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君こそヒーロー!アレハンドロ(芹香斗亜)はいい男☆彡│El Japón

キキちゃん(芹香斗亜)の魅力大爆発のアレハンドロ。
『エルハポン』でキキちゃんがますます好きになりました。

キキちゃんの愛すべき男役っぷりが際立って、本っ当ーにカッコいい!
見た目もカッコいい(おヒゲがセクシー)けど、中身はもっとカッコいい!!

大野拓史先生は男役さんをカッコよく魅せるのが本当にお上手。
最高にカッコいいキキちゃんを引き出してくださり、ありがとうございます!

○『エルハポン』感想・前編はこちら↓
真風涼帆は大野拓史のミューズか?+個人評(和希そら/瑠風輝/星風まどか)│El Japón

芹香斗亜はいい男!


『El Japón -イスパニアのサムライ-』は主人公の蒲田治道(真風涼帆)がカッコいいのはもちろん、登場人物それぞれにドラマがあり、物語として面白いのがお気に入りのポイント。
フィクションならではの面白さと言いますか。

特にキキちゃん演じるアレハンドロがいい味を出しています。
昼日中からブラブラ、というか夕方近くにようやく目覚める無精者&胡散臭い風来坊。
しかし、その正体は…!?

最後はぜーんぶキキちゃんが持ってっちゃう、めちゃくちゃ美味しい役!

ラストシーンは突然の水戸黄門化に驚き!
治道のピンチに、若草色のマントを翻し、颯爽と現れるアレハンドロ!
カッコいいーーー!!!

君こそヒーロー☆彡☆彡

って言いたくなっちゃいますね!
(MASK☆Jを思い出します)
痛快な勧善懲悪っぷりに拍手喝采!

キキちゃんの軽やかさ、なんとも言えない愛嬌が最高に活きたアレハンドロ。
その裏には、友や、密かに心を寄せる女性への熱い想いがあふれている。

ひとことで言えば、いい男!

「作家の信頼×役者・芹香斗亜」が生み出した新キャラクター・アレハンドロ


男役のキャリアあってこそ成り立つ難しい役ですが、キキちゃんの持ち味と相まって、魅力的に仕上がりました。
どうしてこんなに自然体に面白いのでしょう?

観劇後に公式サイトの大野先生のインタビューを見直したら、謎が解けました。
宝塚歌劇団│宝塚ミュージカル・ロマン 『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』の見どころ<後編>

芹香には、台本で描かれたままを演じるというよりは、彼女自身が見せたいと思う形で演じてもらいたいですね。そのために挑戦したいことがあれば、最大限、尊重するつもりです。常にもう一段階膨らませようとする努力を怠らない彼女ですから、“芹香が演じるアレハンドロ”をつくりあげてくれると期待しています。今回はスター・芹香斗亜として、どのようにセルフプロデュースをしてくれるのか、注目したいと思います。 [公式サイトより抜粋] 


すごいですね!!
「挑戦したいことがあれば、最大限、尊重するつもり」だなんて。
こんなふうに役作りを自由に任されるなんて役者冥利ではありませんか?

「作家の信頼×役者・芹香斗亜」が生み出した新キャラクター・アレハンドロ。
どこまで台本か、どこまでキキちゃんオリジナルか分からないところが面白い!
(観客の爆笑をさらった“キキちゃん”は、どなたの発案!?)

風に吹かれるように飄々と生きるアレハンドロはキキちゃんそのものだったのですね。
はる(天彩峰里)との、ほのかなロマンスの芽生えには思わずニヤニヤしちゃいました。
いいカップルです!

物語の一番大切な台詞「バルトロメ・ハポンとして生きろ」もキキちゃんに託されました。
かなり強引な展開でしたが、アレハンドロに言われると何もかも上手くいっちゃうような気がしますね。

異国の地で妻と友を得た治道。
真風くんとキキちゃんのバディ感がそのまま治道とアレハンドロの関係にも投影されているようで、いっそう心温まるエンディングとなりました。

トップスターと二番手の力が拮抗する今の宙組、見応え抜群です!

