大が最小限に抑えられるよう行動し、そして、祈るばかりです。

厳戒態勢の観劇―劇場で何があったか、何を感じたか


のたうち回るように中止と再開を繰り返していた3月上旬、雪組の『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』を観劇する機会がありました。

2日間だけ再開されたうちの最後の一回。
3月11日の13:30公演。
既に翌日以降の再休演が発表されている状況でした。

劇場前にテレビクルー。
改札にサーモグラフィーと消毒液。
すみれの花園に似つかわしくない厳戒態勢の中、幕が上がりました。

しんと静まり返った劇場。
舞台の上で起こるすべてを目に焼き付けようと息をこらす観客が生み出す緊迫した空気の中、全身全霊の限りを尽くす雪組子たち。
いつも以上に物語がぐんぐん身体に染み込む感覚がありました。

しかし、ふとした瞬間に頭をかすめるのがウイルスのこと。
劇団は現状出来得る限りの対策をとって幕を上げましたが、目に見えぬ災厄に対する不安はどうしたって拭えません。

2,000人を超える観客の中に無症状の保菌者がいない保証はない。
自分もそのひとりかもしれない。

宝塚歌劇に“まだ”再開してほしくない理由


不安や罪悪感を抱えながら観る舞台は楽しくないのです。
楽しくない、というと語弊がありますね。
余計な感情に邪魔され、集中力に欠けた状態で観ても、作品の良さを味わい尽くせないのです。

何かに気を取られ、ハラハラしながら観るのはもったいないし、真摯に舞台を作る人たちに申し訳が立ちません。
舞台は心身共に健康な状態で観てこそ楽しめるのだと、つくづく身にしみました。

なにより、生徒さんにもしものことがあったらと思うと、とても今の状況での再開は望めません。

舞台人は舞台に立ってこそ。
贔屓が舞台で輝く姿を観たいです。
しかし、やるからには何の心配もない晴れやかな気持ちで舞台に立ってほしい。

だから、まだ幕を上げてほしくない。

事態はいつ終息するのか。
私たちは以前の生活を取り戻せるのか。
それは誰にも分かりません。

しかし、再び劇場の扉が開くとき、心からの拍手を送る準備はできています。

『はいからさんが通る』『眩耀の谷/Ray』『FLYING SAPA』『壮麗帝』が一日も早く上演されますように。
皆さまもどうぞ、ご自分の身を守ることを第一にお過ごしください。

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エキサイティングなミステリー!映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』感想

一世を風靡したミステリー、ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズ。
4作目にあたる『インフェルノ』の世界同時出版に向けてアメリカの出版元が、各国の翻訳者たちを秘密の地下室に隔離して翻訳作業を行った。
なんとこれは実話。
事実は小説より奇なりと言いますが、フィクション顔負けのエピソードですね。

私の本棚にも『インフェルノ』が並んでいますが、日本語訳をされた越前敏弥さんも、そんな状況で翻訳を行ったのか…と思うと、なんだかドキドキします。

“翻訳者たち”の物語


『インフェルノ』出版秘話からインスピレーションを得て作られた『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』は、いい意味で予想を裏切られる映画でした。

出版と金(欲)、優れた作品とそのフリーク、謎解き、そして報復。
誰が仕掛けたのか、誰が仕掛けられたのか。
二転三転、またひっくり返り…

複雑に絡み合った謎同士がつながり、一気に収束へ向かうラストは鳥肌モノ。
多重構造ながらスピーディな展開、個々のキャラクターの粒立ちもよく、ぐいぐい引き込まれました。

GAGA│9人の翻訳家 囚われたベストセラー 公式サイト

ひとつ気になるのは、情報過多な邦題。
原題の『Les traducteurs(翻訳者たち)』のままが私好みです。
タイトルそのものが、ひとつの鍵であり、ミスリードを誘う罠であり…

もうひとつの理由は、この映画が“翻訳を生業にする創作者たち”の物語だからです。
ある人物の独白がスリリングで胸に迫りました。
何らかの創作活動に携わる者には誰しも覚えがあるジレンマ。
印象深い一コマでした。

「三宅純×宝塚歌劇」に高まる期待


音楽は三宅純さん。
宙組公演『FLYING SAPA-フライング サパ-』への楽曲提供が発表された作曲家です。

宝塚歌劇団│宙組 TBS赤坂ACTシアター公演『FLYING SAPA-フライング サパ-』に作曲家 三宅純 氏の参画が決定

友人と映画に行く約束をした数日後に、三宅さんと宝塚のコラボが発表され、あまりのタイミングのよさに驚きました。
これぞシンクロニシティですね。

『9人の翻訳家』では、ギル・エヴァンスを彷彿させるオープニング曲が好みでした。
三宅音楽が、未来の水星を舞台にした宝塚作品をどのように彩るのか?
期待が高まります。