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○『El Japón/アクアヴィーテ!!』関連記事はこちら↓
真風涼帆は大野拓史のミューズか?+個人評(和希そら/瑠風輝/星風まどか)│El Japón
わーかーるーよー!藤井大介先生の「真風涼帆評」に完全同意│アクアヴィーテ!!
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真風涼帆は大野拓史のミューズか?+個人評(和希そら/瑠風輝/星風まどか)│El Japón

『El Japón -イスパニアのサムライ-』大好き!
めちゃくちゃ私好みのストーリーで楽しい!
何回観ても面白いし、観るたびに新しい発見があり、味わいが深まります。

真風涼帆は大野拓史のミューズか?


メインキャストそれぞれに良いお役がついて、これぞ当て書き!
私の考える宝塚第一の魅力は「座付き作者による当て書き&新作主義」。
なので、『エルハポン』みたいなバリバリの当て書き新作が来ると無条件にテンションが上がるのです。

「宙組×大野拓史」といえば、一昨年の『白鷺の城』が記憶に新しいところ。
真風涼帆の魅力をギュギュギュっと絞りきった濃縮還元100%真風涼帆でした。

ちなみにテーマソング「狂おしい夢」は、宝塚の芝居歌で一二を争う大好きな曲。
真風くん独特の引きずるようなリズムと、夢幻性のある曲調のコンビネーションが生み出す色気。
妙な中毒性があります。

寡黙で屈強な剣士・蒲田治道は真風涼帆の男役像にドンピシャ。
黙ってそこに立っているだけで匂い立つ男らしさに惚れ惚れ~~

大野先生が紡ぐ「男のロマン」「男たるもの」が大好きな私。
その哲学に合致するパフォーマーのひとり、真風涼帆。

婚礼前夜に夫を亡くし、彼が遺した宿屋を女手ひとつで切り盛りするカタリナ(星風まどか)。
自らの意志に反し、愛する人を見殺しにした治道。
虚ろな心を抱え、同じように、ただ生きながらえてきた男と女が出会う。

宿屋の危機に直面し、治道に剣術を教えてほしいと乞うカタリナ。
「あなたは死に場所を探していた」「私もだ」
しかし、夢想願流は守るべきもののために振るう剣である。

カタリナに喪服を脱ぐよう告げる治道。
“自分を縛りつける過去を脱ぎ捨て、もう一度自分の人生を生きろ”のメッセージ。
カタリナに剣を教えることは治道自身の「救い」でもありました。
次第に、再び立ち上がる心を取り戻していくふたり。

互いに忘れられない相手がいながら、惹かれ合う治道とカタリナ。

カタリナにダンスを教わるシーンの治道の「照れ」は悶絶もの。
無骨な男が思わずこぼす、なんとも控えめな恋慕の情がたまりません~~
もうっ!大野先生ったらーーー!って言いたくなっちゃいます。
それを絶妙なさじ加減で表した真風くんも凄い!

真風涼帆というミューズを得た大野拓史が描く『El Japón -イスパニアのサムライ-』。
胸のすく爽快な冒険活劇でした。

和希そら/瑠風輝/星風まどか


和希そらさんの藤九郎、瑠風輝さんの西九郎も、人物がしっかり書き込まれて魅力的。

藤九郎は彼だけでひとつの物語が成り立つほどドラマのあるお役。
葛藤を乗り越え成長する藤九郎を繊細に描いたそらちゃん。
彼女のお芝居にはいつも心惹かれるものがあります。
いい役者さんです。

西九郎もいいお役。
もえこちゃん(瑠風)はあまり“男役々々”しない自然体なお芝居が巧いですね。
治道や藤九郎を導く度量の大きさをサラリと演じて気持ちよかったです。

治道の登場によって、暗いトンネルを抜けたカタリナ。
自分の頭で考え、自分の足で立ち、自分の手で最善を選び取る、敏い女性。
大野先生の描くヒロインはいつも“女も惚れる女”を体現して嬉しいですね。

※好きすぎて収まりきらなくなったアレハンドロ(芹香斗亜)については次回!

好きな台詞


大野先生の台詞に痺れがちな私。
今回のお気に入りは支倉常長(寿つかさ)の「我々の旅は失敗だったと思うか?しかし、我々は始めの一歩を踏み出したのだ」的なアレ。
シビれる~~

まだ見ぬ世界への憧れ。
私を惹きつけてやまない大野作品のテーマはこれです。
なので、『Bandito』や『NOBUNAGA』のラストシーンも大好き。

2020年観劇初めに『エルハポン』。
幸先のいいスタートになりました!
今年も沢山の傑作に出会えますように!

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劇団からのクリスマスプレゼント!?温故知新、星から星へ受け継ぐ2つのドラマ│2020年初夏星組ラインナップ発表

Merry Christmas!
皆さま素敵なクリスマスを楽しんでらっしゃることと思います。

いくつになってもクリスマスは心浮き立つ特別な日。
外は寒くても心はぽかぽか、幸せいっぱいに過ごしています。

東京宝塚劇場のお隣、ミッドタウン日比谷の「スターライトツリー」も今夜で見納め。
星の光のツリー☆彡
色は星組カラーの青☆彡
なんてスペシャルなクリスマスツリー☆彡
img-20191130_6.jpg
ツリー内部に広がるスペーシーな空間。
『ESTRELLAS(エストレージャス) ~星たち~』を思い出してワクワクします。
img-20191130_4.jpg

宝塚歌劇団からのクリスマスプレゼント!?


先日、劇団から一足早いクリスマスプレゼントが届きました。
来年初夏の星組全国ツアーと、赤坂ACTシアター/シアター・ドラマシティの演目発表です。

宝塚歌劇団│星組 2020年 公演ラインアップ【全国ツアー公演】<2020年6月~7月・星組『エル・アルコン-鷹-』『Ray -星の光線-』>
宝塚歌劇団│2020年 公演ラインアップ【TBS赤坂ACTシアター公演/シアター・ドラマシティ公演】<2020年6月~7月・星組『シラノ・ド・ベルジュラック』>

礼真琴さん主演の『エル・アルコン-鷹-』は2007年に安蘭けいさんが初演。
轟悠さん主演の『シラノ・ド・ベルジュラック』は1995年に麻路さきさんが主演。

いずれも星組の歴代トップスターが演じてこられた作品。
2020年という節目の年に新たなスタートをきった星組にふさわしい演目ですね。

血湧き肉躍る冒険活劇!『エル・アルコン -鷹-』


琴ちゃん、ついこないだ全国を回ってませんでしたっけ?
二年連続全国ツアー主演の大役。
実力申し分なしの琴ひとコンビですから、また大勢の新規ファンを開拓してくださることと思います。

初演はヅカ離れしていた時期と重なり未見ですが、あらすじだけでもワクワク!

2007年、安蘭けいと遠野あすかを中心とした星組で上演された『エル・アルコン-鷹-』は、少女漫画界の重鎮・青池保子氏の代表作である二つの海洋活劇ロマン「エル・アルコン-鷹-」「七つの海七つの空」(秋田書店刊)をもとに構成された作品。イギリス海軍士官の名を捨て、スペインの無敵艦隊を率いて七つの海を制覇する夢を追うティリアン・パーシモンの野望に満ちた生き様を、彼に復讐を誓うイギリス海賊との対決やフランスの女海賊との愛憎を交えて描き上げた壮大な歴史ロマンです。寺嶋民哉氏によるドラマティックな名曲の数々が、ダーティーヒーローの活躍を鮮やかに彩るミュージカル作品の待望の再演に、どうぞご期待ください。[公式サイトより抜粋]


「スペインの無敵艦隊を率いて七つの海を制覇する夢を追うティリアン・パーシモン」
これが琴ちゃんですね!
キャー!血が湧き、肉が躍る~~

「寺嶋民哉氏によるドラマティックな名曲の数々」
聞いたことないけど、きっと素晴らしいに違いありません!