「宝塚が楽しい」と思えなくなったら│私的・宝塚ファンの心得Part3 に拍手コメントをくださったS様、お返事を差し上げました。
お手数ですが、該当記事よりご確認くださいませ。

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ここが好きだよ!エルハポン―大野拓史、ロマンの結実│El Japón

すっかり『El Japón -イスパニアのサムライ-』がお気に入りの私。
わーっと話が広がって、ガーッと(半ば強引に?)めでたし!めでたし!
誰も泣かず傷つかず、恋の花もひとつふたつ咲き…

肩肘張らずに観られる娯楽作品はいいですね!
きらびやかなショー『アクアヴィーテ!!』とのコンビネーションも◎
(酒場のシーンで「生命の水」って台詞もありましたね)
(一幕と二幕をつなぐ遊び心、好きです)
(『BADDY』の「月が綺麗なんてとんでもない」とか)

「楽しかったね」と言い合いながら劇場を後にできる。
お正月から、そんな作品に出会えて嬉しいです。

お芝居と旅する心


お芝居を観る楽しみって何でしょう?
私にとっては、旅に出たり、本を読んだりするのと一緒。
お芝居を通して、新しい世界を知り、新しい自分に出会うことなのです。

大野拓史先生は、学校で習う歴史を、別な側面から描いてくださるから好き。
慶長遣欧使節や伊達政宗、支倉常長…
「知識」として知っていた彼ら。

しかし、蒲田治道という人物を主人公に据えることにより、物語はグンと自由度を増し、活き活きと血の通った「芝居」として生まれ変わるのです。

恥ずかしながら、この作品で初めて蒲田治道の存在を知った私。
大野先生のインタビューにありますが、和賀の反乱で亡くなったとされる治道。
しかし、前後の状況から「生き延びていた可能性を創りだす余地がある」と考えられたそう。

宝塚歌劇団│宝塚ミュージカル・ロマン 『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』の見どころ<前編>

スペイン南部の町コリア・デル・リオに「サムライの末裔」を自認する「ハポン(日本)」姓の人々がいる。
なぜ遠い異国の地に日本の侍の伝説が残ったのか…。
[公式サイトより抜粋]

この不思議なエピソードが、作家のイマジネーションを大いに刺激したことは想像に難くありません。
なぜ、ハポン姓を名乗る人々が現れたのか?
もしも、生き残った治道がハポンの祖だったとしたら?

バルトロメ・ハポンって誰?


「バルトロメ・ハポンとして生きろ」
物語の最終章でアレハンドロ(芹香斗亜)が治道に告げます。

蒲田治道→バルトロメ・ハポン。
忘れられない過去を負った治道が同じ境遇にあったカタリナ(星風まどか)と出会い、文字通り「生まれ変わる」。
そう来たかーーー!!!という感じですね。

ところでバルトロメって誰?の疑問にはカタリナが答えます。
「亡くなった夫の名前よ」

ふーん、そうなんだーと、深く考えずにいた私。
帰宅後、なにげなく物語の舞台となったコリア・デル・リオを調べたら、驚きの記述が!
Wikipedia│コリア・デル・リオ

1647年の町の徴兵記録にはバルトロメ・ハポンの名があり、コリア・デル・リオにおけるハポン姓の現れはじめと見られるが、同時に彼は36歳とも書かれている。徴兵記録において年齢のかさ上げは常態化していたとされるが、記録に従えば使節団の日本出発以前に生まれていたことになる。


バルトロメ・ハポンがいた!?

ちなみに、町の教会の洗礼台帳に残る最古のハポン姓の人物の記録は1667年のものだそう。
慶長遣欧使節がコリア・デル・リオを訪れたのは1614年。
日本への帰路についたのは1617年。
計算が合わないですね。

ただし、「1604年から1665年までの洗礼記録は失われており、この間の手掛かりはない」とのこと。
失われた60年に何があったのか?
想像の翼を広げる余地はあります。

たとえば、1647年のバルトロメは“治道バルトロメJr.”だった可能性もある…かも?
(アレクサンドル・デュマやヨハン・シュトラウス的な同名父子だったと仮定)
歴史の空白を巧みに「治道=ハポンの祖」につなげたのが上手いですね!

大野拓史、ロマンの結実


二回目の観劇では「バルトロメ・ハポンとして生きろ」で、遥か昔、遠く離れた異国の地に根づいた慶長遣欧使節の人々の息遣いが身近に感じられ、わぁーっ!と鳥肌が立ちました。

過去と現在、現実と物語が一気に溶け合う感覚。
これぞ物語!
これぞフィクション!