「ダーティーヒーロー」
ティリアンは宝塚の主役にしては珍しい黒い役と聞いたので、琴ちゃんがどう演じるか楽しみです。
ショーヴランが絶品だった琴ちゃんですから、きっと新たな魅力を開花させてくれるでしょう!

「フランスの女海賊との愛憎」
バッチバチに火花を散らす琴ひとが観られると思っていいのかしら?
お披露目早々ありがたや…なんまいだ…

「彼に復讐を誓うイギリス海賊との対決」
どなたがされるんでしょう!?
男役同士のガチンコ対決!
楽しみすぎて鼻血出そう!

問題はどこで観るか、ですね。
土日開催は神奈川・長野・愛知。
どこもアクセスがよくて迷います~~
全部行っちゃう??

第一候補は長野かな?
ちょうど先日ヅカ友さんのお母様(長野在住)とお食事したとき、遊びにいらっしゃいとお誘いを受けたばかりなのです。
早速一緒に観劇が叶いそうで嬉しい!

初対面から意気投合し、実の娘のように可愛がってくださるお母様。
宝塚が結んでくれたご縁に感謝です。

古典の名作をじっくり味わう『シラノ・ド・ベルジュラック』


一方の『シラノ・ド・ベルジュラック』。
こちらは古典の名作をじっくり味わえそうですね。

「シラノ・ド・ベルジュラック」は、17世紀のフランスに実在した剣豪詩人を主人公に、エドモン・ロスタンが描いた戯曲。1897年の初演から繰り返し上演され続け、宝塚歌劇でも1995年に『剣と恋と虹と』としてミュージカル化されるなど、様々なアレンジを加えた作品が世界各地で次々と生み出されてきました。
見返りを求めることなく純粋に人を愛するシラノの美しい心が、時代を超えて人々の心を打つ不朽の名作を、轟悠主演でお届け致します。[公式サイトより抜粋]


大野拓史先生とトド様のタッグ。
見応えばっちり、出演者のお芝居がしっかり鍛えられそう…

気になるのは、ロクサーヌはどなたか?
『ドクトル・ジバゴ』に続き、有沙瞳さん?
『ロックオペラ モーツァルト』で大活躍された小桜ほのかさん?
可憐な乙女からしっとりした大人の女性までお任せの音波みのりさん?
明るく華やかな歌上手、桜庭舞さん?

花も実もある娘役さんが揃う星組。
ヒロイン候補もよりどりみどりで楽しみが尽きません!

温故知新、星から星へ受け継ぐ2つのドラマ


静と動、まったくタイプの異なる演目同士。
がっつり芝居の『シラノ』、アグレッシブな『エル・アルコン/Ray』。
どちらも観たい!

振り分けって、いつぐらいに出るんでしたっけ?
今や劇団一の大所帯となった星組。
二分割でも多いくらいですが、どちらに出演でも間違いなく個々の生徒さんがパワーアップできそうなラインナップ。
楽しみですね~~

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ジャック(愛月ひかる)が作品世界を支配する│アルジェの男

『アルジェの男/ESTRELLAS ~星たち~』千穐楽おめでとうございます。
緻密なお芝居、エネルギッシュなショー。
申し分のない舞台でした。
全国の皆さまに「宝塚の星組」を強く印象づけたのではないでしょうか。

『アルジェの男』のキーマン、ジャック


シンプルながら、しみじみ面白い『アルジェの男』。
脚本が以前のバージョンに戻ったそうで、2011年月組版とはだいぶ違った印象を受けました。
礼真琴、ありがとう!―生まれ変わり、輝きを増した『アルジェの男』

一番大きな違いは、主人公ジュリアン・クレールの人生に大きな影を落とす男、ジャックの描かれ方でしょうか。

月組版ジャック(龍真咲)には「影の怒り」というソロがありました。
〽自分だけ成功するなど思うなよ
〽俺を連れて行かないなら必ず引きずり下ろしてやる

ボランジュ総督に見出され、成功への足がかりを得たジュリアンに対するジャックの複雑な想いがこもったナンバー。
妬み、怒り、疎外感、ねじれた執着…

今回このソロはありません。
不思議なことに、この歌がないとジャックの見え方がまったく違ってくるのですね。

「影の怒り」というタイトルが示すとおり、ジュリアンが光なら、ジャックは影。
光なくして影は存在しない。
ふたりはひとつ。
まさおさん(龍)の偏執狂的なお芝居がよくハマり、底知れない不気味さを醸し出していました。

完全にジャックの一方通行とはいえ、ジュリアンとジャックの結びつきの強さが印象的な月組版アルジェでした。

愛月ジャックが作品世界を支配する


一方、愛月ひかるジャック。
こちらは打って変わって、純粋なクズ。
下衆の極み、守銭奴、疫病神、冷酷非道、極悪非道…

ある種の可愛げがあった龍ジャックに比べ、同情の余地もない悪党っぷりを見せつけました。
これは単に「影の怒り」がない、というだけの理由ではありません。

龍ジャックが「ジュリアン>金」なら、愛月ジャックは「ジュリアン<金」。
龍ジャックの行動原理が「おまえだけ陽のあたる場所に行くのは許さない(執着)」とすれば、愛月ジャックはひたすら「金(我欲)」。
ジュリアンを「たっぷり絞れそうな財布」としか見ていない酷薄さを感じます。

もうひとつ、愛月ジャックに特徴的なのはサディズム。

「おまえはまだ、この俺に楯突こうってのか」
この台詞ひとつに、サビーヌをどのように扱い、奪ってきたかが表れます。
追い詰めたねずみをいたぶる猫のような絶対的優位。
決して抵抗できない相手を、舌なめずりしながら責めさいなむことに喜びを見出す男。

ジャックの加虐性は、そのままジュリアンにも向かいます。
「よお」
この一言がもたらす不穏な空気。

無防備な背中を狙って斬りつけるような言葉。
ザラリと神経を逆撫でする声。
ジュリアンは地獄の淵を覗いたような気がしたことでしょう。

ボランジュの後ろ盾で順風満帆に歩んできたジュリアン。
地位も名誉も愛もすべて、まもなくこの手でつかめるだろう。
行く先に待っているのは黄金に輝く道だ。

ここまで来れば、もう大丈夫。
過去は追ってこない…
安心した矢先の、悪魔。

墨を垂らしたように黒々とした絶望がジュリアンに覆いかぶさるのが見えるようでした。

たった一言で空気を変える。
愛月ひかるが『アルジェの男』に登場した価値は、まさにこの一言にあるのです。
主人公に破滅をもたらす、たったのひとつの言葉。

「この男が生きていては、俺の人生が駄目になる」
「この男が生きていたら、ジュリアンの人生を駄目にする」
ジュリアンとサビーヌを追い詰めるジャックの存在。

逃げても逃げても追ってくる。
一度狙った獲物は骨の髄までしゃぶり尽くすまで決して離れない、悪霊のような男。
愛月ジャックは絶品でした。

ジャックがシンプルに「悪」に徹することにより、物語がより引き締まったように思います。
最近の宝塚作品にはなかなか見られないドライな仕上がりは私好みです。

ジュリアンもサビーヌも、ジャックにとっては単なる金づるでしかない。
ジャックの描かれ方が違えば、物語の構造が違ってきます。
骨子がしっかりしているからこそ、アレンジ次第でまったく異なる物語に仕上がる。
『アルジェの男』という作品の面白さを再認識した全国ツアー公演でした。

名作を自分たちの色に染め上げ、新しい時代の『アルジェの男』として甦らせた琴ちゃん率いる星組選抜メンバーの皆さま。
そして、濃密な悪の色気と圧倒的な存在感で作品をグイグイ引っ張ってくれた愛ちゃんに、心よりの拍手を送ります。
素晴らしかったです!