どうやって治道を動かそうか?
アレハンドロやエリアス、ドン・フェルディナンドはどう絡める?
脚本を執筆中の先生の胸の内を想像すると、私までわくわくします。

歴史の空隙を埋め、物語に作り変えるのは夢や憧れ、そして想像力です。
それらを媒体にノンフィクションからフィクションに生まれ変わった「ハポン」の物語。
スペインと日本を結ぶ壮大な大野ロマンが時空を超えて結実したのです。
やっぱり大野先生の作品が好きだなぁとしみじみ感じた『エルハポン』でした。

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○『El Japón/アクアヴィーテ!!』関連記事はこちら↓
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真風涼帆は大野拓史のミューズか?+個人評(和希そら/瑠風輝/星風まどか)│El Japón
わーかーるーよー!藤井大介先生の「真風涼帆評」に完全同意│アクアヴィーテ!!

君こそヒーロー!アレハンドロ(芹香斗亜)はいい男☆彡│El Japón

キキちゃん(芹香斗亜)の魅力大爆発のアレハンドロ。
『エルハポン』でキキちゃんがますます好きになりました。

キキちゃんの愛すべき男役っぷりが際立って、本っ当ーにカッコいい!
見た目もカッコいい(おヒゲがセクシー)けど、中身はもっとカッコいい!!

大野拓史先生は男役さんをカッコよく魅せるのが本当にお上手。
最高にカッコいいキキちゃんを引き出してくださり、ありがとうございます!

○『エルハポン』感想・前編はこちら↓
真風涼帆は大野拓史のミューズか?+個人評(和希そら/瑠風輝/星風まどか)│El Japón

芹香斗亜はいい男!


『El Japón -イスパニアのサムライ-』は主人公の蒲田治道(真風涼帆)がカッコいいのはもちろん、登場人物それぞれにドラマがあり、物語として面白いのがお気に入りのポイント。
フィクションならではの面白さと言いますか。

特にキキちゃん演じるアレハンドロがいい味を出しています。
昼日中からブラブラ、というか夕方近くにようやく目覚める無精者&胡散臭い風来坊。
しかし、その正体は…!?

最後はぜーんぶキキちゃんが持ってっちゃう、めちゃくちゃ美味しい役!

ラストシーンは突然の水戸黄門化に驚き!
治道のピンチに、若草色のマントを翻し、颯爽と現れるアレハンドロ!
カッコいいーーー!!!

君こそヒーロー☆彡☆彡

って言いたくなっちゃいますね!
(MASK☆Jを思い出します)
痛快な勧善懲悪っぷりに拍手喝采!

キキちゃんの軽やかさ、なんとも言えない愛嬌が最高に活きたアレハンドロ。
その裏には、友や、密かに心を寄せる女性への熱い想いがあふれている。

ひとことで言えば、いい男!

「作家の信頼×役者・芹香斗亜」が生み出した新キャラクター・アレハンドロ


男役のキャリアあってこそ成り立つ難しい役ですが、キキちゃんの持ち味と相まって、魅力的に仕上がりました。
どうしてこんなに自然体に面白いのでしょう?

観劇後に公式サイトの大野先生のインタビューを見直したら、謎が解けました。
宝塚歌劇団│宝塚ミュージカル・ロマン 『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』の見どころ<後編>

芹香には、台本で描かれたままを演じるというよりは、彼女自身が見せたいと思う形で演じてもらいたいですね。そのために挑戦したいことがあれば、最大限、尊重するつもりです。常にもう一段階膨らませようとする努力を怠らない彼女ですから、“芹香が演じるアレハンドロ”をつくりあげてくれると期待しています。今回はスター・芹香斗亜として、どのようにセルフプロデュースをしてくれるのか、注目したいと思います。 [公式サイトより抜粋] 


すごいですね!!
「挑戦したいことがあれば、最大限、尊重するつもり」だなんて。
こんなふうに役作りを自由に任されるなんて役者冥利ではありませんか?

「作家の信頼×役者・芹香斗亜」が生み出した新キャラクター・アレハンドロ。
どこまで台本か、どこまでキキちゃんオリジナルか分からないところが面白い!
(観客の爆笑をさらった“キキちゃん”は、どなたの発案!?)

風に吹かれるように飄々と生きるアレハンドロはキキちゃんそのものだったのですね。
はる(天彩峰里)との、ほのかなロマンスの芽生えには思わずニヤニヤしちゃいました。
いいカップルです!