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礼真琴、ありがとう!―生まれ変わり、輝きを増した『アルジェの男』

すっかりブログをお留守にしていました。
宝塚に飽きたのではありません。
むしろ、その逆。

5月に入ってから贔屓組の公演が目白押しで、いつも以上にヅカライフを満喫しておりました。
『夢現無双』『鎌足』『アルジェの男』…
どの公演も素晴らしく、少しでも感想を残したいと思いつつ、手も頭も追いつかず…
ひとつひとつの作品にじっくり向き合い、消化する時間が欲しい!と贅沢な悩みを抱えています。
のんびり気長にまとめていきます。

霧矢大夢から礼真琴へ―ふたりのジュリアン


『アルジェの男』には格別な思い入れがある私。
長らく宝塚離れしていた気持ちを呼び戻してくれたのが2011年月組版だったのです。

当時のトップスターは霧矢大夢さん。
今回主演の礼真琴さん同様、三拍子揃った実力者。

夢半ばに散った野心家の青年ジュリアンと、彼を取り巻く女性たち。
束の間の愛の輝きを打ち砕く、無情な結末。
切れ味鋭い柴田侑宏ドラマに魅せられ、一息に懐かしい世界に舞い戻ってこれたのです。

『アルジェの男』が再演される。
しかも、いま向かうところ敵なしの礼真琴で。
これを観ずにいられましょうか。

こんなに面白い話だったとは!


お久しぶりの『アルジェの男』。
「こんなに面白い話だったっけ?」というのが率直な感想です。
8年の間に、私の受け取り方も変わったのです。
以前はいまいち咀嚼しきれなかった部分がクリアになり、より深く作品世界を味わうことができました

聞いた話では、脚本が月組版以前のバージョンに戻ったとか。
大きなところでは、明日海りおさんが演じられたアンリ・クローデルが極美慎さんのアンドレに変更。
台詞や歌のカットもありました。

これが功を奏しました。
説明過剰な部分がすっきりし、より洗練された物語に生まれ変わった(戻った?)のです。
演者の個性にもよりますが、芝居としては雑味のない今回のパターンが好みです。

サビーヌの真心を知ったジュリアン。
月組版では「愛ってやつが俺の胸を叩いてるんだ!ガンガンとな!」の台詞がありましたが、カットされていました。
思えば、この台詞は要りませんね。

ジュリアンの心が初めて触れた「愛」というものの正体。
言葉は無くとも、十分に伝わる想いです。

アナ・ベルの死も直接的な場面はありませんね。
これもあえて見せる必要はありません。
観客の心が物語のレールに乗っていれば、おのずと分かることを、一から十まで形にすることはないのです。

その最たるところはラストシーン。
あまりにあっけない幕切れ。

しかし、これでジュリアンという青年が観客の胸に焼きつけられたのです。
輝くような黄金の道半ばで無情にも断ち切られた命。

彼はどこへ向かおうとしていたのか。
命尽きる瞬間、彼の胸を満たした想いは何か。
想像をめぐらし、彼の心を追うことで、物語のその先が広がります

進化した『アルジェの男』


宝塚の古典ともいえる『アルジェの男』。
礼真琴にジュリアン・クレール。
演目発表当初は意外に思いましたが、蓋を開けてみれば、琴ちゃんへの当て書きのようにぴったりハマりました。

大切な思い入れが詰まった『アルジェの男』。
琴ちゃんと、星組さんと、大野拓史先生のおかげで更に輝きが増しました。
2019年星組版『アルジェの男』を観ることができて幸せです!

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プロフィール

野口 留香 noctiluca

Author:野口 留香 noctiluca
宝塚歌劇と共にまもなく30年(ブランクあり)。
月組/星組比重高めの全組観劇派。
美丈夫タイプの生徒さんが好み。
宝塚歌劇観劇記録・考察・思い出話・備忘録などをまとめたブログ。
◇更新情報はこちら◇
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