物語の一番大切な台詞「バルトロメ・ハポンとして生きろ」もキキちゃんに託されました。
かなり強引な展開でしたが、アレハンドロに言われると何もかも上手くいっちゃうような気がしますね。

異国の地で妻と友を得た治道。
真風くんとキキちゃんのバディ感がそのまま治道とアレハンドロの関係にも投影されているようで、いっそう心温まるエンディングとなりました。

トップスターと二番手の力が拮抗する今の宙組、見応え抜群です!

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真風涼帆は大野拓史のミューズか?+個人評(和希そら/瑠風輝/星風まどか)│El Japón

『El Japón -イスパニアのサムライ-』大好き!
めちゃくちゃ私好みのストーリーで楽しい!
何回観ても面白いし、観るたびに新しい発見があり、味わいが深まります。

真風涼帆は大野拓史のミューズか?


メインキャストそれぞれに良いお役がついて、これぞ当て書き!
私の考える宝塚第一の魅力は「座付き作者による当て書き&新作主義」。
なので、『エルハポン』みたいなバリバリの当て書き新作が来ると無条件にテンションが上がるのです。

「宙組×大野拓史」といえば、一昨年の『白鷺の城』が記憶に新しいところ。
真風涼帆の魅力をギュギュギュっと絞りきった濃縮還元100%真風涼帆でした。

ちなみにテーマソング「狂おしい夢」は、宝塚の芝居歌で一二を争う大好きな曲。
真風くん独特の引きずるようなリズムと、夢幻性のある曲調のコンビネーションが生み出す色気。
妙な中毒性があります。

寡黙で屈強な剣士・蒲田治道は真風涼帆の男役像にドンピシャ。
黙ってそこに立っているだけで匂い立つ男らしさに惚れ惚れ~~

大野先生が紡ぐ「男のロマン」「男たるもの」が大好きな私。
その哲学に合致するパフォーマーのひとり、真風涼帆。

婚礼前夜に夫を亡くし、彼が遺した宿屋を女手ひとつで切り盛りするカタリナ(星風まどか)。
自らの意志に反し、愛する人を見殺しにした治道。
虚ろな心を抱え、同じように、ただ生きながらえてきた男と女が出会う。

宿屋の危機に直面し、治道に剣術を教えてほしいと乞うカタリナ。
「あなたは死に場所を探していた」「私もだ」
しかし、夢想願流は守るべきもののために振るう剣である。

カタリナに喪服を脱ぐよう告げる治道。
“自分を縛りつける過去を脱ぎ捨て、もう一度自分の人生を生きろ”のメッセージ。
カタリナに剣を教えることは治道自身の「救い」でもありました。
次第に、再び立ち上がる心を取り戻していくふたり。

互いに忘れられない相手がいながら、惹かれ合う治道とカタリナ。

カタリナにダンスを教わるシーンの治道の「照れ」は悶絶もの。
無骨な男が思わずこぼす、なんとも控えめな恋慕の情がたまりません~~
もうっ!大野先生ったらーーー!って言いたくなっちゃいます。
それを絶妙なさじ加減で表した真風くんも凄い!

真風涼帆というミューズを得た大野拓史が描く『El Japón -イスパニアのサムライ-』。
胸のすく爽快な冒険活劇でした。

和希そら/瑠風輝/星風まどか


和希そらさんの藤九郎、瑠風輝さんの西九郎も、人物がしっかり書き込まれて魅力的。

藤九郎は彼だけでひとつの物語が成り立つほどドラマのあるお役。
葛藤を乗り越え成長する藤九郎を繊細に描いたそらちゃん。
彼女のお芝居にはいつも心惹かれるものがあります。
いい役者さんです。

西九郎もいいお役。
もえこちゃん(瑠風)はあまり“男役々々”しない自然体なお芝居が巧いですね。
治道や藤九郎を導く度量の大きさをサラリと演じて気持ちよかったです。

治道の登場によって、暗いトンネルを抜けたカタリナ。
自分の頭で考え、自分の足で立ち、自分の手で最善を選び取る、敏い女性。
大野先生の描くヒロインはいつも“女も惚れる女”を体現して嬉しいですね。

※好きすぎて収まりきらなくなったアレハンドロ(芹香斗亜)については次回!

好きな台詞


大野先生の台詞に痺れがちな私。
今回のお気に入りは支倉常長(寿つかさ)の「我々の旅は失敗だったと思うか?しかし、我々は始めの一歩を踏み出したのだ」的なアレ。
シビれる~~

まだ見ぬ世界への憧れ。
私を惹きつけてやまない大野作品のテーマはこれです。
なので、『Bandito』や『NOBUNAGA』のラストシーンも大好き。

2020年観劇初めに『エルハポン』。
幸先のいいスタートになりました!
今年も沢山の傑作に出会えますように!

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プロフィール

野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
◇更新情報はこちら◇
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